ガチャから始まる錬金ライフ

あに

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薬草

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「薬草が足りないぞ?」
「すいません、このところ薬草を買い取る薬師達が増えてまして」
「はぁ、それじゃあしょうがないか。魔石は?」
「それは多くなってきましたね」
「分かった。魔石をあるだけもらうよ」
「はい。了解しました」
 結局は薬師のポーションが日本で売れるのと一緒で海外から日本のポーションを求められる。それも数が多いのだ。
 昨日20000本卸したのにもう無いらしい。
 薬草はネット通販でなんとかなるし、ポーションも頑張れば50000本くらいはできるので今の所大丈夫だが、
「上級ポーションは?」
「作れないだろ?上薬草はどうなってる?」
「それも薬師が…」
「あいつらには作れないのに無駄にしやがって!」
 薬師は低級ポーションがせいぜい作れるくらいなのだ。
「そう言ってるんですが」
「いいや、100本は置いていくからそれでなんとかしのいでくれ」
「はい!ありがとうございます」
 如月も苦しいところだと思うがこうもうまく行かないと腹が立つな!

 『プライド』を出て家に帰る。
 ヤトベースでネット通販をする。
 薬草の束を買い、上薬草もいくつか買う。
 練金釜でポーションを作りインベントリにいれる。
 この作業を繰り返してようやく低級を30000本と上級2000本を作った。
『お疲れにゃ』
「おう、ありがとう!」
 とビールで乾杯する。
「ネオに手伝うことはありますか?」
「ん?あぁ、終わったから大丈夫だよ?」
「そうですか…私も力になりますから」
「じゃあ、明日手伝ってくれるか?」
「はい!」
 と翌日になると、
「は?低級を40000本?どこの国だよ?」
「ロシアですね。あと中国も」
「上級は?」
「あればあるだけ売れます」
「はぁ」
「すいません!薬草を買い取るはずだったのに!」
「如月のせいじゃ無いよ、どうせ総理が絡んでるだろ」
「まさか?」
「たぶんな、嫌がらせにも程があるぜ。どっちが潰れるか競うかな!」
「勝てる見込みは?」
「100に決まってる!魔石はあるか?」
「はい!私は何をすれば?」
「魔石を集めといてくれるか?」
「わかりました」

♦︎♢♦︎
総理官邸、

「まだ潰れないのか?」
「はい、薬草はほとんど買い占めているのですが」
 とスーツの男がいうと、
「ちっ!どこかにルートがあるのか!」
「薬草はどうしましょうか?」
「『薬師』がいるだろう!作らせろ!」
 契約している『薬師』に作らせているが時間がかかる。
「ですが薬草にも…」
「あぁ。いい!では上級ポーションは?」
「それは『薬師』には出来ないと」
「それも研究して作らせろ!」
「クッ、はい」
 スーツの男は悔しそうに口を噤んで部屋から出る。

「あいつには煮湯を飲まされたからな!意地でも勝たせてもらうぞ」

♢♦︎♢

 ネット通販で薬草と上薬草を大量に買っていたらおまけをくれるようになった。
 薬草を買って薬草のおまけとはこれいかに?
 まぁいいや!この調子でバンバン作ってやる!
「お水を開けてードボドボドボ!」
 ネオが練金釜にミネラルウォーターを入れてくれる。
『そうにゃ!頑張るにゃ』
「テン、お前もやるの!」
『にゃーはマメができて』
 と手を隠すが、
「嘘つくな!キュートなニクキュウだろ?」
『にゃんでバレたにゃ」
「ほら、あと一踏ん張りだ!」
「『おおー」』

 低級50000本に上級10000本まで作れるようになった。
 『プライド』に行きポーションを卸す。
「ありがとうございます」
「これでどうだ?少しは減ったか?」
「はい!ようやく落ち着いてきたようです」
「よし!」

♦︎♢♦︎

「どうした?この草はなんだ?!」
「薬草です。乾燥して使い物にならないそうです」
「な!なんて勿体無い!薬師は何をしている!」
「それが辞めていってしまいました」
「何故だ!高い給料だろ?」
「休みもなく休憩すらないのに何故ですと?」
「な、何が言いたい?」
「私も辞めさせていただきます!」
 と言って男は出ていった。
 官邸には使いのようの無い薬草が大量に残っている。
「だ、誰かいないのか!?これを売りにいってくれ!!」

♢♦︎♢

「こ、この前まで薬草は五千円はしたじゃ無いか!」
「需要と供給ですね。習いませんでしたか?」
「く、くそ!いくらなら買い取ってくれるんだよ!」
「そうですねぇ。この品質なら千円ですね」
「は?う、うそだろ?」
「嘘は言いません」
 しょうがないから売るしか無い冒険者が後を経たない。

 そして大量の薬草が運ばれてきた。
「このゴミはどうしました?」
 大型車に満杯の草。
「は?薬草は買い取るんじゃ無いのか?」
「ふむ。薬草?ですね。枯れてますが?」
 如月は鑑定してそういうと、
「いいから買い取ってくれ」
「値段はつきませんよ?」
「は?嘘だろ?運んできたんだぞ?」
「廃却金が欲しいくらいですが?」
「まじかよ。なら引き取ってくれ」
「わかりました!」
 と如月はインベントリに全てを入れる。

「と言うことで大勝利ですよ!河地様!」
「お、おお!てか乾燥してても大丈夫なんだが」
「いいんですよ!いやぁ、頑張った甲斐がありましたね!」
「あははそうだな」
「でこの薬草で、またポーションをお願いしますね」
「わ、分かった」
 結局は大勝利したがポーション作りは終わらないらしいな。
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