異世界無宿

ゆきねる

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第二十二章 一斉捜査

第三百五十七話 部隊と合流

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ソフィアにはマスタングの助手席を横に倒した所で就寝してもらい、翌日は足早に目的地へと移動する。
特に移動の妨害も無ければ魔物に襲われる事もなく、アッサリと到着してしまった。

目的地には既に突入部隊が待機しており、マスタングから降りるソフィアを見て隊長であろう男が近付いて来た。

「お嬢様、お待ちしておりました」

「準備は出来てる?」

「無論、何時でも突入可能です」

「本作戦は別動隊の父上と同時に行う故、一度魔法通信で最終調整を行う」

「では此方へ…そちらの方は?」

隊長だろう男がイズミ達を見てからソフィアへ尋ねる。

「私の友人よ。作戦の支援を頼んでいるの」

「支援、ですか?」

「緊急時の備えよ。彼等ならドラゴンの足止めだって出来るわ」

男が驚愕の眼でイズミを一瞥する。

「出来ても…下位のドラゴンを落とす位が限界ですがね」

過去の実績から判断して、単身で戦った最も巨大な魔物である下位のドラゴンの名を出しておく。

「ドラゴンを…」

ベリアが仲間である今ならば、自分がドラゴンを撃ち落として、ベリアが止めを刺す戦術が使えるだろう。
出来ればドラゴンと戦いたく無い訳ではあるが。

「我々の事はお気遣いなく。近くで待機していますので、必要な時に指示を下さい」

イズミはそう言うと部隊と距離を取る事にした。
流石にマスタングが近くに居ると目立つ気がしたからである。

数百メートル離れた所にソフィア達が確保していると言う小屋があると言うので、そこにマスタングを隠す事にした。

駐車を済ませると2人は外に出て、新鮮な空気を肺に取り込む。

「ふぅ…マスタングでの移動に慣れると、他の移動手段が辛くなっちまうな」

「だろ?俺は馬車移動だと酔いそうになる」

「上等な馬車でも揺れるからな、慣れてないと吐くぞ」

イズミは一度ショルダーバッグから銃を取り出すと、動作部の確認だけ行った。

「マスター。提案があります」

「どうした?」

「ベリア様にも、緊急用の武器として銃を渡していた方が良いかと」

「バックアップか」

小屋の外でナイフの素振りをしているベリアを見たイズミが、マスタングに乗り込むとモニターを確認する。

「どう言う風の吹き回しだ?」

「女神様より話がありまして、スタンピードの可能性が急速に高まっていると」

「帝国が何か企んでいるのか」

「具体的な説明はありませんでしたが、関係はしているかと」

「そうか…で、何か候補があるんだろ」

モニターに触れると、マスタングの選んだ銃のリストが表示される。

「勿論、要返却として貸し出す想定です」

「一緒に旅を続けてくれるなら、ずっと持っていてくれても良いと思うけどな」

表示された銃は44マグナムと、ソードオフショットガンだった。

44マグナムも数種類候補があり、スナブノーズと4インチ、イズミの持つマグナムとは別メーカーのモデルもある。

「チョイスは素晴らしいな、俺が持ちたいのもある。取り敢えずベリアにも聞いてみるか」

実際に持つ事になるベリアの意見も聞くべく、一度声を掛ける。

「どうしたんだ?」

「あぁ、俺とマスタングで相談してな。今後発生しうるスタンピードも視野に入れて、ベリアにもバックアップを渡しておきたくてな」

「バックアップ?」

「そう、バックアップ」

助手席に乗り込んで来たベリアが、モニターを確認する。

「これって…」

「俺が使ってるマグナムの別モデルだ。ベリアが持つとして、気にする点があるなら聞いておきたくて」

「うーん…とにかく頑丈で確実に使えるのが良い」

「構造がシンプルになれば更に頑丈かつ確実になるが、そうなると使う時に手間がかかるな」

「そうなのか?」

イズミは肩からぶら下げているマグナムを取り出して弾を抜くと、ベリアに利点と欠点の説明をし始めた。
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