イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛

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イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が、俺

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 伸び放題だった前髪もボリュームを抑えて整えられ、長さがあるから今回はセンターパートになった。視界が開けたから太陽が余計に眩しい。この髪型は初めてだからなんかちょっと、照れる。

「燈真は頭の形がいいし、綺麗な顔してるから。額だしとけって感じだな」
「ありがとうございます」

 先輩グッジョブ! 照れ隠しに俺は真っすぐに伸ばしてもらった前髪の先をつんつん引っ張った。
 我ながら似合っていると思う。さっきまではさ、お洒落で大人っぽい北門といたら、俺のが年下に見えたかもって感じだったんだけど。これで北門の隣にいても浮かないと思うんだ。
 なのにさ。北門に髪型どうかって聞きたかったのに、目を合わせたらしらっとした顔でぷいっとされた。おい、北門。ついてきたくせになんなんだよ。

「気になるとこあったら直すからまたおいで」
「はい。じゃあまた」

 お礼を言いに店を出ようとした俺たちのところに、ちょうど出勤してきた綺麗系のお姉さん美容師が駆け寄ってきた。

「おはようございます。矢代くんの友達の、カットモデルにご協力いただいた子ね。ご来店ありがとうございます︎」

 挨拶をしたら、お姉さんの口角が上がって目が北門をみてキラキラっと輝くのが見えた。

「ちょっと、二人とも美少年すぎじゃない! 今度私に切らせて。これ名刺」

 すごい勢いで名刺が手渡される。俺はびくっとして北門を見上げる。こいつも困った顔をするかなと思ったら違っていた。

「ありがとうございます」

 北門はそう言いながらにっこりと、自然な笑みを浮かべてる。お姉さんは口元に両手を当てて拝むような感じで「うわ、イケメン」って笑ってる。

(なにその、余裕の笑顔)

 てっきり女子全般苦手かと思ったのに、なにその大人な対応。それを見て俺は見てなんでかわからず、もやっとしてしまった。 
 そのあと、朝が早かったから早めにお腹がすいてしまって、行き当たりばったりで朝から人が並んでたパン屋さんに並んでみた。小麦の香りが食欲をそそる。
 シナモンが香る甘いパンとゴルゴンゾーラチーズにタンドリーチキンが挟まったお洒落なサンドウィッチを買って北門がスマホで調べてくれた近くの公園のベンチに並んで座った。

 二人してなんか変に無言。いや、俺が話しかけないせいか。さっきもやっとしたあと、こいつに生返事を繰り返しちゃったからだ。ああ、年上の癖にこういうのいかんよな。
 北門って実はどういうやつなんだろうってこいつの事が分からなくなって迷子になりかけたからなんだけど。
(昨日今日会ったやつの全てを分かった気になるのは、流石に自惚れすぎだよな)

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