イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした

天埜鳩愛

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イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が、俺

81 今までの俺、これからの君と side 北門

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「なあ、北門」
「なんですか?」
「お前さあ、俺がうちの高校にいるって、知ってて受けたの?」
 
(先にそっちを聞かれたか)

 俺はこくっと頷いた。
 
(そうです。答えは「はい」。先輩の進学先は知っていました)

 中学三年間は大体ずっと家がごたついていて、隣の区に引っ越したから転校もしたから、俺は学力的に、今の高校に来るのは結構大変で、だけど勉強に没頭できることは色々とメリットもあった。
 一つは、先輩と再会できることは、俺の人生の目標の一つになっていたから。
 もう一つは、受験勉強を理由に、SNSも全てシャットダウンして、しつこく誘ってくる女子の連絡を全て断ち切れたから。
 
「入学した後、先輩を探すのは結構大変でしたよ。学年が違うとクラスも分からない。入るつもりもないのに、バスケ部に見学にまでいきましたし」 
「え、北門、バスケ部に見学に行ったのか?」
「はい。先輩を探すのに手っ取り早いと思ったんです。だけど先輩がいなかったから、どうしたんだろうって思いました」
「わー。そうだったのか」
 
 先輩がバスケ部にいないのは意外だった。サッカーは好きだけど、いっそ同じ部活に入ったら接点が持てるとまで思っていたから、計画が大きく狂ってしまった。先輩の情報を探すのはやっぱり、SNSの力を借りた方が早い。先輩のクラスや今彼女がいるかどうかなんかはどうしても知りたい。先輩みたいに素敵な人は、恋人がいる可能性だって高い。
 
 だとしたら……、友達でもいいから、まずは先輩の一番傍に行きたい。先輩を何時でも目で追える位置に身を置きたい。
 
 登録し直して、クラスメイトに連絡先を教えたら、色々と面倒なことが起こった。
 高校から知り合った女子や、それ以外にも中学の後輩伝いに俺のアカウントを知った女子からDMがひっきりなしに送られてきた。
 先輩のクラスは分かった。だがなんの理由もなくいきなり下級生の男が訪ねていけるはずもない。
 どうしたらいいのか考えあぐねて、仲立ちになりそうな二年生の女子と連絡先を交換したら、そこからはさらに女子の連絡が増えて、待ち伏せまでされるようなって辟易していた。
 
『北門ってさ、中学の時、高校生と付き合ってたんでしょ?』
 
 そんな風に面と向かって言われたこともある。過去の所業を知っている女子もいる。
 先輩は正義感が強くて、潔癖そうだ。俺と出会う前に先に俺の良くない噂が耳に入ったりしたら、軽蔑されて親しくなる以前に拒絶される可能性だってある。
 
 でも、後輩の一人としてなら、過去に中学で出会っていたと分かったら……。
 面倒見のいい先輩は世話をやこうとしてくれるかもしれない。友達としてなら、友達として……。
 
 
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