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第二十五章 オブリビアダンジョン
第四百八十二話 攻撃開始
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異様過ぎるその姿を目の当たりにしたイズミ達は、衝撃の余り言葉が出て来なかった。
ようやく絞り出した言葉は、たった一言だった。
「気持ち悪い」
そう呟いたイズミは、ベリアやオルドリン達が武器を構え直す前にショットガンを人面ケルベロスに向けて撃ち込んだ。
散弾がケルベロスの頭部を形作っている無数の人間の顔面を粉砕する度に悲鳴を上げるが、アレはかつて帝国の兵士だった連中の成れの果てなのだと思い、気を強く持ちながら撃ち込み続ける。
「ベリア、援護を頼む!オルドリン達は急いで此処から撤収してくれ」
「応よ!」
ベリアはナイフに魔力を流し込むと、体勢を低くして攻撃準備に入る。
「しかしイズミよ、その魔物は強力だぞ」
「そんな事は承知の上さ。俺とベリアなら、オルドリン達がそこの扉へ入る迄くらいなら足止め出来るさ」
「それではイズミ達自身はどうする?逃げ切れるのか」
「始末を付けてからな」
イズミがショットガンのマガジンを交換している間は、ベリアが火魔法と風魔法を駆使してキメラの頭や前脚へ攻撃をしてくれた。
「ベリア、撃ち込むぞ!」
「分かった」
ベリアがイズミの攻撃射線上から外れたのを確認してから、ショットガンのフルオートでベリアが攻撃をしてくれたキメラの頭をミンチにしてゆく。
「…儂らは撤収に注力するとしよう。セリーヌ、防御魔法を展開して冒険者達の守りつつ門まで移動だ」
「分かりましたわ!皆様、ご武運を」
オルドリン達はキメラ対応をイズミ達に任せると、グール対応に苦戦している冒険者達の援護と撤収のサポートに入っていった。
「マスター、キメラの魔法反応に変化があります」
マスタングからの報告を受けたイズミは、ベリアにも情報共有をしてから距離を取る。
前脚を両断されて地面に倒れていたキメラのグチャグチャになった頭部から黄土色の液体が流れ出ると、損傷を受けた部位が修復されてゆくのが分かった。
「…ショットガンでは厳しそうだな」
イズミはフルオートショットガンをショルダーバッグに収納すると、急いでマスタングの元へ向かい対大型魔物用の武装を準備する。
「マスタング、あの気色悪いゲテモノをコテンパンにしてやりたいのだが」
「先ずは対物ライフルを試してみましょう…オルドリン様達は無事に門付近に到着したようです」
トランクから対物ライフル…キマイラを討伐した時に使った…が実体化されたので、素早くマガジンを挿し込み初弾を込めてから持ち上げる。
「それは朗報だな…コイツは何時持っても重いぜ」
「身体を鍛える必要がありますね」
「オブリビアの問題が解決したら、考えるよ」
マスタングのボンネットに対物ライフルを置かせてもらい、10発をテンポ良くキメラの頭部へ撃ち込むと、キメラの姿が急激に変化していった。
ケルベロスの姿をしていたが、頭が3つある人型のキメラへと変貌を遂げたのだ。
その姿は言葉にするのも憚られるものだった。
腕や脚は無数の人間の手脚が体毛のように生えて形を成しており、胴体部分は3つの頭部には使われなかった人間の顔がぎゅうぎゅう詰めになっていて文字通り無数の目がイズミ達を睨みつけていた。
胴体にある顔が一斉に歯をガチガチと鳴らし出すと、イズミ達からみて右側の大きな頭が口を開ける。
その口内で火球が作られ巨大化するのを見たイズミは、マスタングに防御魔法の展開を頼んだ。
「ベリア、腕時計は着けてるか?」
「勿論、さっき着けた」
ベリアはキマイラ戦で学んだ腕時計の活用術を、このキメラ相手にも出来ると踏んでいたようだ。
その時イズミは自分が腕時計を着用していない事を思い出した。
先程魔石を破壊する為に外していたし、ショルダーバッグに仕舞っていた腕時計は女性の白骨死体の左腕に巻き付いているのだ。
「これは不味いか?」
対物ライフルに新たなマガジンを挿し込み終えたイズミは、ライフルをショルダーバッグに押し込むとマスタングに乗り込み、白骨死体の前へとアクセルを踏み込んで走り出した。
「ベリア、あの1発の対応は任せても良いか?」
「別に良いけど、何か案でもあるのか」
「案って程でもないがな」
マスタングを白骨死体を守るように停車すると、イズミは素早く降車して死体の左腕から腕時計を回収に移る。
あの狼は相変わらず白骨死体の上で丸まったままで、呑気に欠伸をしてイズミの動向を観察している。
「マスタング、防御魔法の出力アップで頼む。俺は腕時計の呪い返しを発動させる」
「かしこまりました」
死体の左腕から腕時計を外そうとバックルに触れるが何故かビクともしないので、やむを得ずそのまま呪い返し発動させるべく手動操作を試みる。
ようやく絞り出した言葉は、たった一言だった。
「気持ち悪い」
そう呟いたイズミは、ベリアやオルドリン達が武器を構え直す前にショットガンを人面ケルベロスに向けて撃ち込んだ。
散弾がケルベロスの頭部を形作っている無数の人間の顔面を粉砕する度に悲鳴を上げるが、アレはかつて帝国の兵士だった連中の成れの果てなのだと思い、気を強く持ちながら撃ち込み続ける。
「ベリア、援護を頼む!オルドリン達は急いで此処から撤収してくれ」
「応よ!」
ベリアはナイフに魔力を流し込むと、体勢を低くして攻撃準備に入る。
「しかしイズミよ、その魔物は強力だぞ」
「そんな事は承知の上さ。俺とベリアなら、オルドリン達がそこの扉へ入る迄くらいなら足止め出来るさ」
「それではイズミ達自身はどうする?逃げ切れるのか」
「始末を付けてからな」
イズミがショットガンのマガジンを交換している間は、ベリアが火魔法と風魔法を駆使してキメラの頭や前脚へ攻撃をしてくれた。
「ベリア、撃ち込むぞ!」
「分かった」
ベリアがイズミの攻撃射線上から外れたのを確認してから、ショットガンのフルオートでベリアが攻撃をしてくれたキメラの頭をミンチにしてゆく。
「…儂らは撤収に注力するとしよう。セリーヌ、防御魔法を展開して冒険者達の守りつつ門まで移動だ」
「分かりましたわ!皆様、ご武運を」
オルドリン達はキメラ対応をイズミ達に任せると、グール対応に苦戦している冒険者達の援護と撤収のサポートに入っていった。
「マスター、キメラの魔法反応に変化があります」
マスタングからの報告を受けたイズミは、ベリアにも情報共有をしてから距離を取る。
前脚を両断されて地面に倒れていたキメラのグチャグチャになった頭部から黄土色の液体が流れ出ると、損傷を受けた部位が修復されてゆくのが分かった。
「…ショットガンでは厳しそうだな」
イズミはフルオートショットガンをショルダーバッグに収納すると、急いでマスタングの元へ向かい対大型魔物用の武装を準備する。
「マスタング、あの気色悪いゲテモノをコテンパンにしてやりたいのだが」
「先ずは対物ライフルを試してみましょう…オルドリン様達は無事に門付近に到着したようです」
トランクから対物ライフル…キマイラを討伐した時に使った…が実体化されたので、素早くマガジンを挿し込み初弾を込めてから持ち上げる。
「それは朗報だな…コイツは何時持っても重いぜ」
「身体を鍛える必要がありますね」
「オブリビアの問題が解決したら、考えるよ」
マスタングのボンネットに対物ライフルを置かせてもらい、10発をテンポ良くキメラの頭部へ撃ち込むと、キメラの姿が急激に変化していった。
ケルベロスの姿をしていたが、頭が3つある人型のキメラへと変貌を遂げたのだ。
その姿は言葉にするのも憚られるものだった。
腕や脚は無数の人間の手脚が体毛のように生えて形を成しており、胴体部分は3つの頭部には使われなかった人間の顔がぎゅうぎゅう詰めになっていて文字通り無数の目がイズミ達を睨みつけていた。
胴体にある顔が一斉に歯をガチガチと鳴らし出すと、イズミ達からみて右側の大きな頭が口を開ける。
その口内で火球が作られ巨大化するのを見たイズミは、マスタングに防御魔法の展開を頼んだ。
「ベリア、腕時計は着けてるか?」
「勿論、さっき着けた」
ベリアはキマイラ戦で学んだ腕時計の活用術を、このキメラ相手にも出来ると踏んでいたようだ。
その時イズミは自分が腕時計を着用していない事を思い出した。
先程魔石を破壊する為に外していたし、ショルダーバッグに仕舞っていた腕時計は女性の白骨死体の左腕に巻き付いているのだ。
「これは不味いか?」
対物ライフルに新たなマガジンを挿し込み終えたイズミは、ライフルをショルダーバッグに押し込むとマスタングに乗り込み、白骨死体の前へとアクセルを踏み込んで走り出した。
「ベリア、あの1発の対応は任せても良いか?」
「別に良いけど、何か案でもあるのか」
「案って程でもないがな」
マスタングを白骨死体を守るように停車すると、イズミは素早く降車して死体の左腕から腕時計を回収に移る。
あの狼は相変わらず白骨死体の上で丸まったままで、呑気に欠伸をしてイズミの動向を観察している。
「マスタング、防御魔法の出力アップで頼む。俺は腕時計の呪い返しを発動させる」
「かしこまりました」
死体の左腕から腕時計を外そうとバックルに触れるが何故かビクともしないので、やむを得ずそのまま呪い返し発動させるべく手動操作を試みる。
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