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フィールド型
しおりを挟む山梨に行く途中のSAでご飯を食べる。
「そんなに食うのか?」
「あぁ!俺たちは体がでかいからな!」
ラーメンに餃子、カレーに牛丼とワンパクか!!
「私達はふつうよ?」
「そうそう、2人だけ特別なんだよ!」
「あはは!そうですね」
と運転手の城島さんもいつものようにしているので、これが普通なんだろうな。
あとはお菓子を大量に購入して車に戻る。
バクバクと菓子を食いながら車は山梨の河口湖にあるギルドにやって来た。
途中でSAに寄ったが2時間ちょいで東京からこれたな!
「S級のブルーオーシャン?!」
「え?なんでこんなところに?」
と驚く人達をよそに受付をして中に入って行く。
ダンジョンの門の中に入ると。
「お、え?おぉ!!」
「な!これなら上薬草がありそうだろ?」
迷宮型のダンジョンではなくフィールド型のダンジョンで、山があり草原になっていて太陽が照らしている。
「す、凄いな」
「ねー!すごいよね!僕達も色々行ったけどここが一番よかったからね!」
「そっか!」
『鑑定』して見るとダンジョン草というのが生えているようで中には薬草が混じっている。
「ここは何階層まであるんだ?」
「俺たちが来た時は50階層まではいったな!」
「そうか!薬草はあるけど上薬草は見当たらないな」
「なら下に行こうか」
と薬草を取りながら下の階層へ行く。
10階層は岩山になっていてカモシカのようなモンスターがボスとしていた。
「おぉ!反転きのこに魔力茸だな!」
「おらぁぁ!」
さすがS級だな。
ボスが一撃で倒された。
「おっ!岩きのこもあるな!あはは!取り尽くさないとな!」
「手伝うよ!」
「おう!これを探してくれ」
と全員できのこをとって回る。
「これで何が作れるの?」
「ん?TSポーションに魔力ポーション、石化解除薬だな」
「TSポーション?」
「性転換ポーションだな!」
「え!…僕欲しいなぁ」
もじもじしながらサヤがそう言う。
「ん?サヤは男になりたいのか?」
「僕は男なんだ」
「嘘だろ?そんな可愛いのにか?」
「あはは、ありがと。でも努力しても女の子にはなれないからね」
と悲しい顔をするので、
「…ほら、あるからやるよ」
「ほ、ほんと?ありがとう!ヤト!」
その場で封を開けて飲み干すサヤ。
「ゔぅ…」
とその場で倒れてしまったのでみんながやってくる。
「サヤがそれならしょうがないから明日にしようか?」
「そうだな。とりあえず車に戻ろう」
大門が背負って、車まで戻ると、近くのホテルに宿泊する。
「サヤは大丈夫か?」
「あぁ、ぐっすり眠ってるよ」
「まさかその場で飲むとはなぁ」
「まぁ、あいつのコンプレックスだったからな」
そうか、サヤも悩んでたんだろうな。
その夜はゆっくり寝て次の日の朝早くから。
「ねぇ!起きて!」
とサヤが俺の上に馬乗りになっている?
「ん?サヤか…もう平気なのか?」
「うん!!僕、女の子になったんだよ!」
そういって抱きついて来た。
「おぉ、それは良かったな」
「うん!ありがと!ヤト!」
部屋を出て行くサヤは、胸も膨らんで少し背も低くなったような気がした。
とりあえず女性用品はホテルの売店で買ったみたいで、
「えへへ、パンツちっちゃいの!ブラはスポーツブラで!」
「サヤ?そう言うことは言わないのよ?」
「そうですよ?女の子になったんだから」
「はーーい!」
顔つきもふっくらして可愛らしいのがより可愛くなったみたいだな。
朝飯の後、ダンジョンに向かうと人が多くなったか?
「あ、あのサインください!」
「私もください!」
出待ちのファンが集まって来たようだった。
みんなそこそこ対応していて、横で邪魔なやつとしか認識されてないな。
今のうちに行けるとこまでは行っておこう!
追いついて来た『ブルーオーシャン』のメンバーは、
「まさか私達を置いて行くとはね?」
「んー、大変そうだったからなあ。まぁ、10階層でこうして会えたから良かったよ」
「おう、焦って来ちまったからな!」
「そうそう、僕も!」
2人とも武器がないのか。
「これでいいか?」
忍刀・雷切と水竜の太刀を渡す。
「なんで武器が?」
「えっ!属性武器?」
「おいおい、こんなのいいのか?」
「ん?俺は使わないからな、そのうち『プライド』に売ろうと思ってたんだ」
2人とも装備して使い勝手を確かめている。
「よし!行くぞ!」
「「「「おう!」」」」
とても初めての武器とは思えない動きで進んでいく2人に置いてかれる俺たち。
「なんだ!サヤのあの速さは!あ!アクセサリーか!」
「青蘭も楽しそうに動きすぎだよ!ドロップ拾うのにやっとだし!」
と残りのメンバーでドロップをひたすら拾って行く。
「あはは!これマジでいい武器だね!」
「そうだな!属性武器なんて初めて触ったよ!」
とようやく戻って来たかと思えばそんな感じだからシホとカリナにこっ酷く叱られていた。
「なぁ!ヤト!これ売ってくれないか?」
「僕も!」
「いや、2人にあげるよ!どうせ売るつもりだったからな」
「「やったぁ!」」
と喜びも束の間で残り3名も欲しがるので、
魔法を使う2人には癒しの杖と暴風の杖、タンクの大門にはウィンドランスを上げた。
「こんなにもらってばかりは流石に俺らも気が引けるから後で一億払わせてくれな!」
「ん?まぁ、貰えるものはもらっとくよ」
と余裕で一億払えるのが凄いな。
20階層のボス部屋ではワーウルフが五匹出て来たが、目が爛々の5人には敵わなかったようですぐに倒されていた。
ここには薬草はあるが上薬草はなかった。
25階層で一泊するため結界石のテントを広げると中に入って、みんなも入ってくる。
「え!これ中がすごい広い!」
「なんだなんだ!」
と中に入ってまたみんなもビックリしていた。
しかも結界石があるのでモンスターからの攻撃はない。
「ヤト!」
「これはダメだ、もう一つ手に入れたら売ってやるからそれまでこれで我慢してくれ」
と結界石を四つ渡す。
説明すると、
「お、おう!これだけでもすごいがな」
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