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第二十七章 サンダーブレード作戦
第五百六十四話 相性が悪い
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キメラ兵士は特に武器を使うこともせず、イズミに近接戦闘を仕掛け続ける。
まだキメラ化した身体の実力を確かめているのか、大半の攻撃は大振りなままなのでイズミでもギリギリ回避が出来ているが、回避と同時に2丁拳銃を撃ち込んでも直ぐに回復してしまうので此方が弾切れのジリ貧に近付いてゆく。
「どうした、もう少し私を楽しませてくれないか?」
「悪趣味な変態野郎に付き合う程、俺も暇人では無くてね」
2丁拳銃で上手くキメラ兵士の足を撃って体勢を崩すと、直ぐにホルスターに仕舞いフルオートショットガンを取り出して上半身にドラムマガジン1本分を全弾撃ち込んだ。
キメラ兵士は悲鳴を上げもせずに喰らい続け、両腕が千切れ落ちても、頭部が弾け飛んでも、上半身が人の形を保つ事が出来ずミンチ状になって地面へ落ちても、狙っていなかった下半身はそのまま微動だにしていない。
「素晴らしい攻撃だ。面白くなってきたぞ」
キメラ兵士の声が聞こえはしたが、頭部を破壊しているので何処から発せられているのかが分からない。
素早くドラムマガジンを交換してキメラ兵士の下半身もミンチにしようとしたが、その前に失った肉体の回復が始まってしまった。
「させん!」
イズミは容赦無くショットガンを撃ち込み続けたが、今回はキメラ兵士の防御魔法で威力が減衰したのか回復速度が勝っているのか、全弾撃ち切った頃には全身が再生されていた。
「…普通なら死んでるだろ」
「肉体と魂の結び付きが強固なのだ。肉体を破壊しても魂の灯火が消える前に、ご覧の通りの回復速度で再生と復活が出来る」
キメラ兵士はその強力な再生能力と強靭な肉体に満足しているのか、自慢気に自らの身体的特徴を説明し始める。
「身体能力と魔力量の大幅な強化、雑魚共の剣撃等では手傷を負うことは無い肉体、そして!」
力を込めたキメラ兵士の身体がメキメキと音を立てると、まだ人間味のあった頭部の口元が昆虫のアゴのように変わり、両腕と両足の筋肉が肥大化した。
最初の姿が通常だと言うなら、今の姿は肉体改造途中のマッチョがキメラ化したかのようだ。
問題はステロイドをキメたマッチョのような肉体ではなく、しっかりと仕上げたプロレスラーのような肉体に近いのが妙に生々しさを感じる所だろうか。
そんな肉体で身体強化の魔法を使い、ベリア並みとまでは言わないが人間離れした移動速度で攻撃を仕掛けて来るのだから、本当に悪い冗談にしか思えない。
まだ2丁拳銃でも多少のダメージを与えられているのが救いなのかもしれないが、これも時間をかけずに回復されてしまうので焼け石に水ってやつなのか。
2丁拳銃が弾切れになったタイミングでキメラ兵士がバリケードの残骸を持ち上げ投げつけようとして来たので、イズミは咄嗟にバックサイドに仕舞っているシングルアクション式のリボルバーを抜き、キメラ兵士の下腹部辺りを狙って1発撃ち込む。
炸裂弾がキメラ兵士の下腹部を粉砕し、持ち上げていたバリケードによって押し潰されるように倒れ込んだ。
「…マスタング、聞こえるか?」
「勿論です」
「そっちの状況はどうだ、此方は痺れる展開になって来たぞ」
イズミはショットガンや2丁拳銃の弾倉を交換しながら、今にも動き出しそうなキメラ兵士を警戒しつつマスタングに連絡を取る。
マスタングとは魂の契約を交わしているので、特に魔道具が無くても連絡が取り合えるのだ。
ベリアと魔法通信を繋げない今、頼りになるのはマスタングだけなのだ。
「ベリア様は既に3体のキメラ兵士を無力化しました」
「は!?ウソだろ、こっちはまだ1人を相手に必死だってのに…マスタングはどうだ?」
「私は8体程無力化しました、ベリア様は現在4体目と戦闘中です」
「何体居るんだよ」
帝国側は馬車をダミーに使い自分とベリアの分断に成功したと判断し、新戦力であるキメラ兵士の成功体を送り込んで来たと考えて良いだろう。
「ソッチには異常な再生能力を持った兵士は居るか?頭を吹き飛ばしても上半身をミンチにしても再生する、変態みたいな兵士」
「手足の再生をする兵士はおりましたが、頭を吹き飛ばしても再生する兵士は確認出来ておりません」
「なら俺が相手をしてるのがレアケースの可能性もあるな。どうやって無力化した?」
「燃やし尽くしました、細胞の一欠 片すらも残さない火力で」
マスタングの武装には火炎放射器があり、ベリアは火属性の魔法適性があるので敵兵の焼却処理が可能なのだ。
イズミはそんな装備は持ち合わせておらず、あってもグレネードランチャーとロケットランチャーであって、その一撃であの変態兵士を無力化出来るかと聞かれれば、いささか不安が残る。
「ベリア様が試してみましたが、敵の頭部のみを破壊しても戦闘は継続可能なようです」
「マジかよ…ホラー作品みたいな敵だな。俺の武装では相性が悪いな」
武装の弾倉交換を終えてバリケードに潰されているキメラ兵士にショットガンを向けていると、急にバリケードがイズミに向かって移動を始めて来たので回避行動を取る。
やはりバリケードに押し潰された程度では死なないようだ。
「しぶとい!」
グレネードランチャーを取り出したイズミがキメラ兵士の胴体へ狙いを定めて撃ち込みその身体を爆発四散させたが、地面に残った脚部から肉体が再生されてゆく。
「…残念だが、そんな攻撃では私を殺せないようだ」
「そこは死んでおくもんだ、人としてな」
グレネードランチャーをショルダーバッグに収納したイズミは、とうとう手詰まりになりかけていた。
最大火力のロケットランチャーを使うべきかもしれないが、キメラ兵士の戦闘能力から考えると狙い難い。
ベリアとマスタングが無力化した、燃やし尽くす手法は現在のイズミには実行出来ない以上、何か別の策を講じる必要があるのだ。
「お前の戦闘スタイルは見させてもらった…どうも接近戦が苦手のようだな」
キメラ兵士は人間離れした移動速度速度でイズミに急接近すると、イズミが撃ち込むショットガンの弾幕を上手く回避し、回避出来ない部分は強力な再生能力でカバーしてイズミに接近戦を持ち掛けた。
まだキメラ化した身体の実力を確かめているのか、大半の攻撃は大振りなままなのでイズミでもギリギリ回避が出来ているが、回避と同時に2丁拳銃を撃ち込んでも直ぐに回復してしまうので此方が弾切れのジリ貧に近付いてゆく。
「どうした、もう少し私を楽しませてくれないか?」
「悪趣味な変態野郎に付き合う程、俺も暇人では無くてね」
2丁拳銃で上手くキメラ兵士の足を撃って体勢を崩すと、直ぐにホルスターに仕舞いフルオートショットガンを取り出して上半身にドラムマガジン1本分を全弾撃ち込んだ。
キメラ兵士は悲鳴を上げもせずに喰らい続け、両腕が千切れ落ちても、頭部が弾け飛んでも、上半身が人の形を保つ事が出来ずミンチ状になって地面へ落ちても、狙っていなかった下半身はそのまま微動だにしていない。
「素晴らしい攻撃だ。面白くなってきたぞ」
キメラ兵士の声が聞こえはしたが、頭部を破壊しているので何処から発せられているのかが分からない。
素早くドラムマガジンを交換してキメラ兵士の下半身もミンチにしようとしたが、その前に失った肉体の回復が始まってしまった。
「させん!」
イズミは容赦無くショットガンを撃ち込み続けたが、今回はキメラ兵士の防御魔法で威力が減衰したのか回復速度が勝っているのか、全弾撃ち切った頃には全身が再生されていた。
「…普通なら死んでるだろ」
「肉体と魂の結び付きが強固なのだ。肉体を破壊しても魂の灯火が消える前に、ご覧の通りの回復速度で再生と復活が出来る」
キメラ兵士はその強力な再生能力と強靭な肉体に満足しているのか、自慢気に自らの身体的特徴を説明し始める。
「身体能力と魔力量の大幅な強化、雑魚共の剣撃等では手傷を負うことは無い肉体、そして!」
力を込めたキメラ兵士の身体がメキメキと音を立てると、まだ人間味のあった頭部の口元が昆虫のアゴのように変わり、両腕と両足の筋肉が肥大化した。
最初の姿が通常だと言うなら、今の姿は肉体改造途中のマッチョがキメラ化したかのようだ。
問題はステロイドをキメたマッチョのような肉体ではなく、しっかりと仕上げたプロレスラーのような肉体に近いのが妙に生々しさを感じる所だろうか。
そんな肉体で身体強化の魔法を使い、ベリア並みとまでは言わないが人間離れした移動速度で攻撃を仕掛けて来るのだから、本当に悪い冗談にしか思えない。
まだ2丁拳銃でも多少のダメージを与えられているのが救いなのかもしれないが、これも時間をかけずに回復されてしまうので焼け石に水ってやつなのか。
2丁拳銃が弾切れになったタイミングでキメラ兵士がバリケードの残骸を持ち上げ投げつけようとして来たので、イズミは咄嗟にバックサイドに仕舞っているシングルアクション式のリボルバーを抜き、キメラ兵士の下腹部辺りを狙って1発撃ち込む。
炸裂弾がキメラ兵士の下腹部を粉砕し、持ち上げていたバリケードによって押し潰されるように倒れ込んだ。
「…マスタング、聞こえるか?」
「勿論です」
「そっちの状況はどうだ、此方は痺れる展開になって来たぞ」
イズミはショットガンや2丁拳銃の弾倉を交換しながら、今にも動き出しそうなキメラ兵士を警戒しつつマスタングに連絡を取る。
マスタングとは魂の契約を交わしているので、特に魔道具が無くても連絡が取り合えるのだ。
ベリアと魔法通信を繋げない今、頼りになるのはマスタングだけなのだ。
「ベリア様は既に3体のキメラ兵士を無力化しました」
「は!?ウソだろ、こっちはまだ1人を相手に必死だってのに…マスタングはどうだ?」
「私は8体程無力化しました、ベリア様は現在4体目と戦闘中です」
「何体居るんだよ」
帝国側は馬車をダミーに使い自分とベリアの分断に成功したと判断し、新戦力であるキメラ兵士の成功体を送り込んで来たと考えて良いだろう。
「ソッチには異常な再生能力を持った兵士は居るか?頭を吹き飛ばしても上半身をミンチにしても再生する、変態みたいな兵士」
「手足の再生をする兵士はおりましたが、頭を吹き飛ばしても再生する兵士は確認出来ておりません」
「なら俺が相手をしてるのがレアケースの可能性もあるな。どうやって無力化した?」
「燃やし尽くしました、細胞の一欠 片すらも残さない火力で」
マスタングの武装には火炎放射器があり、ベリアは火属性の魔法適性があるので敵兵の焼却処理が可能なのだ。
イズミはそんな装備は持ち合わせておらず、あってもグレネードランチャーとロケットランチャーであって、その一撃であの変態兵士を無力化出来るかと聞かれれば、いささか不安が残る。
「ベリア様が試してみましたが、敵の頭部のみを破壊しても戦闘は継続可能なようです」
「マジかよ…ホラー作品みたいな敵だな。俺の武装では相性が悪いな」
武装の弾倉交換を終えてバリケードに潰されているキメラ兵士にショットガンを向けていると、急にバリケードがイズミに向かって移動を始めて来たので回避行動を取る。
やはりバリケードに押し潰された程度では死なないようだ。
「しぶとい!」
グレネードランチャーを取り出したイズミがキメラ兵士の胴体へ狙いを定めて撃ち込みその身体を爆発四散させたが、地面に残った脚部から肉体が再生されてゆく。
「…残念だが、そんな攻撃では私を殺せないようだ」
「そこは死んでおくもんだ、人としてな」
グレネードランチャーをショルダーバッグに収納したイズミは、とうとう手詰まりになりかけていた。
最大火力のロケットランチャーを使うべきかもしれないが、キメラ兵士の戦闘能力から考えると狙い難い。
ベリアとマスタングが無力化した、燃やし尽くす手法は現在のイズミには実行出来ない以上、何か別の策を講じる必要があるのだ。
「お前の戦闘スタイルは見させてもらった…どうも接近戦が苦手のようだな」
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