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2人とのこと
しおりを挟むマジックバッグのことで訴えられたギルド本部は多額の慰謝料を払うことになった。
そして、俺の自慢のバッグが今完成したところだ。まぁ。シンプルなヒップバッグだ。
中は体育館くらいは入るかな?
最初にしては上出来だろ?
ヒップバッグの皮が余ったので小さいのも作っておいた。それでも余裕で荷物は入るな。
これはホンダさん達にあげようと思う。
まぁ。どんだけでもドロップ品が持ち替えれるようにだ。
今日も今日とて、お年寄りが並んでいる横を通りギルドに卸しに朝来た訳なんだが。
何が起こっているのか?
「だから私にも売ってちょうだいよ!」
「あのですね、これは冒険者が使うものでして」
「あぁ、ようやく在庫ができたんだな」
「そうなんですよ。そしたらそれを売れって」
「はぁ、もうちょっと考えて欲しいもんだな」
「そうですね」
とりあえず一部の分を台車に乗せて買わせると「完売しました」と言われて怒っている客がいる。
自分には回って来なかったからって怒るのはどうかと思うよ?
まぁ言わないけどね。
二部の分を裏口から搬入してポーション納入終了だ。
今野さんに挨拶してホンダさん達との待ち合わせ場所に行く。
おしゃれなカフェだ。
サーシャやミスティも気に入ったみたいだな。
「こっちっす」
「おお。幸太くんは朝から食うねえ」
「体が資本ですからね」
サッとコーヒーを頼んで、2人にバッグを渡すとびっくりしている。そりゃ俺が渡すんだから普通のバッグじゃないことはわかるだろ。
「これって」
「そうなんですけど。俺が作ったんで内緒でお願いしますね」
「マジか!うおー!スゲェ!」
「何でもできるんですね!」
「バレるとやばいからね」
「そりゃ誰にも言わねえし渡さねえよ!」
「俺もっす」
2人とも喜んでくれたみたいだ。
いまはどこまで進んでるか聞いたら29階層で手こずってるらしく、新宿ダンジョンに行く予定らしい。
俺らは今日は休みなので車で送って行く。
「じゃあまたな」
「またっす!」
「おう!がんばれよ!」
新宿ギルドで別れてそれからレインボーブリッジを渡り千葉県に行ってみた。海が見えるところに車を止めて海を見せると2人とも言葉を失っていた。
「これが海か」
「凄い大きい」
「あはは、夏になれば泳ぎにこれるよ」
「泳ぐ?浸かるのではなくてか?」
「そう、泳いだりして遊ぶんだよ」
「そう」
「あー。それと、俺には2人は選べないんだ」
唐突だが言っておかないといけないと思って、
「そんなことじゃろうと思っておったわ」
「だから2人とも貰ってもらう」
「は?いや、日本は一夫一妻制で」
「我は調べたのじゃ。それは結婚したらじゃろ?」
「そう。お互いに籍を入れなければいい」
「いや。だが」
「これは決まりじゃ!我はケントが好きじゃ」
「私もケントが好き」
「だから2人で話し合って決めたことじゃ」
「拒否権はなし」
「あ、あはは、ないのかよ俺の意見は」
「「ない!」」
せっかく2人に別れを告げようと思ったのにこれだよ。あぁ、俺はバカだな。
「ありがとう。2人ともこれからもよろしくね」
「分かったのじゃ」
「指輪が欲しい」
「そりゃ作るよ三人分な」
早速宝石店に行って結婚指輪を三人分作ってもらう。
最初は変な顔されたが最後は笑顔でまたお待ちしてますと声をかけてくれた。
まぁ、三人分の結婚指輪なんて誰も頼まないしな。
その日の夜は三人で眠った。
やはり繋がりを持つとしっかりしなきゃと思うもんだな。
だがもう働かなくてもいいくらいの収入はある。だがまだ働こう。ダンジョンがあるしな。
次の日は2人とも寝ていたのでポーションを卸しに葛飾ギルドに行き、また家に戻る。
おかえりー!と声をかけてくれる人がいるのはいいことだな。
次の日も休みにして朝から葛飾ギルドに行き。それからはドライブだ。千葉のランドに行きみんなで楽しんだ。
こんなに遊んでいるのはいつぶりだろうか。
「さぁ、明日も休みにしたいけど俺たちは冒険者だしな」
「そうじゃのう、やっぱりダンジョンにいかないとのう」
「ダンジョンを消して行く」
「あはは、選んで消していこうな」
やはり2人と一緒で嬉しいな。
2人と夕食にしながらテレビを見ているとようやく四人目の勇者も外に出て来たみたいだな。
「魔王には本当にすまないことをしたと思っている。すまなかった」
と記者会見で謝罪をした。
一番まともな勇者だな。
サーシャはまた眉間に皺を寄せていたので抱き締めてやると、今度は後ろからミスティに抱きしめられた。
まぁ。しょうがないことだけど今更だな。
今日は朝から2人と一緒に葛飾ギルドに行きポーションを卸す。まぁ、これだけでもやっていける。
だが冒険者だしな。
これからも、ダンジョンでがんばっていこうか!
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もう入らない→もう要らない
はいらない
ではなく
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そうですね。
と言うか、久しぶりに自分の書いたものを見ると読みにくいですね。
本当に申し訳ない。
読んで頂きありがとうございます。m(__)m
作品に「○話」と付いていない
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話数増えると数えるのもめんどいし。
一応題名書いてますのでそれで。
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