ガチャから始まる錬金ライフ

あに

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花見

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♢♦︎♢
「やっとか!やっと錬金術師がでてきたのか!」
「はい!ですがかなりの高齢で…」
「いい!できるだけの設備でポーションを作らせろ!」
「ですがレベルも」
「いい!まずは公表だ!ロシアにも錬金術師がいると公表しろ!」
「わ、分かりました」

「これで日本とアメリカに負けないな」
 男は高笑いして椅子に座る。
「あとは日本の錬金術師はどうなっているんだ?」
「ぐ、グロモボーイとの連絡は途絶えてしまいました」
「やはりか、すぐに別の刺客を送り込め!」
「ですが、こちらのダンジョンを攻略中でほかにいません」
「頭を使え、相手は男だろ?マリアを使え」
「わ、分かりました。失礼します」

「日本が落ちればあとはアメリカだ」

♢♦︎♢

「へぇ、ロシアも練金術師が出てきたのか!やったな!」
 とソファーに座って飲んでいたらテレビで速報が出た。
『にゃ、自分と同じと考えるのにゃ?それは無理にゃ』
「分かってるよ、俺と同じで『ガチャ』持ってるやつならだけどもってないだろ?」
『そうにゃ、だから厳しいと思うにゃ』
「そうか、年齢は公開されてないからな」
 若い子だと可哀想だな。
 エマでも結構無理している感じがするし、それより若い子だときついだろうな。
「まぁ、ロシアにも錬金術師ができたんだから俺らは関係なくなっただろ!」

 今まで何回刺客がきたか。
 とりあえずもうその心配は無くなったかな。

 翌日はよく晴れた。
 春真っ盛りでいい陽気だ。
『はぁ、いい天気にゃ』
「テン!ちゃんと働け!テンじゃなくてネオが手伝ってくれてるだろ?」
 
『ネオもニャーのきつさを思い知るにゃ!ペットボトルが重いんにゃよ!』 
「アハハッ、確かにテンには重いかも」
 とネオが笑ってる。
『にゃっ!バカにしやがいって!もう手伝ってやらないにゃ!』
「嘘だよ、ちょっとからかっただけだろ」
『ふん!ニャーは偉大なり』
 と仁王立ちするテンを二人で笑いながら錬金をしていく。

 あまり外に出ないのもアレなので今日は午後から『プライド』まで行く予定だ。
 ゆっくりと、春の街を歩いて『プライド』に向かう。
 ミライやメグミ、ツクヨも一緒だ。

「綺麗じゃのぉ」
「桜だよ。ピンクの花びらで今くらいしか見れないけどね」
「そうなんじゃな、儚いのぅ」
「そうだけど春の名物だよな」
『綺麗にゃにゃー』
 と見惚れながら歩いていく。
 『プライド』に着くと店内に入り、
「お疲れ様です。たまには散歩がてらこっちにきたよ」
 と言うと、
「分かりました、ではいつものところで」
 いつものように座ると。
「桜はどうでした?」
「綺麗だったよ、久しぶりに桜を見た気がするよ」
「そうですか、それは良かった」
 とそれからポーションを卸して帰る。

「団子が食べたいな」
「いいですね!検索してみますね!」
「団子とはなんじゃ?」
「和菓子ですね。甘いですよ?」
「団子が我を呼んでいるのじゃ!」
 と大騒ぎして和菓子屋に行くとアレもこれもとここでも大騒ぎ。

「じゃあ、ここにあるの全部いただけますか?」
「は?」
 と言う事でお金の無駄遣い。
 だって美味そうなんだもんなぁ。
 大量に買って花見のできる公園に行きレジャーシートを引いてみんなで花見だ。

「団子!団子!」
「花より団子だな」
「美味しいは正義なのじゃ」
 と苺大福を食べて感動しているツクヨ。
『にゃーも食べれないものよりはこっちがいいにゃ」
 と、みたらし団子を食べて早くも口周りを汚している。

 花見を満喫して帰り道でも屋台やらが出ていてツクヨとネオ、テンまで興奮して買いまくる。
 本当は我慢も教えないといけないが、まぁ、いいだろう。
 帰ってからのつまみに肉串などを買って帰る。

 楽しいことも一瞬だ。

 翌日は雨で桜も散っただろう。

 俺は一人外に出ると広い場所に移る。

「はぁ、出てこいよ?また俺に何のようだ?」
「クッ」
 と女が出てくるが傷だらけだ。
「早く逃げなさい、私が隠れてただけなの」
「それはそれは、ほら傷を治せよ」
 とポーションを放り渡す。
「あ、ありがとう」
「んじゃ、仲間じゃないんだな?」
「えぇ。そんなのじゃないわ」
 男が6人でてくる。
「んじゃ、さっさと逃げろよ?」
「え?」
 近くのやつから斬りつけるのは蠱毒刀。
 奴らからは消えたように見えるだろうが、こっちは見えているからな。
「ひ、退け!」
 と言って逃げていく。
「あ、ありがとう。私はマリア」
「名前は別にいい。さっさと逃げろよ?」
「うん」
「はぁ、今回は俺狙いじゃなかったな」
 雨の中さっさと部屋に戻っていく。

♦︎♢♦︎

「ふん、あんた達でもダメなのね」
「アレは無理だ」
「グッガフッ」
「毒か!解毒剤を」
 6人中4人が死んだ。
「人を殺しても何とも思わないみたいね」
「我々はもう国に帰る。こいつらを連れて帰らねばな」
 男は四人をインベントリに入れると、
「あとは頼むぞ」
 と言って男は消えていった。

「はぁ、ああは言ったけど、どうにかして仲間に入らないとね」
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