ガチャから始まる錬金ライフ

あに

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ハッピーエンド

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「あー…昨日は飲みすぎたな」
『ニャーもそうにゃ』
 と一人と1匹はベッドで横になっている。
 低級ポーションをのんで二日酔いを治す。
『ニャーも…』
「どうしようかな?」
『助けてにゃ』
「ほらよ」
 ゴクゴクと飲むテンは、
『絶好調!』
 と元気になった。

 さて、今日もポーションを作るか。
 の前に『ガチャ』だな。
 昨日からカレン達も住んでるし、これだけはバレたくないからな。
 110連しておく。
 赤が6、青が65、紫が30、銀が5、金が2、虹が2だ。
 赤は、
・上級ポーション×2
・最上級ポーション×4
 青が、
・飛竜革のレザーアーマーセット
・オリハルコン製のアーマーセット
・黒龍のクロスアーマー
・白龍革のジャケット
・ユニコーンのシルバーソード
・闇と光のハンドアックス
・紫炎の剣
 など。結構良さげなのもあったな。

 紫は、
・身代わりのミサンガ×2
・豊穣の腕輪(DEF+DEX30UP+自然治癒)
・不機嫌な指輪(STR+100+状態異常)
・妖精のピンキーリング(LUK+10)
 など、身代わりのミサンガは俺がつけてるのを合わせてこれで10本か。
 とりあえずは仲間に渡すか。

 銀が、
・MP上限値UP剤
・速くなーる10錠(一錠AGI+1)
・AGI爆速錠(AGI+100)
・STR剛力錠(STR+100)
・狂戦士薬(STR+200+狂戦士化)

 金が、
・スキルボール『戦士』
・マジックテント(大)

 虹が、
・覚醒のモノリス×2

 覚醒のモノリスかぁ、これで3個目。
 やはり海外だな。
 
 大阪にこの前置いたばかりだからこれはもうオークションだな。
 下に降りて練金釜の前に行く。
・覚醒のモノリス…覚醒の実+オリハルコン
 覚醒の実は一個はあるし、オリハルコンもある。とりあえず一個は予備で持っておきたいから作ってみるか。
 覚醒の実を取り出しオリハルコンのインゴットを一つ取り出す。
 練金釜に入れて練金する。
・覚醒のモノリス(小)ができた。
 小さい方がいいな!
 これはインベントリに入れておく。

 チャイムが鳴るので多分如月だな。
「はい」
「おはようございます、如月です」
「今開けるよ」
 扉を開けると如月が入ってくる。
 ポーションを卸して、武器や防具を眺める如月にコーヒーを淹れて呼ぶ。
「まだオークションに出品するんですか?」
「そうだ、今回は格が違う」
「な、何を出品なさるつもりで?」
「『覚醒のモノリス』を三つだ」
「それはどうなんでしょうか?現在、東京と大阪にしかないので日本人もまだ万全じゃないと思いますが」
「だが、他の国もスタンピートが起きているのに日本だけ五つも持っているのはどうかと思ってな」
「そうですよね。一応総理に聞いてみてからにしたら?」
「そうだな、今回のはちょっと荷が重いからな」
 と言うことで話を終え、如月は『プライド』へと戻って行った。

「ミライ。いるか?」
「はい、あ!だめです!こらネオ」
「ヤト様ぁー!」
 ほとんど下着姿のネオが出てきて抱きついてくる。
「河地様、少々お待ちください!」
 といって引っ剥がされていくネオ。
「はい、いいですよ」
「ヤト様!お風呂に入りませんか?気持ちいいですよ?」
「昨日入ったから大丈夫だ、ありがとうネオ」
 とネオの頭を撫でると気持ちよさそうにする。
「何かお話が?」
「総理はどんなひとだ?」
「一応、前の総理のような自分中心ではないですが、やはり黒さは感じますね」
「そうか、オークションに『覚醒のモノリス』を出品したいと思ってる」
「それは…止められるでしょうね」
「そうなるよな」
「私個人といたしましては川地様がしたいようにするのがいいと思います」
 ミライの目は本気だな。
「分かった!出品することにするよ!」
「はい!わかりました」

「如月に連絡を取ってさっさと売ってしまう!」
「はい!私は知らなかったことにします」
「それがいい。そうしてくれ」
 ネオの頭を撫でてから、
「いろいろ勉強してな?」
「はい!わかりました!」
 と言って自室に戻る。
『にゃ?テレビに『覚醒のモノリス』が映ってるにゃ』
「ん?」
 観ると『覚醒のモノリス』反対運動なるものが起きているらしい。
 やはり『自分の未来を切り開くのは自分だ!』と書いてあるな。
 それは当たり前で、これからの時代は自衛もしないといけないから『覚醒のモノリス』が必要なんだとわからないんだろうな。

 俺は如月に連絡する。
「もしもし」
「はい、どういたしました?」
「やはり出すことにした」
「そうですか、では手配しますので!」
「よろしく頼む」
 と短い電話だが、さっさと済ませよう。
 今回は『覚醒のモノリス』だけにしておくつもりだ。
 まだスキルボールなんかはあるが、今ではないだろうしな。

 二週間後。
 ミライ達は置いて、俺と如月でオークション会場に向かう。ネオとテンも置いてきた。
 一週間まえからこちらを伺う外人が増えたので危険を感じて二人を置いておく。
 カレンとアーシャにも事情は説明してあるので問題はないと思う。

 会場に着くとプライベートルームに行く。
 ここでも気が抜けないな。
「では。お品をお預かりします」
 インベントリから三つのモノリスを出し渡してしまう。
 これで俺からは離れた。
 値段は高く釣り上げられ一つ目が1兆で売れた。買ったのはアメリカだ。
 二つ目もアメリカが買うと思いきやロシアがそれを許さなかった。
 三つ目は中国が買い、三つとも違う国が持つことになった。

 終わってからプライベートルームに総理が現れた。
「やってくれましたね?」
「なんのことですか?」
「私の計画にはないことです。あなたを甘くみてましたよ」
「それはどう言うことですか?俺は錬金術師として三つのモノリスが確保できたのでオークションに出した次第です」
 総理はギリギリと口を紡ぐが、
「これからは私を通してほしいね」
「それは無理ですね。これで話を持って行ったら、そうですね。九州、四国、北海道に置くつもりだったでしょうか?それともアメリカに送る予定でしたか?」
「…」
「あはは、自分のために使うことは悪くないですが、俺のものを自分のものとしてみるのは間違ってますよ?」
 ギリギリと握りしめる拳を離して、
「わかってますよ。でも一言くださいね」
「我慢強いですね」
「そうでしょうか?我慢は限界がありますよ?では失礼します」
 と言って出て行った。

「はぁ。疲れたよ」
「私もですね、こんなオークションはやめてほしいですよ」
「俺もしたくないさ」
「さっさと帰りましょう!この前みたいなことが起こる前に!」
「だな!」
 と、さっと乗った車が走り出すと四方を固められる。
「はぁ、生きた心地がしませんね!」
「生きてる証拠だ!そのまま走れよ」
俺はシートベルトを外して窓から外へ出ると、短刀を投げつけ車のタイヤをパンクさせる。
 前方にいる車は速度を落とすのでそれに沿って速度が落ちるが俺がパンクさせると右に曲がって行った。
「私は映画でもみているのでしょうか?」
「ハッピーエンドが俺は好みだな」
 如月は運転しながら笑うと。
「私もです」
「だろ?」
 と二人で笑い家まで無事に帰り着いた。
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