ガチャから始まる錬金ライフ

あに

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スタンピード2

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『酷い目にあったにゃ…』
「悪かったよ、寝返りくらいするだろ?」
 今日は朝からテンに怒られる。
 寝返りを打ったら尻尾を踏んでしまったらしい。
『まぁ、許してやるにゃ!』
「さすが相棒!」
『だけど今日は手伝わないにゃ!』
「まぁ、しょうがない」
 まぁ。ポーション作りは一人でもできるしな。
 と下に降りていく。扉を開けて中に入ると電気をつける。
 ヤトベースに光が灯る。 

 んじゃ作っていくか。
 ミネラルウォーターは大人買いしてあるので山積みになっている。
 錬金して聖水に変えると薬草を一掴み。
 そしてまた錬金すると低級ポーションの出来上がりだ。
 前はもっと多くの薬草を入れていたが、練金釜だとそんなに要らないらしい。
 出来た低級ポーションをインベントリに入れてまた新しく作るのを繰り返してようやく10000本のポーションが出来た。
 次は上級と、作っていく。

「ふぅ、やっと作り終わったか」
 TSや視力ポーションも作っておいた。
 あとは鑑定ゴーグルでも作ろうかな。

 ある程度作ったらポーションはポーション置き場に置きにいく。
 インベントリに入れてると何本あっても俺しか使えないからな。

 背伸びをして身体を伸ばす。
 ようやく錬金が終わると、今度は何をしようか迷うな。
 この前は『魔法鍛治』をやったから次は『ガチャ』でもするかな。

『ガチャガチャ』
赤1、青6、紫2、銀が1、金が1だな。
 赤は安定の上級ポーション。
 最近最上級が出ないな。
 青は、
・ミスリルの手甲
・風の薙刀
・風の剣
・炎と風の双剣
・毒の短剣
・竜断剣
 うーん。あまりいいのが出ないな。

 紫は、
・剛速のイヤリング(STR20+AGI20)
・眠りの指輪(眠り耐性UP)
 これも普通だな。
 銀が、
 速度の薬(AGI10)
 あれ?今日の運が悪いのか?
 金は?
 マジックテント(大)

「今日はあまり運が良くないみたいだな」
 ガチャを消して今日はもう終わりにする。
 部屋に戻ると、
『大変にゃ!!』
 と顔に飛びついてくるテンを引き剥がす。
「どうした?」
『東京のアキビビリがスタンピードにゃ』
「秋葉原か?」
『そうにゃ!』
 急いで防具を着ると外に出る。
「どこにいくんですか!?」
「ちょっとな!じゃあ!」
 とミライを置いて走り出す。

 テンは肩に捕まって頑張っているので胸に抱くと、ビルに飛び移り秋葉原を目指す。
 遠くに煙が見えるのでそこに一直線に飛ばす。

「うおぉぉ!!」
 ホブゴブリンを見つけたので斬り裂くとそのまま走り、次のモンスターへ。
 冒険者達も頑張っている様だが、モンスターの数が多いな!
「魔法行くぞ!!サンダーレイン」
 広範囲の魔法を使いモンスターを痺れさせる。
 これで少しは優勢になったのでモンスターを斬って回る。
『ニャンダーストライク!』
 テンも頑張っているので負けてられないな!
 怪我人にはポーションを投げつけ、ダンジョンの中心部分に。
「うわあぁ!た、助けて!…」
「こ、このやろウベッ!!」
「お前らは外のやつを倒せ!こいつは俺がやる!」
 ブラックミノタウルスだな。
 強敵だがやるしかない。
 転移蠱毒刀を出して投擲するが、
「ブモオォォォォ!」
 危機察知で避けたのか?
 短剣を使い素早さで勝っているので、斬り刻むが、自己再生?
 無傷のブラックミノタウルスの斧が振るわれる。
「ガハッ!!」
 避けたが当たってしまい飛ばされる。
「く。くそっ」
 ポーションを飲み干し、痛みは引いたので錬金でコンクリを水状にしてやる。
「ぶ、ブモオォ」
「ハハッ!そこで転んでおけ!」
 転移蠱毒刀を呼び寄せて上から斬りつける。
「ブモオォォォォ」
 腕を振るい俺を飛ばすが、もう決着はついている。
 最後の力で起きあがろうとするが毒が回って起き上がれずにブラックミノタウルスは倒れた。
「よし!こいつさえ倒せばウガッ!!」
 飛ばされたのは俺で壁に激突する。

「ムグッ、まだ出てくるのか?!」
ポーションを煽るとブラックミノタウルスより数倍でかい拳がダンジョンに手をかけると一気に顔を出す。

 今度はブラックオーガかよ!?
「ガオォォオォォォ!!」
「クソうるせえ!ファイャーピラー!サイクロン!」
 炎の竜巻を嫌がるオーガにプラスで、
「サンダーバースト!!」
 雷撃も加える。
「ウガァァァァァ!!」
 そして蠱毒刀を投げつけ突き刺さると苦しむ顔が見える。
 転移させて右手に持つ。
 暫くすると息絶えたのか光に変わりドロップになる。
 周りを見るとまだモンスターはいるな!
 走り回り斬って倒していく。
 魔石は拾う暇がないな。

 全てが終わると皆がホッとして空を見上げる。
 ガラクタの中に空が見えるのが美しく感じる。
 まぁ下を向くと壊れた残骸が酷いことになってるし人も何人も死んでいる。
 はぁ、まぁ、なんとかなったんだし、あとは俺のできることはないか。
『にゃ。帰るにゃ』
「あ、ありがとうございます」
 いきなり女の子が俺に向かって言ってきた。
「ん?あぁ、良かったな!助かってっと、ようやく自衛隊か、遅かったな」
 自衛隊がようやく登場だ。
「あ、あの、名前は?」
「あはは、またどこかであったらな!」
『じゃーにゃ!』
 と自衛隊に捕まる前に帰ろう。

 俺は走って秋葉原の街を後にした。
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