イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛

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イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が、俺

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 すっきりと高い鼻梁に形のいい唇。はっきりした顔立ちだけど、くどさはない。ちょうどいい感じ。笑ったらクールさよりも、甘さが引き立つ表情になる。
 さっきまでツンツンしていた男が女子には目もくれず、俺の事だけ見て微笑んでる。

(なにこれ、ガチ恋されてる気分になるじゃん。どういうシチュエーションなんだこれは……)

 特に意味はないだろうけど、こんなイケメンにこんな親し気ムーブを起こされたら誰だってドキドキしちゃうだろ。

「きゃあああ!」

 そしたらキタカドが俺の手首を掴んでぐっと腕を引きあげた。女子の悲鳴が耳に痛い!
 急にやめてくれ、つま先立ちになる! 身長差けっこうあるんだから!
 俺がバランスを崩しそうになってコマみたいにプラプラ動きかけたら、キタカドが片手で脇のあたりを支えてくれた。

「ひゃっあ!」

 だが脇腹を触れられたくすぐったさに、俺は悶絶して変な声をだしてしまう。

「やめて、そこ無理! くすぐったい!」

 触られるだけでやばいから! 俺が上げた変な声にキタカドはあっけにとられた顔をした後、キタカドが弱点見つけた、みたいな顔でくすっと悪戯っぽく笑った。くそう。なんなんだよ、お前!

「先輩、これ」
「ぎゃあ」

 おいおいおい、顔の位置が近い! ちょっと動いたら口がどっかにくっつきそう! 女子達の悲鳴は続く。くそう、俺も変な声がまた出た。悔しいなあ。
 キタカドはそんな俺を面白そうに見下ろしてくる。本当になんなわけ? 
 お互いの顔の真ん中に、スマホ。ロック画はぱちっと俺に向かって映る。反射的にびくっと肩を震えさせてしまった。

(だから何で俺の写真なんだあああ!)

 おい、この写真、明らかにキタカドに気がある子らに見られたらどんな反応されるんだよ。いや、流石にこんな遠目じゃ、俺ってわかんないよな。
 ちらりとキタカド睨みつけたけど、顔色は変わらない。涼しい表情で、むしろさっきより機嫌がよさそうだ。
 なんか俺だけ挙動不審になって、わたわたして恥ずかしくて悔しい。

「俺のスマホ、持ってきてくれたんだ」

 敬語だけじゃないこういうため語も交えてくる感じが自然で、なんか親しさを演出してくるのがまたずるいじゃんか。

「お……、おう。教室に置き去りだったぞ」
「ありがとうございます」

 スマホを口元に当て、喜色が滲むイケボで礼を言ってくる。そんな仕草もきまってる。俺もびっくりしたが、ギャルたちも当然ざわついた。俺らを交互に見比べて信じられないって顔つきだ。
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