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いざ、アメリカ!
しおりを挟む「ここがロサンゼルスかぁ」
でかい建物ばっかりだな。
「こっちです、今日はあのホテルですので」
と如月についていく。
人を見ると冒険者だとすぐわかる格好をしているな。
俺も真似しようかな?
「こっちですよー」
「わ、わるい!」
ついていかないと迷子になってしまうな。
ホテルにチェックインすると如月は一人部屋で俺は二人部屋に入って二人を召喚する。
『やっとにゃ!』
「ここがアメリカですか?」
「そうだぞ?てか二人とも日本語じゃないよな?」
『にゃんだ?そんなこと最初からにゃ』
「召喚された時に言語は取っていますよ?」
「そうなんだな、そうだ。錬金の本になんかあったな!」
インベントリから錬金の本を出して読むと。
・言語理解薬…知識の種+新聖水
よし、作ろう!
特製練金釜を使い言語理解薬を二つ作る。
「よし!ゴクン…ウガァァァァ」
『にゃんにゃ!』
「ヤト様!」
「グックッ、またかよ。頭が、痛いから、寝る」
と横になって頭痛に耐える。
知らないうちに寝ていたようで起きると頭の痛みはなくなっていた。
『またやらかしたにゃ!』
「大丈夫ですか?ヤト様」
「悪いな!これでもう大丈夫だ!」
「河地様、ご飯に行きましょうか?」
「おう!行こう!」
如月はテンとネオが来ることは伝えてあったのでびっくりはしてない。
だが、俺が喋るのをみてびっくりしていた。
「河地様、英語喋れるんですか?」
「薬を作った!飲むか?酷い頭痛がくるけど」
「いえ。私はできますから大丈夫ですよ」
とやんわり断られた。
「今回はネットオークションということでパスコードが配布されています。目玉しか出ないオークションですからね」
「まあな。どういう出品方法だ?」
「100万ドルからの出品で上位198人が、落札対象者ですね」
「それは海外にもちゃんといくのか?」
「落札は一人一つで、国と各州でも三つまでです。それにアメリカも全部の州に三つずつは限界があるでしょうから、ある程度は世界に広まるかと、あとはアメリカが独自に送るそうです」
「それはいいね!」
「はぁ、ヤトはお気楽ね」
背後から声がかかる。
「エマ!久しぶりだな!」
とエマが椅子に座る。
「これでも国と揉めたのよ?でも、錬金術師が海外に放出したいという願いを受けてこういう形にしたの!」
と同じ物を頼んでこちらを向く。
「日本は狭いわ!アメリカに来るべきよ?」
「んー、俺はまだ日本がいいな」
「もう!まぁ、アメリカを楽しめば世界は変わるわよ!」
「ですね、ネットオークションだからアメリカに来るまではなかったですからね」
「は?そうなのか?」
騙されたのか、まぁいいか。
「まぁ、ここでもやることはあまり変わらないと思うけどな」
「ですね!」
「私にも付き合ってもらうわよ?こっちに帰ってきて休みなんかなかったんだから!」
「はいはい、どこにでもお供しますよ」
と俺たちは飯を食い終わると車に乗って出かける。
エマは本当に休みがなかったようで買い物がしたかったらしく、俺もネオに買ってやったりお土産を買ったりしていた。
「インベントリなんてジョーダンでしょ?ヤトはいくつジョブを持ってるのよ!!」
「あはは秘密だ!」
「クッ!本当非常識な人!」
「まぁまぁ。で?どこに向かってるんですか?」
「私のラボよ!こうなったらヤトの知識を貰うわよ!」
「あはは。できればいいな!」
と車を走らせるとエマのラボについたらしい。
白衣を羽織って中に入ると練金釜らしいものがある?
「練金釜は持ってないのか?」
「は?あるの?」
「あぁ、こういうのがある」
と取り出すのは練金釜(大)だ。
「…ちょうだい?」
「今更かわいこぶってもな?」
「なによ!いいじゃない!」
「嘘だよ、やるから!」
「やった!」
と嬉しがるエマをよそになんか色んな設備があるな。
それから一通り錬金を教えるとできるのとできないのがあった。
「まだ錬金術のレベルが足りないみたいだな」
「そうね。でもやれることが多くなったわ!」
俺はネット通販で商人の種を買うと、
「これでスキルボールを作ってみろ」
「なんの種?」
「プレゼントだ」
「よし!やるわよ!」
カプセルの実はあるようなので作ると商人のスキルボールができた。
「これ、いいの?」
「プレゼントだからな」
「やった!ありがと!」
と自分の胸に押し当てる。
これで『鑑定』と『インベントリ』が出来るようになるだろう。
「やったわ!『鑑定』までついてるなんて!素敵よ!」
と飛び跳ねている。
本当ならもっと遊びたい年頃なのにな。
「でもこれでわかるわ!『鑑定』がないと自分が作れるものもわからないしね!」
「そうか。俺は分かったけどな」
「あなたは特別だったのよ!」
あ、俺『鑑定』先に持ってたな!そりゃ分かるわ。
でもエマに会えたのは良かったな。
これで二人目の錬金術師の誕生だ。
「よし!これで私も錬金術師って名乗れるわね!」
「そうだな」
「ヤトが来てくれて良かったわ!」
「どういたしまして」
「さて、それじゃあ向かいましょうか!」
「どこに?」
「厳重な警備のされてるとこよ!」
また車に乗せられて向かった先は港の倉庫だ。
「こりゃまた厳重だな」
銃を持った男達がずらりと並んでいる。
「ここに出していって欲しいのよ。『覚醒のモノリス』を」
「分かったよ」
と奥から順に出していく。
ドミノみたいだな。
「あ!エマも触れよ!俺は召喚師だったぞ?」
「え!私も別のジョブがつくの?」
「たぶんな!」
「さ、触るわよ」
エマが少し光って、
「わ、私は本当は薬師?良かった。錬金術師になって!」
「あはは、良かったな!」
「そうね、薬学が使えるみたいだから!」
というとまた並べていく。
198個の『覚醒のモノリス』を並べると壮観だな。
「よし!この中で覚醒していない人はいるか?」
俺は警備員?に聞いてみると手を挙げる。
「よし、これを触れ」
と俺の持ってる手持ちのモノリスを触らせる。
「ま、まじか!俺は剣士だぜ!」
と喜ぶ警備員?達。
「なんで?あれは警備員よ?」
「そりゃ、これで中のものに触りたいなんて思わないだろ?」
「…ふぅん、やるわね」
と納得するエマ。
「ということで!守ってくれよ!!」
「「「「おう!!」」」」
と気持ちのいい男達に見送られ、夜の港から帰りホテルまで戻る。
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