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第十五章 ハルハンディア共和国
閑話 気苦労は絶えない
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場所は変わって…
グラテミアはフラウリアの行動の真意を確かめていた。
フラウリアはラミア族の中でも数少ない魔術師協会の会員であり、その魔力量と戦闘能力はラミア族内でも5本指に収まる実力者なのだ。
「フラウリア、何故イズミさんの所に?」
笑顔の裏に怒りと圧が滲み出ているグラテミアに若干怯えつつ、フラウリアはおずおずと答える。
「好奇心に負けまして、つい接近してしまいました。しかし、イズミさんに関しては色々と分かりましたわ」
フラウリアは人払いをすると、グラテミアの前に腕時計を置いた。
「こちらを鑑定してみて下さい」
「これを?」
言われるがままに鑑定をすると、グラテミアの表情が一気に険しくなる。
「イズミさんはコレを試作品と言っておりました。現存するのは3つで、アーリアさんと魔術師協会のご友人で1つづつ、こちらが3つ目である事も確認済みです」
「この大きさでこの効果…脅威ですね」
「イズミさんの口振りからすると、条件が揃えば付与の変更や纏まった取り扱いも出来るかと」
フラウリアの意見を聞いたグラテミアはため息をついて頭を押さえるが、事が事なのでフラウリアは話を続ける。
「彼は自らの行動で何が起こるのか、ある程度考えていながらも意図的に無視している節があります。物事は複雑怪奇であると理解しているのに、無理矢理にでも単純化した解釈をしています。無頓着や無責任と言い表しても良いですが、彼が他者に余り干渉しない事と、自ら進んで戦闘をする事が少ない事で問題がそこまで表に出て来ていないのかと」
腕時計を左手に着け小さなファイアーボールを出してみせると、グラテミアの目が鋭くなった。
「トレットからも話を聞きました…彼の基本行動については、普段はなるべく穏便に、動く時は派手に。と言った所ね」
「メリハリはありますが、彼を手駒にしたいと企む者達からすると…魔獣と変わらぬ危険さがあります」
フラウリアの指先にあるファイアーボールのサイズを変化するのを見ながら、グラテミアは質問をする。
「その魔法返しは、貴方の魔力を消費しているのかしら?」
左手の人差し指を握り込み、ファイアーボールを消したフラウリアが、静かに首を横に振る。
「全く消費してませんね。魔法を使える者でしたら、この道具の扱い方を2日程度学べば…誰でも扱えると推察します。問題は、この道具を彼は特に大きな対価も無しに私へ贈答したのです」
「言われた対価は?」
「イズミさんとアーティファクトの関係性を、関係者以外には秘密にしておく事。それだけしか言われてません。勿論、私は叔母様以外に話すつもりもありませんわ」
フラウリアは実験の協力依頼を、正式には受けていない。
その為、認識としては関係者以外へ口外しない事だけが対価になるのだ。
「彼の価値観が分からないわ…あの娘を包んでいた毛布も最高級品ですのに、そのような話は一切ありませんでした。後先を意図的に考えないようにしていると言う、フラウリアの分析は正しいと私も思います」
「…どうしましょうか?」
2人の間に重い沈黙があった。
「彼に、監視をつけますか?」
「まずは急ぎで彼の情報をまとめて、長老に報告をしましょう。あの王国に居る友人にも話を聞くとしましょう。彼等も火山地帯まで向かう事は確認済みですので、正式な判断はその時に…フラウリア?」
グラテミアは従者を呼び出すと書類を作り始めたので、フラウリアは話が済んだと判断し部屋を出ようとしたので、グラテミアは書類を作りながら呼び止める。
「はい?」
「彼の監視をお願いね。」
「…はい!」
フラウリアは笑顔を浮かべて、部屋を出て行った。
イズミの持つ独特な価値観のせいで、色々な人々が動く事になってしまったが、イズミ自身はまだそれを強く認識をしていないのであった。
グラテミアはフラウリアの行動の真意を確かめていた。
フラウリアはラミア族の中でも数少ない魔術師協会の会員であり、その魔力量と戦闘能力はラミア族内でも5本指に収まる実力者なのだ。
「フラウリア、何故イズミさんの所に?」
笑顔の裏に怒りと圧が滲み出ているグラテミアに若干怯えつつ、フラウリアはおずおずと答える。
「好奇心に負けまして、つい接近してしまいました。しかし、イズミさんに関しては色々と分かりましたわ」
フラウリアは人払いをすると、グラテミアの前に腕時計を置いた。
「こちらを鑑定してみて下さい」
「これを?」
言われるがままに鑑定をすると、グラテミアの表情が一気に険しくなる。
「イズミさんはコレを試作品と言っておりました。現存するのは3つで、アーリアさんと魔術師協会のご友人で1つづつ、こちらが3つ目である事も確認済みです」
「この大きさでこの効果…脅威ですね」
「イズミさんの口振りからすると、条件が揃えば付与の変更や纏まった取り扱いも出来るかと」
フラウリアの意見を聞いたグラテミアはため息をついて頭を押さえるが、事が事なのでフラウリアは話を続ける。
「彼は自らの行動で何が起こるのか、ある程度考えていながらも意図的に無視している節があります。物事は複雑怪奇であると理解しているのに、無理矢理にでも単純化した解釈をしています。無頓着や無責任と言い表しても良いですが、彼が他者に余り干渉しない事と、自ら進んで戦闘をする事が少ない事で問題がそこまで表に出て来ていないのかと」
腕時計を左手に着け小さなファイアーボールを出してみせると、グラテミアの目が鋭くなった。
「トレットからも話を聞きました…彼の基本行動については、普段はなるべく穏便に、動く時は派手に。と言った所ね」
「メリハリはありますが、彼を手駒にしたいと企む者達からすると…魔獣と変わらぬ危険さがあります」
フラウリアの指先にあるファイアーボールのサイズを変化するのを見ながら、グラテミアは質問をする。
「その魔法返しは、貴方の魔力を消費しているのかしら?」
左手の人差し指を握り込み、ファイアーボールを消したフラウリアが、静かに首を横に振る。
「全く消費してませんね。魔法を使える者でしたら、この道具の扱い方を2日程度学べば…誰でも扱えると推察します。問題は、この道具を彼は特に大きな対価も無しに私へ贈答したのです」
「言われた対価は?」
「イズミさんとアーティファクトの関係性を、関係者以外には秘密にしておく事。それだけしか言われてません。勿論、私は叔母様以外に話すつもりもありませんわ」
フラウリアは実験の協力依頼を、正式には受けていない。
その為、認識としては関係者以外へ口外しない事だけが対価になるのだ。
「彼の価値観が分からないわ…あの娘を包んでいた毛布も最高級品ですのに、そのような話は一切ありませんでした。後先を意図的に考えないようにしていると言う、フラウリアの分析は正しいと私も思います」
「…どうしましょうか?」
2人の間に重い沈黙があった。
「彼に、監視をつけますか?」
「まずは急ぎで彼の情報をまとめて、長老に報告をしましょう。あの王国に居る友人にも話を聞くとしましょう。彼等も火山地帯まで向かう事は確認済みですので、正式な判断はその時に…フラウリア?」
グラテミアは従者を呼び出すと書類を作り始めたので、フラウリアは話が済んだと判断し部屋を出ようとしたので、グラテミアは書類を作りながら呼び止める。
「はい?」
「彼の監視をお願いね。」
「…はい!」
フラウリアは笑顔を浮かべて、部屋を出て行った。
イズミの持つ独特な価値観のせいで、色々な人々が動く事になってしまったが、イズミ自身はまだそれを強く認識をしていないのであった。
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