ガチャから始まる錬金ライフ

あに

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炎上騒ぎ

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 はぁ、TSポーションが100、魔力ポーションが1000、解毒ポーションが1000、石化解除薬が200、呪い解呪薬が100、を作り上げて疲れて俺とテンはソファーに座りビールで軽く乾杯をする。

『にゃんでそんにゃに作るにゃ』
「どうせまた言われるなら多めに作るだろ?」
 とビールをちびちび飲みながらスマホでウーバーを頼む。
 今日はもう何もしたくない。

 ウーバーが届くとミライとメグミがやってきた。
「どうしたんですか?疲れ切ってますよ?」
「うん、ポーションを作りすぎたからね」
『ニャーも疲れたにゃ』
 と2人に持ってきてもらったウーバーを開けると2人で食い出す。
 ミライとメグミはソファーに腰掛けると、
「錬金術師様なので、無理はしないでくださいね?」
「あはは、それは無理だよ。俺にしか作れないポーションが必要なんだからね」
 と口をもぐもぐさせながら言う。
『にゃうも、手伝うにゃ』
 テンもこう言ってくれてるしね。

「それとこんなことを言うのはなんですが、錬金術師と名乗るあの薬師は炎上中ですね」
「ん?なんか燃えたの?」
「いえ、ネットで売ったポーションが効かないといって返金を迫る人が後を立たないらしいです」
 それはしょうがないな。
「あぁ、そう言うのね。しょうがないよ。自分より大きく見せたんだから自分でなんとかしないとね」
「まぁ、そうなんですけど、こちらに飛び火してきてまして、錬金術師は嘘つきだって言うことも言われてます」
 そうか、錬金術師じゃない薬師が作ったものだけど、そんなの関係ない人達はそう思うのか。

「まぁ、大丈夫だよ、『プライド』には?」
「不買運動、交換の要求などがされているそうですが、全く動じてませんね」
「だろうね、関係ないもん」
「河地様も動じてませんね?」
「こうなると思ってたしね」
 結局、自分を過大評価しすぎるとしっぺ返しがくるもんだ。

「ならこちらからは来るハエは払っておきますね」
「ん?俺にもきてるの?」
「はい、師匠がいるとあの『薬師』が言ってしまいましたからね」
「へぇ、まぁ、気にしないでおこう」
 とその場はそれで済んだんだが。

 『プライド』に行こうと車を回してもらうと、そこには報道陣が多くいて、
「し、師匠!」
 テレビカメラに見せつけるように抱きついてくるのを避けると、
「は?『噂の錬金術師』じゃないか?なんですか?」
「そ、そんなぁ、助けてください!」
 と男は言うと俺に抱きつこうとするが、
「無理だろ。俺はお前とは違う」
 と突き飛ばす。
「な、なんでもします!お願いします!」
「はぁ、じゃあ、本当のことをそのテレビカメラに向かって言ってください」
「え!?そ、それは」
「ということで、俺は関係ないから!」
 とミライとメグミが道を開けると俺は知らんぷりして車に乗り込む。

『し、師匠ぅー』
 と車を追いかけてくる。
「はぁ、よくあんなこと言えるな」
『にゃんだ、あの手の人間は多いにゃ』
「そうか?まぁ、あれ1人で良かったよ」
「200人もいたらどんな悪さするか分かりませんしね?ちゃんと面接したのにこれですから」
 ミライ達やテンも呆れ顔だ。

『プライド』に着くとそこにもカメラがいるがミライとメグミでガードしてくれる。
 中に入ると、
「いらっしゃいませ、お忙しい中ありがとうございます」
「いやいいよ、で?ポーションは?」
「はい!買い取らせていただきます」
 いつものカウンターでポーションを卸していく。
「いつもよりも多くてビックリしましたよ」
「どうせ作るならな!でももう少し少ないと嬉しいんだが」
「あはは、錬金術師様は冗談も上手いですね」
「如月、俺はもう辞めても…」
「それも冗談にしてください。ただでさえテレビなんかにお弟子さんを出してしまったんですから」
「…はぁ、負けだ。でも今回は材料も特殊だからこれ以上は作るのが大変だぞ?」
「そうですか、材料の調達は?」
「俺がいくしかないかな?あとは『ブルーオーシャン』がどれだけ持って帰ってくるかだな」

 いま『ブルーオーシャン』がどこにいってるのかはわからないけどな。

「河地様がお強いのは分かりますが、材料は冒険者に任せた方がいいでしょう。サンプルはありますか?」
「岩きのこ、反転きのこ、光水晶、呪いカボチャ、魔力茸、蟠桃くらいは欲しいな」
 と素材を出していく。
「これはまた、分かりました。どれがどれに必要か教えてください」

 如月と色々と話を進めるとすぐに動き出して、
「これをこの金額で買い取るんだ!ちゃんと鑑定しろよ!三井!これコピー50枚な!」
 と如月が本気だな。

 よし!と、俺の仕事は終わったので帰ろうとする。
「あ、河地様、ありがとうございました」
「いいよ、ここで!ありがとうな!」
「はい!こちらこそ」

 外へ出ると記者がマイクを向けてくるのでそれをすぐに避け車に乗り込む。
「出していいよー!」
「はい!」
 と車が発進すると記者達を置き去りにしていく。
「しつこいな」
「あれくらいは想定済みです」
「そっか。まだ、家の前にいるかな?」
「いるでしょうがこちらの人間が動いていますので」
 国が動いてるなら心配ないか。

 家まで戻ると記者達はいなくなっていた。
 さすがにダメと言われて帰って行ったんだろう。
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