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第四章 旅と戦闘
第五十三話 再出発
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「そろそろ旅を再開したいのだが」
いつまで聴取を続けるのかを確認するついでに、こちらの意思表示をしておいた。
責任者らしき男が髭を撫でながら回答せずにいると、老騎士が助け舟を出して来た。
「イズミ殿なら大丈夫だろう!あのフレイル嬢の友人だしの!」
この老騎士は旅人への配慮も出来る、良い人間のようだ。
フレイルとの関係性が分からないが、彼女の存在のお陰で旅が円滑に出来るのであれば好都合である。
イズミはナイフ投げを教わらなかった事を、ほんの少しだけ後悔しつつ旅支度を始めた。
ミグルンを出る直前、いつもは慌ただしい大通りがどうなっているのか、もう一度見ておこうと思った。
大通りから見える冒険者ギルドの建物を見ていたら、見覚えのある顔を見つけた。
「おぉ、元気そうだな!」
冒険者パーティー『炎と大洋』の面々だった。
「アンタと別れた後、幸運な事にミグルンに向かう馬車に相乗り出来たのさ」
「到着してギルドに改めて報告してたら、信じられないとか言うから話が進まなくてよ」
『炎と大洋』行き付けの店で、イズミ達は食事を取りつつ会話に花を咲かせていた。
「フォレストオーガなんて見たのすら初めてだし、まだ実感が湧いてこないな」
イズミは木製のお椀に入ったスープを、木製のスプーンで掬って口に含んだ。
味気無いとは言っても、普通に飲めるスープだった。
「そう言えば、挨拶はしたが自己紹介を忘れてたな」
そう言われて思い出したイズミは、冒険者パーティーと改めて自己紹介をしたのだった。
大柄な剣士がコナー、コナーと比較して背が低いのがリガート、魔術士の女性がソフィア。
自己紹介も済ませてギルドで報告した話を聞いていたら、コナーが袋を2つ取り出した。
「皆と相談したのだが、この報酬はイズミ殿達が受け取るべきだと思うんだ」
袋にはゴブリンの巣討伐の報酬として金貨が100枚、フォレストオーガの素材を売った金貨40枚と銀貨25枚が入っていると言う。
「調査の報酬分はいくらか引かれたが貰えたし、皆で決めたんだ。受け取って欲しい」
イズミは少し考えた後、フォレストオーガの素材分が入った袋を手に取る。
次に、ゴブリンの巣討伐分の袋に手を入れた。
一握りで取れた金貨を、持っていた袋に入れた。
「では…俺達が貰う分は、これくらいにしておこう。コナー達にも色々と手伝ってもらったんだし、このくらい美味しい話があっても良いだろ?」
イズミは当てにしていなかった臨時収入が入ったので、何処かで買い物でもしようかと思い始めていた。
「…分かった。そう言う事であるならば」
コナーがテーブル上の袋を仕舞ったのを確認して、握手を交わした。
コナー達と別れてから、真っ直ぐにマスタングへ向かう。
周りには変な奴は見当たらなかったが、カレンは2人くらい気になる人がいるそうだ。
また派手にドンパチするのも大変だし、冒険者ギルドや騎士隊のお世話になるのも面倒だ。
今度こそ最優先でカレンの故郷へ行く事に決めた。
「さてと…カレン、今度こそ故郷へ行くとしますか!」
「はい。分かりました」
カレンが深呼吸して答えた。
出口の門番に軽く挨拶を交わすと、イズミはマスタングのアクセルを踏み込んだ。
V8エンジンの元気な咆哮が心地良い。
晴れた空の下、馬が草原を颯爽と走るように。
マスタングが草原を駆け抜けて行った。
いつまで聴取を続けるのかを確認するついでに、こちらの意思表示をしておいた。
責任者らしき男が髭を撫でながら回答せずにいると、老騎士が助け舟を出して来た。
「イズミ殿なら大丈夫だろう!あのフレイル嬢の友人だしの!」
この老騎士は旅人への配慮も出来る、良い人間のようだ。
フレイルとの関係性が分からないが、彼女の存在のお陰で旅が円滑に出来るのであれば好都合である。
イズミはナイフ投げを教わらなかった事を、ほんの少しだけ後悔しつつ旅支度を始めた。
ミグルンを出る直前、いつもは慌ただしい大通りがどうなっているのか、もう一度見ておこうと思った。
大通りから見える冒険者ギルドの建物を見ていたら、見覚えのある顔を見つけた。
「おぉ、元気そうだな!」
冒険者パーティー『炎と大洋』の面々だった。
「アンタと別れた後、幸運な事にミグルンに向かう馬車に相乗り出来たのさ」
「到着してギルドに改めて報告してたら、信じられないとか言うから話が進まなくてよ」
『炎と大洋』行き付けの店で、イズミ達は食事を取りつつ会話に花を咲かせていた。
「フォレストオーガなんて見たのすら初めてだし、まだ実感が湧いてこないな」
イズミは木製のお椀に入ったスープを、木製のスプーンで掬って口に含んだ。
味気無いとは言っても、普通に飲めるスープだった。
「そう言えば、挨拶はしたが自己紹介を忘れてたな」
そう言われて思い出したイズミは、冒険者パーティーと改めて自己紹介をしたのだった。
大柄な剣士がコナー、コナーと比較して背が低いのがリガート、魔術士の女性がソフィア。
自己紹介も済ませてギルドで報告した話を聞いていたら、コナーが袋を2つ取り出した。
「皆と相談したのだが、この報酬はイズミ殿達が受け取るべきだと思うんだ」
袋にはゴブリンの巣討伐の報酬として金貨が100枚、フォレストオーガの素材を売った金貨40枚と銀貨25枚が入っていると言う。
「調査の報酬分はいくらか引かれたが貰えたし、皆で決めたんだ。受け取って欲しい」
イズミは少し考えた後、フォレストオーガの素材分が入った袋を手に取る。
次に、ゴブリンの巣討伐分の袋に手を入れた。
一握りで取れた金貨を、持っていた袋に入れた。
「では…俺達が貰う分は、これくらいにしておこう。コナー達にも色々と手伝ってもらったんだし、このくらい美味しい話があっても良いだろ?」
イズミは当てにしていなかった臨時収入が入ったので、何処かで買い物でもしようかと思い始めていた。
「…分かった。そう言う事であるならば」
コナーがテーブル上の袋を仕舞ったのを確認して、握手を交わした。
コナー達と別れてから、真っ直ぐにマスタングへ向かう。
周りには変な奴は見当たらなかったが、カレンは2人くらい気になる人がいるそうだ。
また派手にドンパチするのも大変だし、冒険者ギルドや騎士隊のお世話になるのも面倒だ。
今度こそ最優先でカレンの故郷へ行く事に決めた。
「さてと…カレン、今度こそ故郷へ行くとしますか!」
「はい。分かりました」
カレンが深呼吸して答えた。
出口の門番に軽く挨拶を交わすと、イズミはマスタングのアクセルを踏み込んだ。
V8エンジンの元気な咆哮が心地良い。
晴れた空の下、馬が草原を颯爽と走るように。
マスタングが草原を駆け抜けて行った。
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