25 / 26
倉橋×浅井編
5.重い距離
しおりを挟む
ストーカーの事もあって優の事が心配だったが、バイトの時間もあって、先に学校を出た。校庭ではあのクソ野郎が部活中だったから下校は同じにならないだろうと軽く考えた結果がコレだ。
「光輝ー!!バイトお疲れ!!」
バイト先にきた優は何故か異様なハイテンションで違和感があった。それに一人ではなく夏目と星川も一緒なのが気になった。
「…何があった?」
気になって聞いてみるとわかりやすくビクついた。
「え…何もないよ。何で?」
答えない優に夏目たちの方に目配せする。
夏目と星川はお互い顔を見合わせると、言いづらそうに事の顛末を教えてくれた。
「サッカー部の部長さん?に襲われてたよ。浅井さん泣きながら助けてって…叫んでた。びっくりしたよ。青衣くんに頑張って貰っちゃった…」
「あのクソはその辺に捨てただけだから明日から気を付けろよ?」
「……優?気を付けろって言ったよな?何で一人で居た?生徒会の奴らと帰れって言ったよな?しかもこの事隠そうとしたな?俺に嘘ついたな?帰ったら覚えてろよ?」
「浅井さん震えて腰抜けるくらい怖かったみたいだから優しくしてあげてよ倉橋くん…」
「……ったく…二人とも悪かったな…」
「んーん。無事でよかったよ~」
二人は食事を食べてから仲良く帰っていった。
優は俺がバイト終わりまで大人しく席でデザートを食べながら
待っていた。
「優…帰るぞ」
「…うん…」
繋いだ手を見てみると手首に薄っすら痣がある事に気付いた。
それほど強く掴まれたということ。
「おい…この痣もあのクソのせいか…?」
「え…?あ…これ…は…」
優に跡をつけるのは俺だけの特権なのに勝手に跡をつけられやがって…。
「他に怪我は?」
「…ない」
家に入ると優を壁に押さえつけて唇を奪った。
「…っん…は…あ…んんっ…」
「俺以外に跡つけられてんじゃねぇよ…」
唇から首筋へと移動して跡を沢山残す。
「…あ…や…跡つけないで…!!」
「あのクソは良いのに俺はダメなのか?」
「そうじゃなくて!!生徒会の奴らに注意されちゃったの!!」
「ふーん…じゃあ見えない所につけようか。どこがいい?胸?腹?足?」
そう訪ねた瞬間身体を震わせる優に笑みが溢れる。
「お前想像だけでイクんじゃねぇよ。加減出来なくなるだろ?」
「あ…だって…嬉し…んっ…いっぱいつけて…」
俺は我慢できなくなって優を抱き上げ寝室へと足を運ぶ。
「まぁ…ちょっとお仕置きが必要だな。今日は一晩中イキ狂えよ?」
「へ…!?あ…やだっ…無理!!まって!!それやだぁ!!」
優の気持ちいい所を全て責め立て上げ、日が昇る頃には優は身体を痙攣させながらぐったりして気を失っていた。
「はぁ…やりすぎた…?まぁ今日は学校行かせる気はなかったからいいか」
嫉妬に狂ったとはいえ俺元気すぎか。
まだ萎えねぇし…優が可愛いのがいけない。
あの男には灸を据えないといけねぇしな…。
誰のモンに手を出したかわからせとかないと。
俺と付き合い始めてからは優への告白は少なくなったと思ったが…まだまだだな…。
眠っている優を抱えて風呂場に向かう。
出したモン全部掻き出し、身体を清めてリビングへ戻る。
ベッドを綺麗にして優を寝かせ一つキスを落としてから学校へ行く準備を始める。
リビングには優が起きてすぐ食事ができるように朝食を作ってメモを残しておく。
家を出る前にもう一度寝室に戻り思う存分優の寝顔を堪能してから学校へ向かった。
まず学校に着いて一番最初に向かったのは生徒会室。
「失礼します」
「…ん?あれ番犬君?会長はまだ着てないよ?」
「知ってます。家で寝てるので」
「…あっそ…それ堂々と言っちゃうんだ…」
「…それよりも。昨日優は何で一人で下校したんすか?俺優には貴方たちと帰るように言っといたんですけど…何かありました?」
「…え?いや…会長まだやることあるからって…一人残ったけど…逆に何かあった…?」
「…帰りに襲われたみたいで。友人が助けに入って大事には至らなかったですけど…」
「…え!?マジで?それは…ごめん…気を付けて見てれば良かったね…」
「…いえ、優が軽く考えすぎて気を付けていなかったのも悪いので。ただ暫く俺が居ない時は優と共に行動してもらえると助かります」
「わかった。会長にもちゃんと言っておく」
「お願いします」
これでアレをどうにかするまでは大丈夫だろ。
俺は次の場所へ向かった。
3年1組
クラスの中を見回してもあの男はまだ来ていなかった。
クラスの中からキャーっと叫び声が響き渡って視線がウザいが仕方ない。俺はよそ行きの笑顔を貼り付けて扉近くにいた女子生徒に声をかけた。自分の顔の良さには色々な使い道があるのをここ最近覚えた。
「すみません。日鷹先輩に言伝をお願いしたいのですが…」
「あっ…うんっ!何かな?///」
「お話があるのでお昼休みにサッカー部の部室前でお待ちしてます…と、お願いできますか?」
「わかった。言っておくね?」
顔を赤らめながら俺をチラチラ上目遣いで見てくるの止めて欲しい。キモいだけだから。それに落ちるのは優限定だから。
最後にとびきりの爽やかな笑顔を振りまいて
「お願いしますね…?」
こんだけやっとけばアレに何かあっても俺が何かやったとは思われないだろ。一応保険はかけとかねぇとな?
さて、授業出んのめんどいなぁ…。サボるか…。優も居ねぇしなぁ。屋上で昼寝でもすっか。
俺は教室とは反対に屋上へと足を向けた。
「光輝ー!!バイトお疲れ!!」
バイト先にきた優は何故か異様なハイテンションで違和感があった。それに一人ではなく夏目と星川も一緒なのが気になった。
「…何があった?」
気になって聞いてみるとわかりやすくビクついた。
「え…何もないよ。何で?」
答えない優に夏目たちの方に目配せする。
夏目と星川はお互い顔を見合わせると、言いづらそうに事の顛末を教えてくれた。
「サッカー部の部長さん?に襲われてたよ。浅井さん泣きながら助けてって…叫んでた。びっくりしたよ。青衣くんに頑張って貰っちゃった…」
「あのクソはその辺に捨てただけだから明日から気を付けろよ?」
「……優?気を付けろって言ったよな?何で一人で居た?生徒会の奴らと帰れって言ったよな?しかもこの事隠そうとしたな?俺に嘘ついたな?帰ったら覚えてろよ?」
「浅井さん震えて腰抜けるくらい怖かったみたいだから優しくしてあげてよ倉橋くん…」
「……ったく…二人とも悪かったな…」
「んーん。無事でよかったよ~」
二人は食事を食べてから仲良く帰っていった。
優は俺がバイト終わりまで大人しく席でデザートを食べながら
待っていた。
「優…帰るぞ」
「…うん…」
繋いだ手を見てみると手首に薄っすら痣がある事に気付いた。
それほど強く掴まれたということ。
「おい…この痣もあのクソのせいか…?」
「え…?あ…これ…は…」
優に跡をつけるのは俺だけの特権なのに勝手に跡をつけられやがって…。
「他に怪我は?」
「…ない」
家に入ると優を壁に押さえつけて唇を奪った。
「…っん…は…あ…んんっ…」
「俺以外に跡つけられてんじゃねぇよ…」
唇から首筋へと移動して跡を沢山残す。
「…あ…や…跡つけないで…!!」
「あのクソは良いのに俺はダメなのか?」
「そうじゃなくて!!生徒会の奴らに注意されちゃったの!!」
「ふーん…じゃあ見えない所につけようか。どこがいい?胸?腹?足?」
そう訪ねた瞬間身体を震わせる優に笑みが溢れる。
「お前想像だけでイクんじゃねぇよ。加減出来なくなるだろ?」
「あ…だって…嬉し…んっ…いっぱいつけて…」
俺は我慢できなくなって優を抱き上げ寝室へと足を運ぶ。
「まぁ…ちょっとお仕置きが必要だな。今日は一晩中イキ狂えよ?」
「へ…!?あ…やだっ…無理!!まって!!それやだぁ!!」
優の気持ちいい所を全て責め立て上げ、日が昇る頃には優は身体を痙攣させながらぐったりして気を失っていた。
「はぁ…やりすぎた…?まぁ今日は学校行かせる気はなかったからいいか」
嫉妬に狂ったとはいえ俺元気すぎか。
まだ萎えねぇし…優が可愛いのがいけない。
あの男には灸を据えないといけねぇしな…。
誰のモンに手を出したかわからせとかないと。
俺と付き合い始めてからは優への告白は少なくなったと思ったが…まだまだだな…。
眠っている優を抱えて風呂場に向かう。
出したモン全部掻き出し、身体を清めてリビングへ戻る。
ベッドを綺麗にして優を寝かせ一つキスを落としてから学校へ行く準備を始める。
リビングには優が起きてすぐ食事ができるように朝食を作ってメモを残しておく。
家を出る前にもう一度寝室に戻り思う存分優の寝顔を堪能してから学校へ向かった。
まず学校に着いて一番最初に向かったのは生徒会室。
「失礼します」
「…ん?あれ番犬君?会長はまだ着てないよ?」
「知ってます。家で寝てるので」
「…あっそ…それ堂々と言っちゃうんだ…」
「…それよりも。昨日優は何で一人で下校したんすか?俺優には貴方たちと帰るように言っといたんですけど…何かありました?」
「…え?いや…会長まだやることあるからって…一人残ったけど…逆に何かあった…?」
「…帰りに襲われたみたいで。友人が助けに入って大事には至らなかったですけど…」
「…え!?マジで?それは…ごめん…気を付けて見てれば良かったね…」
「…いえ、優が軽く考えすぎて気を付けていなかったのも悪いので。ただ暫く俺が居ない時は優と共に行動してもらえると助かります」
「わかった。会長にもちゃんと言っておく」
「お願いします」
これでアレをどうにかするまでは大丈夫だろ。
俺は次の場所へ向かった。
3年1組
クラスの中を見回してもあの男はまだ来ていなかった。
クラスの中からキャーっと叫び声が響き渡って視線がウザいが仕方ない。俺はよそ行きの笑顔を貼り付けて扉近くにいた女子生徒に声をかけた。自分の顔の良さには色々な使い道があるのをここ最近覚えた。
「すみません。日鷹先輩に言伝をお願いしたいのですが…」
「あっ…うんっ!何かな?///」
「お話があるのでお昼休みにサッカー部の部室前でお待ちしてます…と、お願いできますか?」
「わかった。言っておくね?」
顔を赤らめながら俺をチラチラ上目遣いで見てくるの止めて欲しい。キモいだけだから。それに落ちるのは優限定だから。
最後にとびきりの爽やかな笑顔を振りまいて
「お願いしますね…?」
こんだけやっとけばアレに何かあっても俺が何かやったとは思われないだろ。一応保険はかけとかねぇとな?
さて、授業出んのめんどいなぁ…。サボるか…。優も居ねぇしなぁ。屋上で昼寝でもすっか。
俺は教室とは反対に屋上へと足を向けた。
175
あなたにおすすめの小説
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
先輩のことが好きなのに、
未希かずは(Miki)
BL
生徒会長・鷹取要(たかとりかなめ)に憧れる上川陽汰(かみかわはるた)。密かに募る想いが通じて無事、恋人に。二人だけの秘密の恋は甘くて幸せ。だけど、少しずつ要との距離が開いていく。
何で? 先輩は僕のこと嫌いになったの?
切なさと純粋さが交錯する、青春の恋物語。
《美形✕平凡》のすれ違いの恋になります。
要(高3)生徒会長。スパダリだけど……。
陽汰(高2)書記。泣き虫だけど一生懸命。
夏目秋良(高2)副会長。陽汰の幼馴染。
5/30日に少しだけ順番を変えたりしました。内容は変わっていませんが、読み途中の方にはご迷惑をおかけしました。
夫には好きな相手がいるようです。愛されない僕は針と糸で未来を縫い直します。
伊織
BL
裕福な呉服屋の三男・桐生千尋(きりゅう ちひろ)は、行商人の家の次男・相馬誠一(そうま せいいち)と結婚した。
子どもの頃に憧れていた相手との結婚だったけれど、誠一はほとんど笑わず、冷たい態度ばかり。
ある日、千尋は誠一宛てに届いた女性からの恋文を見つけてしまう。
――自分はただ、家からの援助目当てで選ばれただけなのか?
失望と涙の中で、千尋は気づく。
「誠一に頼らず、自分の力で生きてみたい」
針と糸を手に、幼い頃から得意だった裁縫を活かして、少しずつ自分の居場所を築き始める。
やがて町の人々に必要とされ、笑顔を取り戻していく千尋。
そんな千尋を見て、誠一の心もまた揺れ始めて――。
涙から始まる、すれ違い夫婦の再生と恋の物語。
※本作は明治時代初期~中期をイメージしていますが、BL作品としての物語性を重視し、史実とは異なる設定や表現があります。
※誤字脱字などお気づきの点があるかもしれませんが、温かい目で読んでいただければ嬉しいです。
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
両片思いの幼馴染
kouta
BL
密かに恋をしていた幼馴染から自分が嫌われていることを知って距離を取ろうとする受けと受けの突然の変化に気づいて苛々が止まらない攻めの両片思いから始まる物語。
くっついた後も色々とすれ違いながら最終的にはいつもイチャイチャしています。
めちゃくちゃハッピーエンドです。
《一時完結》僕の彼氏は僕のことを好きじゃないⅠ
MITARASI_
BL
彼氏に愛されているはずなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。
「好き」と言ってほしくて、でも返ってくるのは沈黙ばかり。
揺れる心を支えてくれたのは、ずっと隣にいた幼なじみだった――。
不器用な彼氏とのすれ違い、そして幼なじみの静かな想い。
すべてを失ったときに初めて気づく、本当に欲しかった温もりとは。
切なくて、やさしくて、最後には救いに包まれる救済BLストーリー。
続編執筆中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる