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第八章 王都での日々
第百六話 治り始める身体と満身創痍のイズミ
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マスタングをブロズムナード邸の馬車置場に停めてから、エレナに助手席へと座ってもらった。
これから1週間の集中治療である。
殆どがマスタングの作業にはなるが、イズミも覚悟を決めなければならない。
イズミは意を決してドアを閉めてから、マスタングに合図を送った。
「暫く家族はおりませんので、自由にしてくださいな」
「じゃ、戻って来たら驚かせてやろうぜ」
エレナの言葉を聞いたイズミは少し緊張を解した後で、マスタングのルーフを撫でた。
「マスタング、よろしく頼む」
「かしこまりました。トランクを開けますので、両手をトランク内に置いてください」
トランクが開いたので確認をすると、木製の桶が1つ入っていた。
魔力を抜いた時に吐き気が襲って来たなら、この桶に吐いてくれと言う意味だろう。
まったく、親切な相棒だことで。
「ではマスター、エレナ様。施術を開始致します」
その瞬間、マスタングの車内が光に包まれた。
ほぼ同時にイズミの全身から力が抜け、強烈な頭痛と吐き気がイズミを襲った。
「ぐぅ…痺れるぜ、まったく」
何とか嘔吐せずに済んだイズミだったが、全身に力が入らずマスタングへもたれ掛かる。
「マスタング、これをあと6日もやるのか?もしかして俺は死ぬんじゃないか?」
「死ぬ事はありません。辛く険しい試練の道が続くだけです」
「…泣けるぜ」
イズミが屍の如く横たわっていると、マスタングの車内から声が聞こえてきた。
「なんだか、足が温かいです」
「エレナ様、もう暫くそのままでお願いします」
どうやら順調に施術は進んだみたいだ。
「あの…イズミさん、大丈夫…ですか?」
イズミの心配をしてくれたのは、ヘンリエッタから解放されて様子見に来たカレンのみであった。
翌日。
マスタングは神経関係の最適化をすると言うので、イズミも気合と覚悟を決めて準備をしていた。
「ぐぬぬぬ…」
魔力をほぼ全部吸われたイズミが、朝からマスタングの隣でくたばっていると、カレンが朝食を持って来てくれた。
「ありがとう。まったく、久し振りのキツさだ。賊とか魔物の巣を掃除してる方がまだマシだぞ」
イズミはそれを何とか食べて英気を養うと、ゆっくりと起き上がった。
「どうですか?エレナ様」
イズミがマスタングの助手席に座るエレナに声をかけるが、エレナからの返事が来ない。
窓から車内を覗き込むと、エレナが足指を動かしているのが見えた。
「マスター。もう少々お時間を下さい」
マスタングがそう言うと、エレナの足の調子を確認し始めた。
「慣れてもらうために一部強制接続をかけましたが、まだ麻痺状態が残っています」
今後の施術内容をエレナに説明するマスタングだったが、イズミは碌に話を理解できてはいなかった。
理由は勿論、疲労困憊で思考能力が低下していたからである。
その結果、イズミは王都を散策することすら叶わず、体力と魔力の回復に努めるのであった。
そして…提示した7日が経過した。
最後の施術が終わったエレナは、リハビリをすれば1ヶ月後には1人で自由に歩けるようになっていると、マスタングは説明をしていた。
一方のイズミはと言うと、頬が痩せこけ無精髭が目立ち、疲労困憊かつ満身創痍な状態ではあったが、何とか生きていた。
「もう2度と…こんな荒療治過ぎる魔力抽出はしないからな…」
イズミはそう言い残すと、マスタングの隣で意識を手離した。
これから1週間の集中治療である。
殆どがマスタングの作業にはなるが、イズミも覚悟を決めなければならない。
イズミは意を決してドアを閉めてから、マスタングに合図を送った。
「暫く家族はおりませんので、自由にしてくださいな」
「じゃ、戻って来たら驚かせてやろうぜ」
エレナの言葉を聞いたイズミは少し緊張を解した後で、マスタングのルーフを撫でた。
「マスタング、よろしく頼む」
「かしこまりました。トランクを開けますので、両手をトランク内に置いてください」
トランクが開いたので確認をすると、木製の桶が1つ入っていた。
魔力を抜いた時に吐き気が襲って来たなら、この桶に吐いてくれと言う意味だろう。
まったく、親切な相棒だことで。
「ではマスター、エレナ様。施術を開始致します」
その瞬間、マスタングの車内が光に包まれた。
ほぼ同時にイズミの全身から力が抜け、強烈な頭痛と吐き気がイズミを襲った。
「ぐぅ…痺れるぜ、まったく」
何とか嘔吐せずに済んだイズミだったが、全身に力が入らずマスタングへもたれ掛かる。
「マスタング、これをあと6日もやるのか?もしかして俺は死ぬんじゃないか?」
「死ぬ事はありません。辛く険しい試練の道が続くだけです」
「…泣けるぜ」
イズミが屍の如く横たわっていると、マスタングの車内から声が聞こえてきた。
「なんだか、足が温かいです」
「エレナ様、もう暫くそのままでお願いします」
どうやら順調に施術は進んだみたいだ。
「あの…イズミさん、大丈夫…ですか?」
イズミの心配をしてくれたのは、ヘンリエッタから解放されて様子見に来たカレンのみであった。
翌日。
マスタングは神経関係の最適化をすると言うので、イズミも気合と覚悟を決めて準備をしていた。
「ぐぬぬぬ…」
魔力をほぼ全部吸われたイズミが、朝からマスタングの隣でくたばっていると、カレンが朝食を持って来てくれた。
「ありがとう。まったく、久し振りのキツさだ。賊とか魔物の巣を掃除してる方がまだマシだぞ」
イズミはそれを何とか食べて英気を養うと、ゆっくりと起き上がった。
「どうですか?エレナ様」
イズミがマスタングの助手席に座るエレナに声をかけるが、エレナからの返事が来ない。
窓から車内を覗き込むと、エレナが足指を動かしているのが見えた。
「マスター。もう少々お時間を下さい」
マスタングがそう言うと、エレナの足の調子を確認し始めた。
「慣れてもらうために一部強制接続をかけましたが、まだ麻痺状態が残っています」
今後の施術内容をエレナに説明するマスタングだったが、イズミは碌に話を理解できてはいなかった。
理由は勿論、疲労困憊で思考能力が低下していたからである。
その結果、イズミは王都を散策することすら叶わず、体力と魔力の回復に努めるのであった。
そして…提示した7日が経過した。
最後の施術が終わったエレナは、リハビリをすれば1ヶ月後には1人で自由に歩けるようになっていると、マスタングは説明をしていた。
一方のイズミはと言うと、頬が痩せこけ無精髭が目立ち、疲労困憊かつ満身創痍な状態ではあったが、何とか生きていた。
「もう2度と…こんな荒療治過ぎる魔力抽出はしないからな…」
イズミはそう言い残すと、マスタングの隣で意識を手離した。
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