6 / 26
6.二人の距離
しおりを挟む
倉橋くんと浅井さんに話を聞いて貰って家に帰るとスマホの着信が凄いことになっていた事を知った。
「うあぁ~……着信凄いことになってる~青衣くんごめんなさい~泣」
着信34件
LIME25件
"青空今何処にいる?"
"マンションの下に居るけど顔見て話したい"
"家にちゃんと着いてる?"
"何で電話出てくれないの?"
"俺の事嫌いになった?"
"着信に気付いたら連絡ください"
とても心配させてしまった…。
僕も顔見て話したい。けどまだ頭の中整理できてないから話しても支離滅裂な感じになっちゃうかも。
それに今電話して青衣くんの声聞いたらまた泣いちゃいそう…。
それこそ青衣くんに心配させて困らせちゃう…かも?
なんて理由をつけて話をするのを先延ばしにしてる…。
情けない。
「ちゃんと話さなきゃいけないのは分かってるけど…面倒くさい奴って思われるのはヤダ…うぅ…」
またウジウジ考え始めたら止まらなくなって気がついたらいつの間にか朝になってた。
「はぁ…どんな顔して会えばいいんだろ…」
急いで制服に着替えて家を出る。
マンションの入口で青衣くんが待ってるのが見えた。
あれ?今日は茜くんが居ない…。
青衣くんの顔…ちょっと怒ってる?
あ、結局連絡してなかった!!そりゃ誰でも怒るよね…!
うぅ~…僕の馬鹿!!
「あ…おはよう…昨日は連絡返せなくてごめんね?家帰って直ぐに寝ちゃったから……」
嘘ついちゃった…。
どうしよもないな僕…。
「…昨日…あの後ファミレスで倉橋と会ってたよな?」
え…何で知ってるの!?
嘘ついたのバレてるじゃん!!
きっと呆れてるよね。
これじゃあ嫌われる路線一択じゃん!!
自分で墓穴掘るとか何やってんの…。
「……っ」
何か言わないと…!!嫌われたくない!!
「俺に何かあるなら言って欲しい…」
そう言いながら僕の手を掴んた青衣くんの手は震えてた。
緊張で冷たくなった僕の手をしっかりと掴んでくれた手は温かくてまた泣きそうになった。青衣くんの言った言葉は僕を責める言葉ではなかったから…。
「あ…あのっ…その……倉橋くんはたまたま行ったファミレスでバイトしてて……その……」
そんな事言いたいんじゃなくて…これじゃあ浮気して問い詰められて言い訳してるみたいじゃん!!僕って馬鹿なの!?
誰か助けてぇ~!!泣
「…おい、道のど真ん中で何してる。遅刻すんぞ。」
倉橋くん!!救世主!!
「あ…倉橋くんおはよう……」
「倉橋には関係ねぇだろ。さっさと消えろ!」
え!?何でそんな喧嘩腰なの!?
二人って仲悪かった?
「……はぁ…めんどくせぇ…」
「うわぁ…光輝ってそんな嫌われてるの~?」
倉橋くんの後ろに居たのは浅井さんだった。
手を振りながら挨拶をする浅井さんは何か楽しげだ。
「青空くんおはよ!!」
「浅井さんおはようございます…」
「君たち早くしないと遅刻しちゃうよ~。一緒に行こっか?」
青衣くんとの話も中途半端に浅井さんの強制で4人で登校することになり、話が有耶無耶になってしまった…。
ちゃんと話したかったのに僕が馬鹿なせいで言いたいこと何も言えなかった…。
自己嫌悪で青衣くんの顔が見れない…。
4人もいるのに全員無言で登校とか空気が重すぎるっ!と思ってたら浅井さんが青衣くんに話しかけた。
「彼氏君さぁ……もうちょっと周りも見なきゃ駄目だよ?」
「?」
「青空くんが可哀想」
「!!」
浅井さんそれは違うんです。僕がちゃんとしてないのが悪いんですっ!!青衣くんが悪いわけじゃないんですっ!!
って言いたかったのに倉橋くんに目線で何も言うなって止められた気がした。
僕が我儘言わなければ…いつも通りの朝だったのかなぁ…。
茜くんと三人で登校して、笑い合ってたのかなぁ。
昨日から青衣くんの笑い声聞けてなくて淋しい…。
結局何も話せず気不味いまま学校に着いてしまった…。
「……青空放課後教室行くから話の続きをしよう?俺に何かあるなら正直に話して欲しい…。青空とずっと気不味いままなのは嫌だ。」
青衣くんも同じ事思っててくれた!!
ちゃんと話をしよう!自分の気持ちも全部!
「……わかった。ありがとう……」
青衣くんとはクラスが別だからここでお別れ。
倉橋くんと教室へ向かった。
よりによって大事な放課後にあんな事になるとは思ってもみなかった。
僕は本当に迷惑しかかけない面倒な奴だ…。
「うあぁ~……着信凄いことになってる~青衣くんごめんなさい~泣」
着信34件
LIME25件
"青空今何処にいる?"
"マンションの下に居るけど顔見て話したい"
"家にちゃんと着いてる?"
"何で電話出てくれないの?"
"俺の事嫌いになった?"
"着信に気付いたら連絡ください"
とても心配させてしまった…。
僕も顔見て話したい。けどまだ頭の中整理できてないから話しても支離滅裂な感じになっちゃうかも。
それに今電話して青衣くんの声聞いたらまた泣いちゃいそう…。
それこそ青衣くんに心配させて困らせちゃう…かも?
なんて理由をつけて話をするのを先延ばしにしてる…。
情けない。
「ちゃんと話さなきゃいけないのは分かってるけど…面倒くさい奴って思われるのはヤダ…うぅ…」
またウジウジ考え始めたら止まらなくなって気がついたらいつの間にか朝になってた。
「はぁ…どんな顔して会えばいいんだろ…」
急いで制服に着替えて家を出る。
マンションの入口で青衣くんが待ってるのが見えた。
あれ?今日は茜くんが居ない…。
青衣くんの顔…ちょっと怒ってる?
あ、結局連絡してなかった!!そりゃ誰でも怒るよね…!
うぅ~…僕の馬鹿!!
「あ…おはよう…昨日は連絡返せなくてごめんね?家帰って直ぐに寝ちゃったから……」
嘘ついちゃった…。
どうしよもないな僕…。
「…昨日…あの後ファミレスで倉橋と会ってたよな?」
え…何で知ってるの!?
嘘ついたのバレてるじゃん!!
きっと呆れてるよね。
これじゃあ嫌われる路線一択じゃん!!
自分で墓穴掘るとか何やってんの…。
「……っ」
何か言わないと…!!嫌われたくない!!
「俺に何かあるなら言って欲しい…」
そう言いながら僕の手を掴んた青衣くんの手は震えてた。
緊張で冷たくなった僕の手をしっかりと掴んでくれた手は温かくてまた泣きそうになった。青衣くんの言った言葉は僕を責める言葉ではなかったから…。
「あ…あのっ…その……倉橋くんはたまたま行ったファミレスでバイトしてて……その……」
そんな事言いたいんじゃなくて…これじゃあ浮気して問い詰められて言い訳してるみたいじゃん!!僕って馬鹿なの!?
誰か助けてぇ~!!泣
「…おい、道のど真ん中で何してる。遅刻すんぞ。」
倉橋くん!!救世主!!
「あ…倉橋くんおはよう……」
「倉橋には関係ねぇだろ。さっさと消えろ!」
え!?何でそんな喧嘩腰なの!?
二人って仲悪かった?
「……はぁ…めんどくせぇ…」
「うわぁ…光輝ってそんな嫌われてるの~?」
倉橋くんの後ろに居たのは浅井さんだった。
手を振りながら挨拶をする浅井さんは何か楽しげだ。
「青空くんおはよ!!」
「浅井さんおはようございます…」
「君たち早くしないと遅刻しちゃうよ~。一緒に行こっか?」
青衣くんとの話も中途半端に浅井さんの強制で4人で登校することになり、話が有耶無耶になってしまった…。
ちゃんと話したかったのに僕が馬鹿なせいで言いたいこと何も言えなかった…。
自己嫌悪で青衣くんの顔が見れない…。
4人もいるのに全員無言で登校とか空気が重すぎるっ!と思ってたら浅井さんが青衣くんに話しかけた。
「彼氏君さぁ……もうちょっと周りも見なきゃ駄目だよ?」
「?」
「青空くんが可哀想」
「!!」
浅井さんそれは違うんです。僕がちゃんとしてないのが悪いんですっ!!青衣くんが悪いわけじゃないんですっ!!
って言いたかったのに倉橋くんに目線で何も言うなって止められた気がした。
僕が我儘言わなければ…いつも通りの朝だったのかなぁ…。
茜くんと三人で登校して、笑い合ってたのかなぁ。
昨日から青衣くんの笑い声聞けてなくて淋しい…。
結局何も話せず気不味いまま学校に着いてしまった…。
「……青空放課後教室行くから話の続きをしよう?俺に何かあるなら正直に話して欲しい…。青空とずっと気不味いままなのは嫌だ。」
青衣くんも同じ事思っててくれた!!
ちゃんと話をしよう!自分の気持ちも全部!
「……わかった。ありがとう……」
青衣くんとはクラスが別だからここでお別れ。
倉橋くんと教室へ向かった。
よりによって大事な放課後にあんな事になるとは思ってもみなかった。
僕は本当に迷惑しかかけない面倒な奴だ…。
720
あなたにおすすめの小説
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
先輩のことが好きなのに、
未希かずは(Miki)
BL
生徒会長・鷹取要(たかとりかなめ)に憧れる上川陽汰(かみかわはるた)。密かに募る想いが通じて無事、恋人に。二人だけの秘密の恋は甘くて幸せ。だけど、少しずつ要との距離が開いていく。
何で? 先輩は僕のこと嫌いになったの?
切なさと純粋さが交錯する、青春の恋物語。
《美形✕平凡》のすれ違いの恋になります。
要(高3)生徒会長。スパダリだけど……。
陽汰(高2)書記。泣き虫だけど一生懸命。
夏目秋良(高2)副会長。陽汰の幼馴染。
5/30日に少しだけ順番を変えたりしました。内容は変わっていませんが、読み途中の方にはご迷惑をおかけしました。
夫には好きな相手がいるようです。愛されない僕は針と糸で未来を縫い直します。
伊織
BL
裕福な呉服屋の三男・桐生千尋(きりゅう ちひろ)は、行商人の家の次男・相馬誠一(そうま せいいち)と結婚した。
子どもの頃に憧れていた相手との結婚だったけれど、誠一はほとんど笑わず、冷たい態度ばかり。
ある日、千尋は誠一宛てに届いた女性からの恋文を見つけてしまう。
――自分はただ、家からの援助目当てで選ばれただけなのか?
失望と涙の中で、千尋は気づく。
「誠一に頼らず、自分の力で生きてみたい」
針と糸を手に、幼い頃から得意だった裁縫を活かして、少しずつ自分の居場所を築き始める。
やがて町の人々に必要とされ、笑顔を取り戻していく千尋。
そんな千尋を見て、誠一の心もまた揺れ始めて――。
涙から始まる、すれ違い夫婦の再生と恋の物語。
※本作は明治時代初期~中期をイメージしていますが、BL作品としての物語性を重視し、史実とは異なる設定や表現があります。
※誤字脱字などお気づきの点があるかもしれませんが、温かい目で読んでいただければ嬉しいです。
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
両片思いの幼馴染
kouta
BL
密かに恋をしていた幼馴染から自分が嫌われていることを知って距離を取ろうとする受けと受けの突然の変化に気づいて苛々が止まらない攻めの両片思いから始まる物語。
くっついた後も色々とすれ違いながら最終的にはいつもイチャイチャしています。
めちゃくちゃハッピーエンドです。
《一時完結》僕の彼氏は僕のことを好きじゃないⅠ
MITARASI_
BL
彼氏に愛されているはずなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。
「好き」と言ってほしくて、でも返ってくるのは沈黙ばかり。
揺れる心を支えてくれたのは、ずっと隣にいた幼なじみだった――。
不器用な彼氏とのすれ違い、そして幼なじみの静かな想い。
すべてを失ったときに初めて気づく、本当に欲しかった温もりとは。
切なくて、やさしくて、最後には救いに包まれる救済BLストーリー。
続編執筆中
【完結】言えない言葉
未希かずは(Miki)
BL
双子の弟・水瀬碧依は、明るい兄・翼と比べられ、自信がない引っ込み思案な大学生。
同じゼミの気さくで眩しい如月大和に密かに恋するが、話しかける勇気はない。
ある日、碧依は兄になりすまし、本屋のバイトで大和に近づく大胆な計画を立てる。
兄の笑顔で大和と心を通わせる碧依だが、嘘の自分に葛藤し……。
すれ違いを経て本当の想いを伝える、切なく甘い青春BLストーリー。
第1回青春BLカップ参加作品です。
1章 「出会い」が長くなってしまったので、前後編に分けました。
2章、3章も長くなってしまって、分けました。碧依の恋心を丁寧に書き直しました。(2025/9/2 18:40)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる