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第七章 貴族と冒険者ギルド
第八十七話 ネックレスの真価
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貴族と言うか侯爵家の人間が来たと知った以上、後回しにしていた対応案を具体的にしなければならない。
その前に腹拵えだ。
今は完全にフリーなのだから、久し振りに食べたい物がある。
イズミはマスタングに乗り込むと、久しく食べていないカレーを実体化させた。
実体化されたのは固形のカレールーだったので、焚き火を起こして鍋を用意する。
米も実体化させようか悩んだが、黒パンで食べる事に決めた。
有り難い事に野菜がまだ残っていたので、それを入れてしまおうと幾つか取り出す。
カレン達が必要になると言って置いていった調理道具から、フライパンのような物とまな板を取り出した。
野菜を軽く水で洗ってから切ってフライパンで炒める。
元いた世界でも余り料理はしていなかったので、かなり大雑把な下準備である。
次に鍋に野菜と水を入れて煮込む。
灰汁取りに手間取っていると、アーリアが転移魔法で戻ってきた。
「鑑定して来たわよ」
簡素な木箱を片手にアーリアが焚火の元へと近付く。
「宝石はルビーなんだけど、かなりの魔力を帯びてる。恐らく、ダンジョン内でも魔力の濃い場所に長期間あったのだと思う」
木箱を受け取ったイズミが、ネックレスを確認する。
「付加はね…病祓いだったわ」
「そうか。ありがとう」
木箱をマスタングの助手席に置いてから、鍋にカレールーを投入する。
香辛料の刺激な香りが食欲をそそる。
少し煮込んでから、木製の食器へカレーを入れた。
「こっちに来たついでだ、食べるか?」
「勿論」
アーリアは自分用の食器を何処からか取り出すと、出来立てのカレーを掬った。
「そういえば病祓いってのは、結構な代物なのか?」
「効力には差があるけど、アレは破格ね。女神の加護と言っても良い位凄いわよ」
カレーを黒パンに乗せて食べる。
今回は肉無しにしてしまったが、それでも美味しい。
こっちの世界の素材だけでカレーを作っている店があるならば、それ目的で旅をしたいまである。
「ふーん」
「凄さが分かってないわね。あのネックレスを身に着ければ、病気で目が見えなくなった人が7日後には完治してるわよ」
イズミはむせた。
急いで水筒の水を飲み、息苦しさを逃す。
「そんなか!それがサイクロプスからドロップするのか?」
「それは何とも言えないわね…破格でしょ?」
そこまでの代物なら、アーリアは欲しがらないのだろうか?
何となく聞いてみた。
「アーリアは欲しくないのか?」
「私はそんなの魔法で治せるから大丈夫よ。手足だって目や骨だって即時に再生完治させられるし」
まだ自分自身限定だけど、そう当然のごとく付け加えるアーリアの返事を聞いたイズミは、開いた口が塞がらなかった。
「美味しかったわ…明日は此処の領主様に会うのでしょ?」
「考えたくないが、どうやらそうらしい」
イズミは苦虫を噛み潰したような表情で答えた。
お偉いさんに会うと言うだけでも胃が痛くなってきそうだ。
「上手く立ち回らないと、領主様の飼い犬みたいになるかもね」
「冗談。危なくなったら、盛大にパーティーするさ」
冗談めかして言うアーリアに対して、イズミはホルスターからマグナムを抜いて見せつけつつ笑った。
「暴れ過ぎて指名手配させるのは無しで頼むわね」
「努力する」
アーリアが転移魔法で帰った事を確認したイズミは、食器を片付けてから再び思考を巡らせる事にした。
出した結論は無計画と言っても良い。
「いつも通り、行き当たりばったりで良いか」
将来や未来の話は知らん。
マスタングと旅をする事を第一として考え、行動をし続けるのが自分の道なのだ。
桶に入っている水で布を濡らし、身体を拭きながら日が沈んだ空を見上げた。
その前に腹拵えだ。
今は完全にフリーなのだから、久し振りに食べたい物がある。
イズミはマスタングに乗り込むと、久しく食べていないカレーを実体化させた。
実体化されたのは固形のカレールーだったので、焚き火を起こして鍋を用意する。
米も実体化させようか悩んだが、黒パンで食べる事に決めた。
有り難い事に野菜がまだ残っていたので、それを入れてしまおうと幾つか取り出す。
カレン達が必要になると言って置いていった調理道具から、フライパンのような物とまな板を取り出した。
野菜を軽く水で洗ってから切ってフライパンで炒める。
元いた世界でも余り料理はしていなかったので、かなり大雑把な下準備である。
次に鍋に野菜と水を入れて煮込む。
灰汁取りに手間取っていると、アーリアが転移魔法で戻ってきた。
「鑑定して来たわよ」
簡素な木箱を片手にアーリアが焚火の元へと近付く。
「宝石はルビーなんだけど、かなりの魔力を帯びてる。恐らく、ダンジョン内でも魔力の濃い場所に長期間あったのだと思う」
木箱を受け取ったイズミが、ネックレスを確認する。
「付加はね…病祓いだったわ」
「そうか。ありがとう」
木箱をマスタングの助手席に置いてから、鍋にカレールーを投入する。
香辛料の刺激な香りが食欲をそそる。
少し煮込んでから、木製の食器へカレーを入れた。
「こっちに来たついでだ、食べるか?」
「勿論」
アーリアは自分用の食器を何処からか取り出すと、出来立てのカレーを掬った。
「そういえば病祓いってのは、結構な代物なのか?」
「効力には差があるけど、アレは破格ね。女神の加護と言っても良い位凄いわよ」
カレーを黒パンに乗せて食べる。
今回は肉無しにしてしまったが、それでも美味しい。
こっちの世界の素材だけでカレーを作っている店があるならば、それ目的で旅をしたいまである。
「ふーん」
「凄さが分かってないわね。あのネックレスを身に着ければ、病気で目が見えなくなった人が7日後には完治してるわよ」
イズミはむせた。
急いで水筒の水を飲み、息苦しさを逃す。
「そんなか!それがサイクロプスからドロップするのか?」
「それは何とも言えないわね…破格でしょ?」
そこまでの代物なら、アーリアは欲しがらないのだろうか?
何となく聞いてみた。
「アーリアは欲しくないのか?」
「私はそんなの魔法で治せるから大丈夫よ。手足だって目や骨だって即時に再生完治させられるし」
まだ自分自身限定だけど、そう当然のごとく付け加えるアーリアの返事を聞いたイズミは、開いた口が塞がらなかった。
「美味しかったわ…明日は此処の領主様に会うのでしょ?」
「考えたくないが、どうやらそうらしい」
イズミは苦虫を噛み潰したような表情で答えた。
お偉いさんに会うと言うだけでも胃が痛くなってきそうだ。
「上手く立ち回らないと、領主様の飼い犬みたいになるかもね」
「冗談。危なくなったら、盛大にパーティーするさ」
冗談めかして言うアーリアに対して、イズミはホルスターからマグナムを抜いて見せつけつつ笑った。
「暴れ過ぎて指名手配させるのは無しで頼むわね」
「努力する」
アーリアが転移魔法で帰った事を確認したイズミは、食器を片付けてから再び思考を巡らせる事にした。
出した結論は無計画と言っても良い。
「いつも通り、行き当たりばったりで良いか」
将来や未来の話は知らん。
マスタングと旅をする事を第一として考え、行動をし続けるのが自分の道なのだ。
桶に入っている水で布を濡らし、身体を拭きながら日が沈んだ空を見上げた。
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