ガチャから始まる錬金ライフ

あに

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パーティー

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 待ち合わせには少し早いが、ロッカーに着替えを入れるフリをして黒鬼牛のブーツ、黒鬼牛のレザーアーマー、疾風の短剣を装備しておく。
 レザーアーマーとブーツには魔法が付与されていたみたいでフィットするようにつけれた。

「このままガチャ屋でもやりたいが、それだと俺が弱いままだからなぁ…」

 昨日色々と考えたが、錬金術でポーションを売って過ごすのもいいし、ガチャ屋も楽しそうだが。
 まずは俺も冒険がしたいのだ!

 缶コーヒーを飲みながら椅子に座っていると、
「お、お待たせしました!」
 とやってくるカレン。
「おう!疲れはないか?」
「はい!大丈夫です!」
「よし!あ、これ着るか?」
 俺はミノタウルス革のフード付きコートを手渡すと、
「え!いいんですか?」
 驚いた顔をしているが俺とレベルが変わらないならそれなりの防具がいるだろ。
「まぁ、パーティーだからな?」
「あ、ありがとうございます!」
 カレンはジャケットにパンツにブーツ姿だから防御力がないんだよな。
「後これとこれも」
 黒鬼牛のブーツと魔宝石の杖を渡す。
「わ、わ、どうしたんですかこれ?」

「まぁ余ってたからちょうどいいだろう。ブーツは自動調整だからピッタリになるはずだ」
「あ、ありがとうございます!着替えて来ますね!」
 と言って更衣室に入って行った。
 俺は売店に行って短剣用の保護バッグを買うと短剣を登録しに行く。


「はい、登録は終わりました」
「ありがとうございます」
 とすんなり登録は終わり、ちょうど出て来たカレンと合流だ。
「へぇ、似合うじゃないか!」
「えへへ、そうですか!ありがとうございます」
 とりあえず2人だから3階層まで行くことにした。

「おら!よっと!」
 疾風の短剣は切れ味抜群でゴブリンを倒して行く。
「行きます!ファイアーボール!」
 カレンも落ち着いて行動できてるみたいだな!

 魔石を拾ってカバンに入れる。
「いいペースですね!」
「そうだな!カレンがいるから安心して後ろを任せられるよ」
「はい!後ろは任せてください!」
 
 3階層も慣れて来たところで4階層の階段を見つけた。
「どうする?」
「ヤトに任せます!」
「…行ってみるか!!」
「はい!」
 とりあえず階段はセーフティーエリアだから普通に降りていくと、
「お、おい!大丈夫か!?」
 女の人が怪我をして倒れている。
「ひどい怪我!」
「あ、あ…ポーションを持ってないか?」
「おう!ポーションだな!」
 ポーションを口に当てると飲ませる。
 傷がみるみる癒えていくがまだ足りないな。
 もう一本出して傷口にかけてやる。
「う!グゥ!!」
「がんばれ!大丈夫だからな!」
 傷もなんとか癒えたので背負って上に戻っていく。

 改札に着いたので冒険者証をカレンに探してもらい、改札を抜けると椅子に座らせる。

 とりあえず起きるまでほっとけないから缶コーヒーを買って来てカレンにも渡す。
「あ、ありがとうございます」
「しかし、こんな怪我どこでしたんだ?」
 俺とカレンは女を見ると防具も傷だらけで壊れている。

「う…うんん、こ、こは?」
 身じろぎして目を覚ましたようだな。
「お!目を覚ましたか?ここはギルドだ!」
「助かったんですよ!」
「そ、そうか…ありがとう」
「いや、何があったんだ?」
「私達は55階層でコカトリスと戦っていたのだが…他のメンバーは全員石にされてしまって、私1人で戦っていたのだが、無理だと思い撤退して来たんだが、あまり時間がないかもしれない」
 55階層か、石化が進めば命に関わる…石化だったら治せるが…。

「クッ!私に力があれば!」
「なぁ!岩きのこって知ってるか?」
「岩きのこ?多分30階層に生えてるのがそうだと思うが私にはわからない」
「俺ならわかるがそこまでいければ石化解除薬を作れるぞ!」
 岩きのこがあればの話だがな。
「な!あんたは錬金術師か?」
「まぁ、そんなとこだ」
「頼む!一緒に行ってくれないか?」
 俺が行っても足手纏いな気がする。出来れば取って来て欲しいんだが。

「俺はレベルが足りない、出来れば取って来て欲しい」
 情けないがこれしか方法は、
「私が守る!これでも『騎士』だ。その代わり火力が弱いんで君たちに負担をかけるが」
 30階層までなら行けるか?
「…じゃあ、とりあえず防具をなんとかしないとな」
「あ、そうだな」
「これでいいか?」
 ガチャで出たディフェンダーアーマーを取り出す。

「い、いいのか?」
「時間がないんだろ?」
「すまない!着替えてくる!」
 と言って更衣室に向かう女。

「カレンは」
「私も行きます!だってパーティーですからね!」
「…そうだな」
 低級ポーションの残りは10本か、中級、上級もあるし、まぁ途中で薬草を取って作ればいいだろ。

「よし!行こうか!」
「その前に俺は河地夜人だ」
「すまない、私は岸遥香キシハルカだ」
「私は立花可憐タチバナカレンです」
「んじゃ、ハルカは防御の要だからな?俺は斥候、カレンは遠距離だ」
 ハルカはキリッとした綺麗な女性でポニーテールを揺らしている。戦乙女と言ったところか?
「分かった!よろしく頼む!」

 改札を抜けて門をくぐると、ダンジョンだ。
 
「おらぁぁ!」
 ここら辺は俺らでもどうにかなるからな!
「ここは俺らに任せてくれ、少しでもレベルを上げたいからな!」
「分かった!きつかったら言ってくれ!」
 とりあえず上げたステータスでどこまでいけるかだな。
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