76 / 170
スタンピード2
しおりを挟む『酷い目にあったにゃ…』
「悪かったよ、寝返りくらいするだろ?」
今日は朝からテンに怒られる。
寝返りを打ったら尻尾を踏んでしまったらしい。
『まぁ、許してやるにゃ!』
「さすが相棒!」
『だけど今日は手伝わないにゃ!』
「まぁ、しょうがない」
まぁ。ポーション作りは一人でもできるしな。
と下に降りていく。扉を開けて中に入ると電気をつける。
ヤトベースに光が灯る。
んじゃ作っていくか。
ミネラルウォーターは大人買いしてあるので山積みになっている。
錬金して聖水に変えると薬草を一掴み。
そしてまた錬金すると低級ポーションの出来上がりだ。
前はもっと多くの薬草を入れていたが、練金釜だとそんなに要らないらしい。
出来た低級ポーションをインベントリに入れてまた新しく作るのを繰り返してようやく10000本のポーションが出来た。
次は上級と、作っていく。
「ふぅ、やっと作り終わったか」
TSや視力ポーションも作っておいた。
あとは鑑定ゴーグルでも作ろうかな。
ある程度作ったらポーションはポーション置き場に置きにいく。
インベントリに入れてると何本あっても俺しか使えないからな。
背伸びをして身体を伸ばす。
ようやく錬金が終わると、今度は何をしようか迷うな。
この前は『魔法鍛治』をやったから次は『ガチャ』でもするかな。
『ガチャガチャ』
赤1、青6、紫2、銀が1、金が1だな。
赤は安定の上級ポーション。
最近最上級が出ないな。
青は、
・ミスリルの手甲
・風の薙刀
・風の剣
・炎と風の双剣
・毒の短剣
・竜断剣
うーん。あまりいいのが出ないな。
紫は、
・剛速のイヤリング(STR20+AGI20)
・眠りの指輪(眠り耐性UP)
これも普通だな。
銀が、
速度の薬(AGI10)
あれ?今日の運が悪いのか?
金は?
マジックテント(大)
「今日はあまり運が良くないみたいだな」
ガチャを消して今日はもう終わりにする。
部屋に戻ると、
『大変にゃ!!』
と顔に飛びついてくるテンを引き剥がす。
「どうした?」
『東京のアキビビリがスタンピードにゃ』
「秋葉原か?」
『そうにゃ!』
急いで防具を着ると外に出る。
「どこにいくんですか!?」
「ちょっとな!じゃあ!」
とミライを置いて走り出す。
テンは肩に捕まって頑張っているので胸に抱くと、ビルに飛び移り秋葉原を目指す。
遠くに煙が見えるのでそこに一直線に飛ばす。
「うおぉぉ!!」
ホブゴブリンを見つけたので斬り裂くとそのまま走り、次のモンスターへ。
冒険者達も頑張っている様だが、モンスターの数が多いな!
「魔法行くぞ!!サンダーレイン」
広範囲の魔法を使いモンスターを痺れさせる。
これで少しは優勢になったのでモンスターを斬って回る。
『ニャンダーストライク!』
テンも頑張っているので負けてられないな!
怪我人にはポーションを投げつけ、ダンジョンの中心部分に。
「うわあぁ!た、助けて!…」
「こ、このやろウベッ!!」
「お前らは外のやつを倒せ!こいつは俺がやる!」
ブラックミノタウルスだな。
強敵だがやるしかない。
転移蠱毒刀を出して投擲するが、
「ブモオォォォォ!」
危機察知で避けたのか?
短剣を使い素早さで勝っているので、斬り刻むが、自己再生?
無傷のブラックミノタウルスの斧が振るわれる。
「ガハッ!!」
避けたが当たってしまい飛ばされる。
「く。くそっ」
ポーションを飲み干し、痛みは引いたので錬金でコンクリを水状にしてやる。
「ぶ、ブモオォ」
「ハハッ!そこで転んでおけ!」
転移蠱毒刀を呼び寄せて上から斬りつける。
「ブモオォォォォ」
腕を振るい俺を飛ばすが、もう決着はついている。
最後の力で起きあがろうとするが毒が回って起き上がれずにブラックミノタウルスは倒れた。
「よし!こいつさえ倒せばウガッ!!」
飛ばされたのは俺で壁に激突する。
「ムグッ、まだ出てくるのか?!」
ポーションを煽るとブラックミノタウルスより数倍でかい拳がダンジョンに手をかけると一気に顔を出す。
今度はブラックオーガかよ!?
「ガオォォオォォォ!!」
「クソうるせえ!ファイャーピラー!サイクロン!」
炎の竜巻を嫌がるオーガにプラスで、
「サンダーバースト!!」
雷撃も加える。
「ウガァァァァァ!!」
そして蠱毒刀を投げつけ突き刺さると苦しむ顔が見える。
転移させて右手に持つ。
暫くすると息絶えたのか光に変わりドロップになる。
周りを見るとまだモンスターはいるな!
走り回り斬って倒していく。
魔石は拾う暇がないな。
全てが終わると皆がホッとして空を見上げる。
ガラクタの中に空が見えるのが美しく感じる。
まぁ下を向くと壊れた残骸が酷いことになってるし人も何人も死んでいる。
はぁ、まぁ、なんとかなったんだし、あとは俺のできることはないか。
『にゃ。帰るにゃ』
「あ、ありがとうございます」
いきなり女の子が俺に向かって言ってきた。
「ん?あぁ、良かったな!助かってっと、ようやく自衛隊か、遅かったな」
自衛隊がようやく登場だ。
「あ、あの、名前は?」
「あはは、またどこかであったらな!」
『じゃーにゃ!』
と自衛隊に捕まる前に帰ろう。
俺は走って秋葉原の街を後にした。
241
あなたにおすすめの小説
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる