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『プライド』
しおりを挟む次は紫、
・パワードブレス×2(STR+20)
・疾風の指輪(AGI+20)
・魔宝石のネックレス(INT+20)
・防御の指輪(DEF+20)
・耐性のブレスレット×2(全耐性20%UP)
・身代わりのミサンガ
「よし!身代わりのミサンガがもう一個増えたな!」
次は銀だ。
・デクスティリティの錠剤×2
・インテリジェンスの錠剤
・アジリティの錠剤
・ディフェンスの錠剤
・ストレングスの錠剤×2
・全耐性の錠剤
「あとは金だけだな!」
・スキルボール『槍術』
・スキルボール『剣術』
・エリクサー
もう近接のスキルボールは要らないんだよな。俺は戦いたくないし。
どっかで売るか?
それよりも錠剤を飲み干してステータスを見る。
ーーー
河地夜人 31歳
ジョブ ガチャ師Lv2 鑑定士Lv4 錬金術師Lv3 シーフLv7
レベル40
STR 110+40(+20)
DEF 85+20(+10)
INT 93+20(+20)
DEX 91+40(+10)
AGI 113+20(+20)
LUK 63
スキル 『ガチャ』(135/300)『鑑定』『錬金術』『上級短剣術』『罠探知』『罠解除』『鍵開け』『気配探知』『ダブル』『全耐性』
SP 40
ーーー
なかなか強いんじゃないか?
これなら1人でも…はやっぱり怖いからダンジョンには行かないがな!
『プライド』まで足を運ぶ。
「こんにちわ」
「いらっしゃいませ、また来てくださったんですね」
「はい」
ここは『プライド』と言う冒険者御用達の冒険者用品店。
「この前のポーションはすぐに売り切れてしまいました」
「へぇ、みんな怪我をしてるんですね」
「はい、予約待ちですからね。今回はどのようなご用件で?」
『…俺は錬金術師です』
と小さな声で囁く。
「!?!えっ!!」
「と言ったらどうします?」
俺はニコッと笑うと、
「それは贔屓にさせていただきますよ」
「では売りたいのですが」
「はい、こちらにどうぞ」
支配人の如月の指が震えている。
そりゃ錬金術師は金がなる木だ。逃したくはないだろうからな。
「それではどのようなものをお売りいただけるのですか?」
「まずはポーション、これはポーションと呼ばれているが低級ポーションになります」
「えっ!!こ、この上がまだあると?」
驚いた如月はポーションを鑑定するのを止める。
「これが中級、でこれが上級ですね」
「…失礼します、私の鑑定レベルでは全部同じポーションと出てしまいます。しかし見ればその濃さがわかりますね」
如月を鑑定すると鑑定レベルは2だった。
「そうですか、上級になると欠損すら治すと書いてありますね」
「そ、そこまで見れるのですか!」
「はい、一応鑑定レベルは4ですから」
「とりあえず一本ずつ買い取らせていただいていいでしょうか?」
鑑定もままならないのに凄いな。
「上級ポーションはまだ素材が手に入らないので一本ならいいですよ?」
「はい!ありがとうございます!」
「では、中級を5000万、上級を一億でいかがでしょうか?」
「わかりました」
如月にとってもこれは賭けだ。
錬金術師なら手が出るほどにお近づきになりたい!そしてできるならこのポーションが本物であって欲しい。
こちらまで伝わってくる熱気だな。
「中級ポーションは大概の怪我や病気なら治ってしまいます。ですが欠損した部分は治せません」
「はい!わかりました!あと低級ポーションはどれほど?」
「また10本でお願いします」
「はい!ありがとうございます!」
如月は立ち上がり腰を曲げてお礼を言う。
「あとは変わり種でTSポーションなどいかがでしょう?」
「TS?」
「性転換ですね」
「え!そんなのがあるんですか!?」
欲しい人は手にしたいだろうポーションだ。
「これは5本卸せます」
「はい!買わせていただきます!一本2500万でどうでしょうか?」
「はい、いいですよ」
俺はウハウハだな!
「ほ、他にもあるのですか?」
「はい、炎の剣や装備もありますが」
「か、買わせていただきます!」
と言うことで俺は、億単位で『プライド』に物を売った。
流石に現金ではないが、冒険者証はクレカにもなっているので問題はない。
支配人の如月ともスマホの番号を上級ポーションが効かなかった時のために交換した。
「これからもよろしくお願いします!」
「こちらこそよろしく」
固い握手をして帰る。
♦︎♢♦︎
如月は店を任せると、早速連絡を取り付ける。
「もしもし!」
『おう!如月か、どうした?』
「もし欠損が治るとしたらどうします?」
相手は無言だ。
『…本当に治るのか?』
「試してみる価値はあります!」
『よし!すぐに持って来てくれ!』
「はい!」
如月は上級ポーションをカバンにしまうと自分の車に乗って出て行く。
「お待たせして申し訳ありません」
「いや、時間ならどれだけ待っても惜しくない」
そこには車椅子に乗った、左腕と左脚が失われた傷だらけの男がいた。
「これが上級ポーションという物だそうです」
「ポーションに違いがあるのか?」
「はい!これはとある方から一億で買いましたから」
「…よし!飲むぞ!」
蓋を開けると一気に口の中に流し込む。
「う、ヴガァァァァァァ!!!」
「せ、青蘭様!」
「あガアァァァァぁぁぁ」
青蘭と呼ばれた男は包帯をむしり取ると逆再生のように体が作られて行くのがわかる。
しばらくすると失われていた左腕と左脚が両方ともある状態で男の体は汗で濡れている。
「ポーションは、あるか?」
「はい、低級ポーションでよければ」
男はそれを飲み干すと笑いだす。
「くっはっはっはっはっ!俺の腕が!脚が治った!」
と立ち上がり腕を回して具合を確かめる。
「はい!おめでとうございます!」
「如月!ありがとう!」
「いえ、S級冒険者に返り咲きですね!青蘭様!」
「おう!お前のおかげだ!」
ここにS級冒険者だった『ブルーオーシャン』の青蘭が蘇ったのだった。
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