ガチャから始まる錬金ライフ

あに

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バイブル

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 さて、雲龍の太刀を直そうか。
 刀身を溶かしてアダマンタイトで芯を作りその上からミスリルでコーティングしていく。

 少し試行錯誤してなんとか完成する。

・新雲龍の太刀…硬くしなやかな刀身に水・雷属性が付与された太刀。

 まぁ、気に入ってくれるといいがな。

 後は錬金術で騎士・鑑定士・火魔法師のスキルボールも作っておく。
 いつかまたオークションかな?今回はカプセルの実で作ったから副作用はなしだ。
 蟠桃もけっこう手に入ったので若返りの薬も作っておく。誰に売るかはまだわからない。
 種は知識の種とは違った。
 まぁ、知識の種も手に入ったので鑑定ゴーグルを作る。
 あとは転移陣も作って見る。
 何個か作っておいてダンジョンに設置できるか試してみよう。
 レベルアップ薬、再覚醒ポーション、変幻の仮面も試しに作ってみた。レベルアップ薬が10粒、再覚醒ポーションが1瓶、変幻の仮面は一つだ。一回分でこれだけできた。
 まだ素材はあるからまた作ろうかな。

 なかなか面白いな。
 転移陣の一つは家の前に置いておこう。

『にゃんにゃ、やっと出てきたのかにゃ!』
 とテンがソファーから顔を出す。
「悪い悪い、ついな」
『ビール飲むにゃ!もう夕方にゃ!』
「だな!ちょっと遅くなったけど何か作るか」
『よし!手伝うにゃよ!』
 と2人で鍋をつくってテーブルにカセットコンロをおいてその上でコトコト。
 
 テレビをつけると「黒い宝石」も無事に探索を終えてきたようだな。
「けっこう派手に壊れてるなぁ」
 防具や武器がボロボロになって帰ってきた。
 それだけすごい戦いだったんだろうな。

「『魔法鍛治』はさすがに俺だけじゃないだろ」
『そうかにゃ?ちゃんとした『魔法鍛治』がいるとは思えないにゃ』
 と鍋がぐつぐつしましたのをみて蓋を取れと言ってくるテン。
「どう言うことだ?」
『にゃーに、素材を持ってればそりゃ鍛治が出来るにゃ!でもヤト以外に素材を持ってる人間がいるかにゃ?』
 とたらの身を箸を使って器用に取るとフゥフゥと冷ましている。
 
「そっか、俺は錬金術でミスリルやアダマンタイトが使えるからな」
『そう言うことにゃ』
 と俺も鍋をよそって食べる。
「はふ、はふ、」
『あふ、あふ』
 と2人ともビールに口をつけて冷ます。
「美味いなぁ」
『だにゃ!こっちに召喚されて良かったにゃ!』
「あはは、俺もお前が召喚されて良かったよ」
 一緒に飯を食えるなんて嬉しいからな。
『褒めてもニャーんにも出ないにゃ』
 と照れ隠しでまた鍋を頬張りハフハフ言っている。

 スマホが鳴るので取ると、
『お疲れ様です。如月です』
「よぉ!どうした?」
『明日ですがご予定はありますか?』
「『プライド』に顔出すくらいかな?」
『そうですか、明日『黒い宝石』がくるそうです』
「そっか、じゃあ行かないとな」
『はい、お待ちしております』
「おう!じゃあな」
 と通話をきるとまたスマホが鳴るので、
『よぉ!青蘭だが』
「おう、刀は直したぞ?」
『そうか!明日『プライド』にいくから』
「そうか!んじゃ、明日な!」
 と電話を切った後、S級は仲が良かったのか?まぁいいか。

 明日のためにガチャでも回しとこうかな。
 と思いながら鍋をつつく。
『にゃんだったにゃ?』
「ん?明日『プライド』に行くことになった」
『ふぅん、そうかにゃ』
 2人で鍋を食べながらテレビを観る。
 〆のおじやを食べてから『ガチャ』をやる事にした。
『にゃんにゃ?ガチャして欲しいものでもあるのかにゃ?』
「ん明日、S級がくるから武器とかアクセがあった方がいいかなってな!」
『そうかにゃ。まぁ、当たればいいにゃ』
 と鍋を片付けてからビール片手に金の筐体が出てくる。
 今回は55連回して見る。
 それだけ回せば武器防具も揃うだろ。
『ガチャガチャ』
 一気に回すとカプセルだらけになるな。

 赤が7、青が32、紫が13、銀が0、金が2、虹が1、
 赤は安定のポーション類。
 青が
・焔の剣
・豪剣・鎧断
・黒龍革のレザーアーマー
・黒龍革のレザーコイル
・天歩のブーツ
 などだった。

 紫が、
・皇龍のピアス(全ステータス30UP)
・月光の指輪(DEF、STR、30UP+自然治癒UP)
・収納の腕輪(収納+50)
 など珍しいな。

 金が、
・スキルボール『虎月斬』
・スキルボール『アイスエイジ』

 虹が、
・錬金術の本
 大当たりだ!そうだよ!こんな本が欲しかった!!
「やった!錬金術の本なんてあったのか!」
『にゃんだ、本かにゃ。あーあ、集中してるにゃ』
 とテンはソファーにもたれてテレビを観る。

 ふんふん、簡単に作れる方法や、効率のいい素材の使い方が載っている!これは勉強だな!

 俺はその日徹夜してしまった。
 錬金術の知識が増えるのが楽しくて仕方ない。
 魔法鍛治も錬金の一種だとわかって、そこから派生して彫金などの仕方まで載っていた。
 俺は本だけで何倍も錬金術のことがわかって嬉しかったのだ。

 何度も読み直し、知識を深める。
「これは俺のバイブルだな!」
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