ガチャから始まる錬金ライフ

あに

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探し物

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『だから、ようやく明日からダンジョンにいけるんだよ?』
「そうか、俺もダンジョンには行きたいと思ってたところだ」
 とビールを飲みながらテレビを見てると、S級冒険者の『ブルーオーシャン』がテレビに出演していて、復活したことを讃えていた。
『聞いてる?だから明日は何時にする?』
「あ、あぁ、9時でいいか?」
『オッケー!わかったよ!』
「おう、じゃあな!」
 とカレンとの電話を切り、テレビを見る。
 
 確か『ブルーオーシャン』はリーダーが左半身を無くして復活はできないはずだったが?

『プライド』の如月に電話をかけると、
『はい!河地さん!ありがとうございます』
「やっぱり『ブルーオーシャン』の復活は」
『上級ポーションを使わせていただきました!凄い効き目で感動しました』
 如月の声の弾み方で喜びが伝わってくる。
「それは良かった。他のも売れそうかな?」
『それはもう!ポーションはいくらあっても足りないくらいですので!』
「それじゃあまた明日補充しに行くよ、8時でも大丈夫か?」
「はい!お待ちしています!」
 と電話を切って土鍋にミネラルウォーターと薬草を入れて錬金して行く。
 低級ポーションなら30本は卸せるな。

 あとは上薬草があれば上級ポーションも手に入るのだが、どこにあるかわからないからな。

 次の日、朝8時に『プライド』に行くと如月が外で出迎えてくれた。
「お待ちしていました」
「悪いな朝早くから」
「いえ、それでは中に!」
 中に入るとショーケースの中には俺が売った武器や防具が並んでいた。

「へぇ、並べてくれてるんだね」
「はい!みなさん物欲しそうにしていますがね」
 といつものカウンターに座る。
「今日は低級ポーションを30本でいいかな?」
「はい!…出来れば上級も出していただきたいのですが」
 やはり一本はもっときたいんだろうな。
「分かった、上級ね」
「ありがとうございます!あ、TSポーションもかなり売れてましてあと2本になりました!」

「へぇ、買う人がいるんだな!」
「はい、ここで使った人がいて倒れましたが、起きると本当に女性になっていたのにはビックリしました!」
 見てみたかったな、自分で使うのはちょっと怖いけど。
「あと視力ポーションもあるけどどうする?」
「ほ、欲しいです!自分で使います!」
「あはは、じゃあ数はないから2本ね」
「はい!一本100万でどうでしょうか?」
「それでいいよ」

 そういえば如月も眼鏡をかけていたな。
「では失礼して」
 瓶の蓋を取ると一気に飲み干す。
「お。おぉ!これは凄いですね!久しぶりに眼鏡を使わないで過ごせます!!」
 と眼鏡を胸ポケットにしまって感動している。
「今日はそんなところかな?」
「はい!私にできることはございますか?」
「んー、上薬草というのがあったら教えてくれるかな?」
「わかりました!上薬草ですね!」
 冒険者証にお金を振り込むとそれを受け取り、
「じゃあ、また!」
「はい!お待ちしております!」
 と言って外に出る。
 街はとっくに動き出して出勤して行く人たちの中をギルドに向かって歩いて行く。
 
 清々しい朝だな。

「おっそーい!」
「9時だろ?まだ時間あるじゃないか」
 ギルドに着くなりカレンが言ってくる。
 時計を見ると9時5分前だ。
「私は待ちに待ったダンジョンなの!もうちょっと早く来てよ!」
「そんなの俺だって8時前からやることあったんだよ!」
「はぁ、レディーをまたせるなんて」
「誰がレディーだ?とにかく9時にはついたんだ!文句言われる筋合いはない!」
「分かったわよ!早く着替えて来てよ」
「はぁ、はいはい」
 …本当のカレンが出て来たな。

 黒鬼牛のレザーアーマーにジーンズ、黒鬼牛のブーツを装備して更衣室から出ると、
「待ってました!今日はどこまで行く?」
「今日は慣らしで20階層まで行ってみるか?」
「賛成!この前はちゃんとレベル上げできなかったからね」
 この前とはハルカを助けた時だ。

「よし、行こう」
「了解!」
 2人で改札を抜けると、門の中に入って行く。

「せやっ!」
「ファイアーボール!」
 いまは5階層で肩慣らしをしている。
「ここら辺は余裕があるね」
「まぁな!流石、ハルカに引っ張ってもらっただけあるな!」
「だね!」

 10階層のボスも難なく倒して上薬草を探すがないな。
「宝箱でてきたよ!」
「ん?開けていいぞ!罠はないから」
「やった!って剣だった」
 鋼鉄の剣だな。俺のマジックバッグに入れる。
「あはは、まだ10階層だから期待するなよ」
「もう!宝箱が綺麗だから期待しちゃうじゃない」
 と宝箱を蹴っている。

「で?上薬草はあった?」
「ないな、薬草しかないわ」
 と、とりあえず次の階層に行く。

 次の階層からはケイブファングなどが出てくるが、速さも俺の方が早いし、余裕を持って倒していける。
 レベルがそれだけ上がってるんだがな!

 セーフティーゾーンを見つけて昼飯だ。
「ほら」
「え!ありがとう!」
 マジックバッグに朝マックを入れておいたのだ。
 まだ暖かくてマジックバッグに時間の概念がないのがわかる。
「そのバッグ凄いね」
「だろ?一番の当たりだ」
「薬草はとれたの?」
「あぁ、薬草はそこら辺に生えてるからな!」
 反転きのこも、見つけたので採っておいた。
「だが上薬草があればいいんだがなぁ」

 上薬草を普通に採れれば錬金術に役立つのだがな。

 まぁ、そのうち見つかるだろ。
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