80 / 170
攻略
しおりを挟む「またか、ネオ、怒られる前に起きろよ?」
「ん、は、はい、おはようございます」
また横で寝ていたネオを起こして一緒に歯を磨く。
「なれたか?」
「はい!みなさん良い人です」
「そうか?まぁ、それならいいがな」
とみんな起き出して飯を食って準備をするとテントをたたむ。
「さぁ、90階層だ!気を抜くなよ!」
「「「「おう!」」」」
『にゃ!』
と気合は十分!
90階層ボスはヴァンパイアだった。
『いまなら眷属にしてやるがどうする?』
とよく喋るヴァンパイアだな。
「はぁ。倒しにきたのに無理言うなよ」
『な!我のブラッドマジックを喰らえ!』
「んじゃこっちも、ホーリーバースト!!」
ブラッドマジックと言うからどんなものかと思えば下にある血の池から血でできた鎖が巻きつく。が、ホーリーバーストを食らったヴァンパイアは体半分消し飛んだ。
『血、血を』
「させるかよ!ホーリーバースト!」
『ウギャアァァァァァ!!』
残りも消し飛びドロップはロザリオと魔石とヴァンパイアマント。
・ヴァンパイアマント…羽織ると羽を自在に出して飛べる。
へぇ、いいものじゃねーか。
試しに使ってみるとかなり難しいな。
「あ、私もやりたい!」
「私も」
と言うので少し遊んでる間に宝箱を開ける。
叡智の実、スキルボール『雷魔法』、魔導士の種だった。
雷魔法はカレンが使った。
ヴァンパイアマントを使いこなせるのはいなかったようで俺がもらうことになった。
あと10階層で目的地だな。
ずっと迷宮型だから疲れるんだよなぁ。
罠も多いし。
出てくるモンスターはデカいが罠にかかって簡単に倒せる?ここを考えたやつはバカなのか?
100階層手前で休憩を挟み、
最後の100階層に挑む。
『フハハハハ!やっときたか勇者よ!我が魔王ヴィンヘルムだ!』
「は?魔王?」
『魔王の卵だにゃ、逃げるにゃ!』
「いやいや。逃げないぞ?」
『魔王の卵でも強いにゃよ!』
「ウオオォォォォォォォ」
ゼロが最初からとばすが、
『効かぬ』
「よし、いいから頑張るぞ!」
玉座に座っている魔王に俺、カレン、モクレン、ネオが魔法で攻撃する。
『効かぬ!』
アーシャが矢をいる。
『効かぬと言っておろう!』
「カエデ!」
「おう!」
カエデに聖剣を渡して斬りかかると避ける。
『クッ!お主は勇者か?!』
「おらぁぁ!」
シオンが魔王にシールドバッシュして動きを止めると、カエデがそのうえから攻撃する。
『ググッ!!そんなものか?グハッ!!?』
「悪いな!聖剣はひとつじゃないんでな」
と俺が背後から聖剣で突き刺す。
『グオオォォォ!!』
魔王の体が大きくなり竜のような顔に変化する。
『グオオォ!!』
「うあっ!」
カエデが攻撃を受けたのでポーションをテンがかける。
そして俺が聖剣を深く刺す。
『グオオォォォ!!』
「おらぁぁ!」
そのまま切り上げると鮮血が舞い散る。
「いまだ!」
「オラァ!」
カエデが胸に聖剣を突き立てると、
『グオオ…』
と光になり消えていく魔王。
『凄いにゃ!勝ったにゃ!』
騒ぐテン。
ドロップは魔王の鎧と魔王石、覚醒のモノリスだった。
なんで覚醒のモノリス??
宝箱からは金銀財宝が出てきたので本当の宝箱だな。
蟠桃の木と他にも素材があったので集める。
奥に行くとダンジョンコアがあったので触ると外に出てきた。
「おぉ!外だな」
「やった!攻略したよ!」
とみんな喜んでいる。
ギルドに帰り攻略したと伝えるとここはまだ攻略者がいないらしく、確認するとのことだ。
攻略するとダンジョンが一時的に弱体化するようでモンスターがいなくなるようだ。
ギルド職員がバタバタと走り回っているので、俺たちは着替えて待つことにする。
「確認取れました!攻略おめでとうございます!」
「あ、ありがとう」
「攻略報酬が出ますのでもう少しお待ちください」
とまた待たされる。
飽きてきたのでお菓子を食べながら駄弁っていると。
「ここのギルド長です。攻略おめでとうございます。攻略報酬を渡すのでカードをあちらで提出してもらえますか?」
「はい!」
とカレンが1番最初に声を出して、カウンターに向かう。
「攻略報酬の分け方は?」
「7人だな」
「7人で!」
「あとの一人は?」
「これは俺の召喚で呼んだからカードを持っていない」
「あ、そ、そうなんですね」
と7人でカードを渡すとカードの更新もされるようだ。
A級冒険者になったようだが、
「ダンジョン三つ攻略しないといけないんじゃないか?」
「それは攻略済みの場合でして、未攻略のダンジョンは位が一つ上に上がるんです」
と説明してくれる受付のお姉さん。
「「「「ほーー」」」」
A級のカードを受け取り攻略報酬は一人2億。
「ここは攻略難度はそこまで高くないので」
「そうなんだね、まぁ、それでも凄い額だよ」
それが終わると最後のボスとドロップを確認して終わりだ。
「攻略したな」
「だね!」
まだ昼間だからなぁ。
「まずはネオに服を買ってやろう」
「その後は?」
「俺の家かな?まだ教えてなかったからな」
「引っ越したの?!」
「それ早く言ってよ!?」
228
あなたにおすすめの小説
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる