イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛

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イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が、俺

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 固まる俺、息が乱れそう。
 なんか、こういう仕草。イケメンがやると綺麗なのにやらしーの。
 北門の琥珀色の目が妖しく光ってる。
 俺、多分。この目に弱い。

「あの人が燈真先輩を自分好みの髪型に変えたんだって思ったら。妬ける」
「ぐあっ。くううううっ!」

 胸を抑えて、呻くしかできない。なんだこの口はあああ! キュン死させる気か! 俺は悔しくなってあまりのパンも北門の口に突っ込んだ。
 
※※※
 
「ああ、私、今年7組になれて、本当によかったあ」

 ゴールデンウィーク明けの昼休み、急に隣の列の机でお弁当を食べていた大人しめの女子が大声を上げたから、俺はびっくりしてそっちに注目してしまった。

「それ、私もそう思う!」

 向かいに座っていた女子と手を取り合ってきゃあきゃあ喜び合ってる。

「俺がいるからか?」

 クラス一の陽キャ男子がそう言って笑わせようとしたが、「ちがうし」と意外と強めに否定されて即、肩を落とす。哀れな奴。

「そんなの、南澤がいるからに決まってるでしょ」
「え、俺? やったあ」

 突然スポットライトを浴びて、俺が焼きそばパンを片手にふざけて拳を振り上げたら、横から友達に肘で強めに小突かれた。

「お前ってか、あいつの事だ、あいつ」
「あいつ?」
「お前の、イケメン後輩」
「イケメン? ああ、北門な」

 勘違いが恥ずかしくなって慌てて腕を下ろしたら、陽キャ君から「ドンマイ、トーマ」と声がかかった。うるさい。

「でも南澤のお陰で、学年が違うのにあの国宝級顔面を毎日見られるんだから、南澤のお陰ともいう」

 ありがたいねぇ。なんて周囲の女子から一斉に拝まれた。ヤメテ、照れる。
 そうなのだ。あれから三週間、ほぼ毎日、北門は俺のクラスに顔を見せるようになった。
 それだけじゃない。あいつはオーナーが自ら教えたという、俺のシフトの日も熟知していて、子ども食堂の日以外にも『陽だまり』にちょくちょく遊びに来ていた。
 俺は今、多分学校以外で一番あいつと一緒にいるかもしれない。すっかりあいつが隣にいることが普通になった。といってもあの顔はまじまじと見るとまだ照れるけどな。
 北門はオーナーと前に約束したとおり、作り方を教えて貰った料理を家でお父さんに振舞ったらしい。

「父さん食べながら涙ぐんでた。大袈裟だよな」

 なんて言うから、オーナーが感動して泣いちゃって『すごいな!』って俺が褒めたらあいつは照れてはにかんでた。

「先輩がここに連れてきてくれたお陰です」

 普段クール系イケメンがふと見せた、笑顔のギャップは破壊力抜群で、周りの人も見惚れてたけど、俺もなんかこいつ本当に可愛い奴だなって思った、なんてこともあった。
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