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第2章 幼年編
031 学校へ
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一発OKのチャッ◯マンだったファイア。
その後も繰り返し練習をした。指先から灯る火はまったく熱くないのが不思議だ。
さて、あとは実証実験をしよう。
「ファイアーもうちょい大きめー」
指先3㎝の高さの火がもう少し強火の10㎝になった。
「ファイアー中華屋さんみたいな火ー!」
ゴォーッ30㎝。
うんうん、いい感じだ。でもこの中華屋さんはダメだわ。ぜったい誰かにつっこまれる。
「中華屋さんって何?」って聞かれるわ。
トロ火から強火まで長さも強弱もだんだんコントロールできるようになってきた。
ちなみに突貫をしながらファイアという複合技にも挑んでいるが、おそらくこれは無意味な気もしている。
(俺のイメージの中ではオリンピックの聖火ランナーなんだけどね)
▼
「アレク、遅くなったがそろそろ学校に行くか?」
家の手伝いや妹と遊ぶ以外は突貫とファイアの練習に明けくれるそんなある日、ヨゼフ父さんが言った。
学校
王国をはじめ中原の多くの国での学制は共通している。
3歳から通う6年間の義務教育校と、その後15歳までが通う6年間の普通教育校だ。
ちなみに俺が住む王国での義務教育は3歳からの前期初級学校と6歳からの後期初級学校に分かれている。
前期初級学校は、主に各村や都市の教会で。
(教会学校とも呼ばれている)
当該エリアに住む少人数の子どもを対象に、日常生活に必要な最低限の読み書きや計算を教えることを目標としている。
後期初級学校は、2、3校ある付近の学校に通う子どもを集めた多人数教育。
(こちらも教会学校と呼ばれている)
座学では王国の歴史や周辺諸国事情を。
実技では集団行動や有事の際の団体野外演習などを学ぶ。
なお、義務教育は前期3年間の履修だけでもOKだ。
普通教育と呼ばれる中級教育も9歳からの3年間の前期中級教育と、12歳からの3年間の後期中級教育に分けられる。
この後の教育は、高等教育として15歳から入れる最高学府として王都にある王立学園もある。
前後期の教会学校は無償の義務教育ではあるが、保護者に強制権を強いるものではない。それは子どもも労働力として生活の一部を担っているからだ。
なのでさまざまな家庭環境から、初級学校にも通えない子どもも少なからずいる。
ちなみに王国の成人年齢は15歳である。
▼
本来の3歳入学から少々遅くなってしまったが、4歳児の俺も前期初級学校(教会学校)に通うことになった。
学校は俺の住むデニーホッパー村の教会である。村外れの丘の家から徒歩で10分ほどにある。
70戸足らずのデニーホッパー村。
新興の開拓村なので俺の親夫婦同様、住民の年齢層は若い。
しがらみも何もない開拓村とあって、獣人の家族もちらほらいる。もちろん人種差別はほとんどない。
因みに新興の開拓村の特例として、移住した10年間は税金等が免除される。
1年遅れだが、俺はデニーホッパー村教会学校の映えある1期生になった。
「今日からみんなの仲間になるアレク君です。みんな仲良くしましょうね」
「アレクです。みなさん、仲良くしてください」
「「「「「は~い」」」」」
教会学校には俺と同じくらいの歳の子どもが10人ほど。みんなまとめて同じことをやる。
開拓者としての気概に満ちている親同様に、子どもたちもバイタリティに溢れている。
みんな明るく元気いっぱいの子どもたちだ。
学校に通えるのは嬉しかったが、家の手伝いをできないことが申し訳なくもあった。
「子どもは学校に行くもんだ」
「アレクちゃん、手伝いができないなんてことを気にしちゃダメよ」
ヨゼフ父さんもマリア母さんもそんなことを言って笑う。妹のスザンヌは昼間に家にいなくなった俺を寂しがってしばらくはギャン泣きだった。
▼
小さなデニーホッパー村の10人足らずの子ども。みんなとはすぐに仲良くなった。
特に仲のよい友だちもできた。
同い年のジャンジャック(ジャン)とアンナである。
ジャンは背が高い。明るく陽気な男だ。
ジャンのお父さん(チャンおじさん)は鍬や鋤などを鋳造できる金の生活魔法のスキルを持っている。なので農家兼村の鍛冶屋さんだ。ヨゼフ父さんの教会学校時代からの親友だ。
そのせいもあって、俺たちもすぐに仲良くなった。
アンナはくりくりとした大きな目が特徴的な、猫獣人とヒューマンのハーフ美少女である。
アンナのお父さん(ニャンタおじさん)は獣人でその高い身体能力を活かして農業の傍ら猟師もしている。
アンナのお母さんが美人なのでアンナも大人になれば美人になるんだろうな。
ジャンとアンナは読み書きも計算も苦手だったが、身体を動かすことは得意だった。
ジャンは先々、デニーホッパー村の村長となるのだが今はまったくその片鱗も窺われない。
アンナもまた、獣人のニャンタおじさんの血すじから身体能力は俺たちと同じくらいかそれ以上に高かった。
アンナは木登りが3人でいちばん上手だ。高い木に生っている木の実採りは獣人の血を引くアンナの独壇場だった。
ただアンナは肉以外はあまり好きではないので木登りはしても木の実をまじめに採ることはなかった。
ジャンとアンナに俺も加わって。いつも3人で行動するようになった。
その後も繰り返し練習をした。指先から灯る火はまったく熱くないのが不思議だ。
さて、あとは実証実験をしよう。
「ファイアーもうちょい大きめー」
指先3㎝の高さの火がもう少し強火の10㎝になった。
「ファイアー中華屋さんみたいな火ー!」
ゴォーッ30㎝。
うんうん、いい感じだ。でもこの中華屋さんはダメだわ。ぜったい誰かにつっこまれる。
「中華屋さんって何?」って聞かれるわ。
トロ火から強火まで長さも強弱もだんだんコントロールできるようになってきた。
ちなみに突貫をしながらファイアという複合技にも挑んでいるが、おそらくこれは無意味な気もしている。
(俺のイメージの中ではオリンピックの聖火ランナーなんだけどね)
▼
「アレク、遅くなったがそろそろ学校に行くか?」
家の手伝いや妹と遊ぶ以外は突貫とファイアの練習に明けくれるそんなある日、ヨゼフ父さんが言った。
学校
王国をはじめ中原の多くの国での学制は共通している。
3歳から通う6年間の義務教育校と、その後15歳までが通う6年間の普通教育校だ。
ちなみに俺が住む王国での義務教育は3歳からの前期初級学校と6歳からの後期初級学校に分かれている。
前期初級学校は、主に各村や都市の教会で。
(教会学校とも呼ばれている)
当該エリアに住む少人数の子どもを対象に、日常生活に必要な最低限の読み書きや計算を教えることを目標としている。
後期初級学校は、2、3校ある付近の学校に通う子どもを集めた多人数教育。
(こちらも教会学校と呼ばれている)
座学では王国の歴史や周辺諸国事情を。
実技では集団行動や有事の際の団体野外演習などを学ぶ。
なお、義務教育は前期3年間の履修だけでもOKだ。
普通教育と呼ばれる中級教育も9歳からの3年間の前期中級教育と、12歳からの3年間の後期中級教育に分けられる。
この後の教育は、高等教育として15歳から入れる最高学府として王都にある王立学園もある。
前後期の教会学校は無償の義務教育ではあるが、保護者に強制権を強いるものではない。それは子どもも労働力として生活の一部を担っているからだ。
なのでさまざまな家庭環境から、初級学校にも通えない子どもも少なからずいる。
ちなみに王国の成人年齢は15歳である。
▼
本来の3歳入学から少々遅くなってしまったが、4歳児の俺も前期初級学校(教会学校)に通うことになった。
学校は俺の住むデニーホッパー村の教会である。村外れの丘の家から徒歩で10分ほどにある。
70戸足らずのデニーホッパー村。
新興の開拓村なので俺の親夫婦同様、住民の年齢層は若い。
しがらみも何もない開拓村とあって、獣人の家族もちらほらいる。もちろん人種差別はほとんどない。
因みに新興の開拓村の特例として、移住した10年間は税金等が免除される。
1年遅れだが、俺はデニーホッパー村教会学校の映えある1期生になった。
「今日からみんなの仲間になるアレク君です。みんな仲良くしましょうね」
「アレクです。みなさん、仲良くしてください」
「「「「「は~い」」」」」
教会学校には俺と同じくらいの歳の子どもが10人ほど。みんなまとめて同じことをやる。
開拓者としての気概に満ちている親同様に、子どもたちもバイタリティに溢れている。
みんな明るく元気いっぱいの子どもたちだ。
学校に通えるのは嬉しかったが、家の手伝いをできないことが申し訳なくもあった。
「子どもは学校に行くもんだ」
「アレクちゃん、手伝いができないなんてことを気にしちゃダメよ」
ヨゼフ父さんもマリア母さんもそんなことを言って笑う。妹のスザンヌは昼間に家にいなくなった俺を寂しがってしばらくはギャン泣きだった。
▼
小さなデニーホッパー村の10人足らずの子ども。みんなとはすぐに仲良くなった。
特に仲のよい友だちもできた。
同い年のジャンジャック(ジャン)とアンナである。
ジャンは背が高い。明るく陽気な男だ。
ジャンのお父さん(チャンおじさん)は鍬や鋤などを鋳造できる金の生活魔法のスキルを持っている。なので農家兼村の鍛冶屋さんだ。ヨゼフ父さんの教会学校時代からの親友だ。
そのせいもあって、俺たちもすぐに仲良くなった。
アンナはくりくりとした大きな目が特徴的な、猫獣人とヒューマンのハーフ美少女である。
アンナのお父さん(ニャンタおじさん)は獣人でその高い身体能力を活かして農業の傍ら猟師もしている。
アンナのお母さんが美人なのでアンナも大人になれば美人になるんだろうな。
ジャンとアンナは読み書きも計算も苦手だったが、身体を動かすことは得意だった。
ジャンは先々、デニーホッパー村の村長となるのだが今はまったくその片鱗も窺われない。
アンナもまた、獣人のニャンタおじさんの血すじから身体能力は俺たちと同じくらいかそれ以上に高かった。
アンナは木登りが3人でいちばん上手だ。高い木に生っている木の実採りは獣人の血を引くアンナの独壇場だった。
ただアンナは肉以外はあまり好きではないので木登りはしても木の実をまじめに採ることはなかった。
ジャンとアンナに俺も加わって。いつも3人で行動するようになった。
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