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第一章 異世界転移
第八話 魔術師
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長老の家では、ちょっとした歓迎会の様相となっていた。
こちらの世界で初めての料理を堪能した。
温かい野菜のスープ、果物盛合せ、パンもどき。
パンもどきは、俺のいた世界で言うならばナンに近いと想う。
美食家では無いので論評などは出来ないが、普通に美味しい料理だった。
歓迎会?が終わった所で、長老に俺が感じている不安を話してみた。
こちらの世界を生きている長老だ。
何かしらヒントになりそうな話が聞けるかと思ったらからだ。
「そうじゃのぅ…他の者達にあの武器を供与出来ないと、そんな能力は無いと嘘をつき続けるのが最も簡単かのぅ」
嘘
そんな簡単な話なのだろうか?
相手との距離感を間違えなければ、それでどうにかなる場合がある…そのくらいの認識でいる事にした。
そんな話をしていた矢先、長老が何かを思い出したかのように
「そうじゃ、お前さんの魔法反応を調査したいと、魔術師連盟の友人から連絡があってな。もうすぐ到着するらしい。」
長老が耳飾りを触りつつ、そんな事を言っていた。
魔術師連盟?
また知らない単語が出てきた。
驚きはしないが、エルフ族と魔術師の連盟ってあまり良い関係性では無いイメージがある。
「魔術師連盟と言うのは…種族を問わず魔法術の探求及び発展、それを世界に還元する事を目的にしている、探求者の集まりと言った所かのぅ」
探求者ですか。
専門家みたいな感じにとらえておこう。
俺は近くでビスケットのような物を小皿に広げて談笑しているエルフ達に興味を持った。
「すみませんエルフのお姉さん、その食べ物は何ですか?」
尋ねられたエルフは頬を赤らめ
「お姉さんですって!、最近言われないからビックリしたわ!!」
と俺の肩を叩いた。
「これはクッキーと言うお菓子らしいわ。偶にくる行商人から買ったのよ」
クッキー
甘い物
今の俺には必要な甘味かもしれない。
糖分を摂取して、リラックスでもしたい状況なのは、今朝から一切変わりがないのだ。
「よろしければ、1枚頂けませんか?お礼は致します」
そう説得して、1枚貰える事になった。
この世界に来て初めての甘味、とても期待して食べてみると…
(…不味い)
確かにクッキーのような形状はしていたが、砂糖の量が多過ぎるのか素材の質が悪いのか、変に甘過ぎるだけの固形に思えた。
作り笑顔を必死で作り、これがクッキーですか。と話を合わせる。
しかし、エルフ族のお姉さんには見透かされていたようだ。
「このクッキー、甘過ぎますよね」
そんな商品だけれども、これが数少ない楽しみなのだと言った。
俺は元いた世界のクッキーやお菓子に思いを馳せた。
コンビニやスーパーに並んでいるクッキーやキャンディー、小銭を握り締めて買いに行ったチューインガム、中にあるビー玉に苦戦しながら飲んだラムネ…
俺のいた世界のお菓子やジュースは、なんて美味しかったのだろう。
そんな記憶を懐かしんでしまった。
ほんの一瞬、童心にでも帰っていたのかもしれない。
そんな時、ほんの一瞬だけ腕の力が抜けた。
ピピッ!
長老の家の外、広場の方に置いてある車の方から音がした。
俺は長老に声をかけてから車へと向かう。
助手席のドアを開けると、モニターが点灯していた。
画面には「実体化しますか?」の文字とお菓子のイラストが出ていた。
画面を一度タッチすると、『はい/いいえ』の表情が出てきたので、試しに『はい』を押してみた。
すると、勝手にトランクが開いた。
車から降りてきてドアを閉め、トランクを確認する。
そこには、先程思いを馳せていたお菓子達が入っていた。
流石に箱のデザインとかまでは想像していなかったからか、木製の皿の上にお菓子が置かれていた。
その隣には、あのラムネの瓶がある。
それも6本もだ。
俺はそれを見た時に閃いた。
これは良い隠れ蓑にならないだろうか?
武器は出せないと言う前に、こういった『ちょっとした物』しか出せないと言ってしまえば、少しの間は武器の存在を隠せる…
俺は実体化したお菓子を長老の家へと運び、先程のクッキーのお礼として渡した。
その場居合わせたエルフ達は4人だったので、ラムネは人数分渡した。
残りは俺が飲もうと思う。
エルフ達はお菓子に向かって呪文を唱えている。
「危険な物は入っていないようなので、食べてみましょう」
呪文で毒物が確認出来るのか?
魔法って本当に便利過ぎはしないか?
俺はラムネの飲み方だけレクチャーして、車へと戻る事にした。
背後ではクッキーに舌鼓を打っているのか、話が盛り上がっているようだ。
車へ戻ると、そこには長老と知らない女性がいた。
「おぉ、イズミよ。こちらが魔術師連盟のアーリアじゃ。別嬪さんじゃろ?」
長老が豪快に笑いつつ隣に立つ女性の紹介をした。
女性…アーリアは慣れているのか、軽くあしらいつつ俺を見つめた。
「アーリアです。このアーティファクトは貴方の?」
少々ぶっきらぼうに聞こえるが、落ち着きのある声だ。
「そうだ。良い車だろ?」
そう答えると、アーリアは車の方を見る。
「車と言う名前なのか?」
名前…では無いな。
アーリアに根掘り葉掘り聞かれたが、最終的には、アーティファクトの種類の1つとして、車と言う物がある。そんな認識に至ったようだ。
「名の無いアーティファクトのままでは、アーティファクトが泣いてしまうわよ。ちゃんと名前を付けてあげなさい」
むしろ俺が怒られてしまった。
詳しい話は長老の家でする事になった。
1室を貸してくれるらしい。
なにやら、魔力検査なるものを俺にするらしい。
健康診断的なものであればまだ良いが、もっとおぞましい話なら断りたい所だ。
こちらの世界で初めての料理を堪能した。
温かい野菜のスープ、果物盛合せ、パンもどき。
パンもどきは、俺のいた世界で言うならばナンに近いと想う。
美食家では無いので論評などは出来ないが、普通に美味しい料理だった。
歓迎会?が終わった所で、長老に俺が感じている不安を話してみた。
こちらの世界を生きている長老だ。
何かしらヒントになりそうな話が聞けるかと思ったらからだ。
「そうじゃのぅ…他の者達にあの武器を供与出来ないと、そんな能力は無いと嘘をつき続けるのが最も簡単かのぅ」
嘘
そんな簡単な話なのだろうか?
相手との距離感を間違えなければ、それでどうにかなる場合がある…そのくらいの認識でいる事にした。
そんな話をしていた矢先、長老が何かを思い出したかのように
「そうじゃ、お前さんの魔法反応を調査したいと、魔術師連盟の友人から連絡があってな。もうすぐ到着するらしい。」
長老が耳飾りを触りつつ、そんな事を言っていた。
魔術師連盟?
また知らない単語が出てきた。
驚きはしないが、エルフ族と魔術師の連盟ってあまり良い関係性では無いイメージがある。
「魔術師連盟と言うのは…種族を問わず魔法術の探求及び発展、それを世界に還元する事を目的にしている、探求者の集まりと言った所かのぅ」
探求者ですか。
専門家みたいな感じにとらえておこう。
俺は近くでビスケットのような物を小皿に広げて談笑しているエルフ達に興味を持った。
「すみませんエルフのお姉さん、その食べ物は何ですか?」
尋ねられたエルフは頬を赤らめ
「お姉さんですって!、最近言われないからビックリしたわ!!」
と俺の肩を叩いた。
「これはクッキーと言うお菓子らしいわ。偶にくる行商人から買ったのよ」
クッキー
甘い物
今の俺には必要な甘味かもしれない。
糖分を摂取して、リラックスでもしたい状況なのは、今朝から一切変わりがないのだ。
「よろしければ、1枚頂けませんか?お礼は致します」
そう説得して、1枚貰える事になった。
この世界に来て初めての甘味、とても期待して食べてみると…
(…不味い)
確かにクッキーのような形状はしていたが、砂糖の量が多過ぎるのか素材の質が悪いのか、変に甘過ぎるだけの固形に思えた。
作り笑顔を必死で作り、これがクッキーですか。と話を合わせる。
しかし、エルフ族のお姉さんには見透かされていたようだ。
「このクッキー、甘過ぎますよね」
そんな商品だけれども、これが数少ない楽しみなのだと言った。
俺は元いた世界のクッキーやお菓子に思いを馳せた。
コンビニやスーパーに並んでいるクッキーやキャンディー、小銭を握り締めて買いに行ったチューインガム、中にあるビー玉に苦戦しながら飲んだラムネ…
俺のいた世界のお菓子やジュースは、なんて美味しかったのだろう。
そんな記憶を懐かしんでしまった。
ほんの一瞬、童心にでも帰っていたのかもしれない。
そんな時、ほんの一瞬だけ腕の力が抜けた。
ピピッ!
長老の家の外、広場の方に置いてある車の方から音がした。
俺は長老に声をかけてから車へと向かう。
助手席のドアを開けると、モニターが点灯していた。
画面には「実体化しますか?」の文字とお菓子のイラストが出ていた。
画面を一度タッチすると、『はい/いいえ』の表情が出てきたので、試しに『はい』を押してみた。
すると、勝手にトランクが開いた。
車から降りてきてドアを閉め、トランクを確認する。
そこには、先程思いを馳せていたお菓子達が入っていた。
流石に箱のデザインとかまでは想像していなかったからか、木製の皿の上にお菓子が置かれていた。
その隣には、あのラムネの瓶がある。
それも6本もだ。
俺はそれを見た時に閃いた。
これは良い隠れ蓑にならないだろうか?
武器は出せないと言う前に、こういった『ちょっとした物』しか出せないと言ってしまえば、少しの間は武器の存在を隠せる…
俺は実体化したお菓子を長老の家へと運び、先程のクッキーのお礼として渡した。
その場居合わせたエルフ達は4人だったので、ラムネは人数分渡した。
残りは俺が飲もうと思う。
エルフ達はお菓子に向かって呪文を唱えている。
「危険な物は入っていないようなので、食べてみましょう」
呪文で毒物が確認出来るのか?
魔法って本当に便利過ぎはしないか?
俺はラムネの飲み方だけレクチャーして、車へと戻る事にした。
背後ではクッキーに舌鼓を打っているのか、話が盛り上がっているようだ。
車へ戻ると、そこには長老と知らない女性がいた。
「おぉ、イズミよ。こちらが魔術師連盟のアーリアじゃ。別嬪さんじゃろ?」
長老が豪快に笑いつつ隣に立つ女性の紹介をした。
女性…アーリアは慣れているのか、軽くあしらいつつ俺を見つめた。
「アーリアです。このアーティファクトは貴方の?」
少々ぶっきらぼうに聞こえるが、落ち着きのある声だ。
「そうだ。良い車だろ?」
そう答えると、アーリアは車の方を見る。
「車と言う名前なのか?」
名前…では無いな。
アーリアに根掘り葉掘り聞かれたが、最終的には、アーティファクトの種類の1つとして、車と言う物がある。そんな認識に至ったようだ。
「名の無いアーティファクトのままでは、アーティファクトが泣いてしまうわよ。ちゃんと名前を付けてあげなさい」
むしろ俺が怒られてしまった。
詳しい話は長老の家でする事になった。
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なにやら、魔力検査なるものを俺にするらしい。
健康診断的なものであればまだ良いが、もっとおぞましい話なら断りたい所だ。
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