異世界無宿

ゆきねる

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第二十三章 独自の調査

第三百七十九話 買い出し

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店の並ぶ大通りの近くで馬車を降り、ヒュミトールに来てから初めて道具屋や青果店を見ることが出来た。

イズミは興味に身を任せて店に入りたい所であるが、今日はフリーでは無く買い出しなので我慢する。

「…アタイ等の買い出しに興味のある連中がいるみたいだ」

「後を追ってきたのか?」

「いや、町中に根を張った感じだな。魔法通信を駆使して、淡々と観察してる」

「手を出して来なければ、気にしないものとしよう」

アヤの案内で通りでトップクラスの品揃えだと言う道具屋に入る。

「いらっしゃい…アヤちゃんじゃない!」

「ちょっと、その呼び方は恥ずかしいわ。今日は友人と一緒なの」

「ご友人?」

褐色肌に特徴的な耳をしたエルフ族の店員が、イズミとベリアを一瞥すると商売モードに入った。

「いらっしゃい!此処はヒュミトールでも随一の品揃えをした道具屋『プリムス』だ。オーダーメイドも一部承ってますので、是非ご利用くださいませ!」

「それは心強い。近々ある場所を調査に向かうので、使えそうな道具があるか見たくてね」

「調査ですか?」

「ベリアは冒険者ギルドに伝えるんだっけか?…オブリビアに」

「おやおや…それはそれは」

イズミがベリアに確認をすると頷かれる。
それを見たエルフ族の店員が少し考え込んだと思えば、手にしていた紙に何かを書き始めた。

「それでしたら、調査に使えそうな道具のある場所までご案内します。どうぞ此方へ」

店員の案内で店の奥へと進む。

「あの廃墟都市は怪しい噂が多いですからね…使えそうな道具をお見せしますので、気になる商品がありましたら教えて下さい」

テーブルを用意すると、その上に魔道具を持って来て並べる。

「魔石ランタンに魔物や虫除けの香、確認用マーカー、破裂玉に煙玉、回復薬と傷薬、迷子対策の目印に便利な光る石」

「これは確かに必要そうだな」

「魔石ランタン以外は冒険者パーティーも多々購入されますね。ランタンは一度購入すれば、後は定期的に魔石を取り替えるだけなので」

店員が使い方をレクチャーしてくれたが、思ったより簡単そうに見える。

「あの棚が気になる」

イズミの後ろで商品棚を眺めていたベリアが、ある棚を指差して言った。

「あの棚?此方ですか」

店員がベリアの言う奥の棚へ向かい、商品リストだろう紙を持って戻って来る。

「少し独特な商品をまとめた棚ですね…毒霧を浄化する粉、貼ると一時的に扉を開けられなくなる御札、アンデッド系の魔物から身を守る印が彫られた魔石、強烈な光から目を守る黒硝子等々」

「面白い商品だな」

「ありがとうございます、他には…光属性の魔石を使う特別な魔道具もあります」

「特別な魔道具?」

「はい」

店員が持って来た魔道具は、半球状の透明な何かが埋め込まれた四角の小箱に見える。
クイズで押されるボタンのように見えなくもない。

「黒い箱の中に光属性の魔石を入れますと、浄化効果のある光を放つとの事です…実戦で試した事はありませんので、効果の程はなんとも」

効果を聞いたイズミとベリアは、その魔道具を持たせて貰い様々な角度から確認をする。

「浄化って、何を浄化するんだ?」

「衣服の汚れとかじゃ無さそうだ」

「光の魔石は持ってれば、試してみたいけど」

2人はアヤを見たが、そんな都合良く光の魔石は持っていない。

「まぁ、気になるなら買っとこうか」

イズミはベリアと相談した結果、説明を受けた大半の商品を購入した。
魔石ランタンは予備を含めて3個、消耗品は多めに、アンデッド系の魔物から身を守れると言う印の彫られた魔石はどの程度の耐久値なのか分からないので4個購入する。

「合計で金貨52枚になるのですが…」

「では一括で」

「ありがとうございます!」

布袋から金貨を取り出して支払いを済ませると、ベリアが店員に了承を取ってからアイテムボックスに収納する。
店を出たイズミ達は馬車へ戻ろうとした時、イズミは視線に写った武器屋に飾られている武器が気になり足を止める。

「どうした?」

「すまん、ちょっとあの武器屋に寄っても良いか」

2人の了承を得たイズミは、一緒に武器屋へと入店した。
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