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ダンジョン攻略4
しおりを挟む「飛ばしすぎだマリア!」
「うるさい!私に命令するな!」
現在80階層のボス鉄巨人と戦っている。
鉄巨人の腕を登っていき顔面を斬るつもりなのか?
“ブォンッ!!”
「ぐはぁ!」
「チッ!だから言ったのに!」
上級ポーションをぶっかけると、
「…なによ!?」
治ったそばから走り出そうとするマリアを捕まえる。
「お前はちょっと見てろ!」
と言って俺が飛び出す。
左腕の関節から剣を差し入れて斬り裂く。
捕まえようとする鉄巨人はツクヨが、
「ダークバースト!」
と魔法を放ち右腕を粉砕する。
右足の腱を斬ったカエデは後ろに下り、アーシャが弓で顔を射る。
『ゴアァァァァァァ』
俺はそのまま腕を登って顔の前に行くと、
「じゃあな!サンダーバースト」
顔の消し飛んだ鉄巨人は消えていく。
「はぁ、おまえは何も考えずに行動するな!少しは周りを見ろ!」
「う、うるさいわね!」
「ちゃんとしろ!強さが全てじゃないだろ」
「…」
ようやく静かになったのでここでの採取を行う。
蟠桃の木や光水晶が壊れなくて良かった。
マリアにも鑑定ゴーグルを渡して採取してもらう。
「こ、こんなのあるんだったらさっさと公表しなさいよ!」
「もう知ってるとこは多いぞ?」
「な、じゃあ」
「本当に俺への私怨だけでお前を送ったようだな」
「…」
とにロシアは劇画調の展開が多い、もっとスローライフが俺の好みなんだ。
「取り終わったわ」
「うし!サンキューな!」
「ふん!」
まぁまだ馴染めるとは思ってないがな。
83階層でテントを張る。
「これ100階層まであるな?」
「だね、しかも結構手強いボス」
とモクレンが蟹を食べながら言う。
「おかわり入れて!」
「はいよ」
鍋三つで蟹鍋をしている。
「さすがにこんなところでこんな料理を食べるとは」
「最初からじゃ!気にするな」
『そうにゃ、ヤトは非常識にゃからにゃ』
「…食わせねーぞ?」
「「うそうそ」」
と2匹のバカはネオを見習って黙々と食べてればいいものを。
最後は雑炊にして食べ終わる。
「はぁ、満腹じゃ」
『もう食えないにゃ』
「お腹いっぱいですね」
と3匹が腹一杯ならいいか。
「はぁ」
「どうしたマリア?」
「こんなやつと殺し合いはもうごめんだわ」
「まぁ、俺はいついかなる時でもごめんだけどな!」
働きたくない!だけど周りが許さない…
「お前…ヤトは幾つジョブを持ってるの?」
「それは秘密だ」
誰が言うか!
「と言うことは複数持ちか…そんな奴に勝てるか!」
「知らん!お前らが勝手に来るんだろ?」
刺客だな何だのと忙しい。
「…そりゃそうね」
飯を食って寝ると起きた頃にはマリアがいない?
外を見てみると一人で鍛錬していた。
「何してんだ?」
「見ればわかるでしょ?お荷物にはなりたくないのよ」
「仲間と連携できて初めて実力が発揮できるだろ?」
「私は私の道を行くだけよ」
「そうですか」
あとは何言っても仕方ないか。
やりたいようにやらせよう。
90階層に来た。
ボス部屋の手前で休憩だ。
これまでより強いモンスターに罠もあったのでみんな疲れている。
「さぁ、いくわよ!」
「まだだ、ここで十分休憩してからだ」
「チッ!」
ほんと勘弁してくれないかなぁ。
「そろそろ行くか」
「おう!」
「その前にマリアの武器は何だ?」
「短剣よ」
「ならこれでいいな」
雷鳴の短剣を渡す。
「ふぅん。いいのこんないい武器渡して?」
「もうやらないんだろ」
「まぁね」
と言って腰にある武器を交換すると中に入っていく。
「うおぉぉ!」
「だから早いって!」
モンスターは雪男だが、巨大で武器を装備していた。
「ったく!」
すぐに雪男の腕で振り払われダメージをうけるマリア。
「おい!遊びじゃないんだぞ?」
とポーションをぶっかける。
「わ、分かってるわよ!」
「別に俺はお前がどうしようが勝手だと思ってるが、仲間を危険に晒すな!」
「…了解」
「ウオオォォ!!」
「おりゃあぁぁ!」
シオンとカエデが戦ってる間にゼロがステルスで後ろに回り込む。
「どりゃァアァ!」
脚を斬り裂き動きが鈍るとカレンとモクレン、ツクヨとネオの魔法が飛び交う。
だいぶ動きの鈍くなった雪男にマリアが斬りかかる。
「せやァアァ!!」
とりあえずはこれでいいだろ、またいつ暴れ出すかわかるんがな。
「ダークバースト」
ツクヨの魔法が雪男の右足を消し去る。
「オラァ」
カエデは顔面を斬りつけ前の見えない雪男は四つん這いでそろそろ終わりだな。
「一撃」
とマリアが背中で斬りつけ、ゼロも背中に乗って二人で暴れている。
もう動けない雪男は光になり消えていく。
ドロップは大剣と魔石。
宝箱は罠を解除して開けると、雷法の指輪と蟠桃が3つだったのでマリアに雷法の指輪を渡す。
「これは、もらうわ」
「あぁ、あんまり無茶するなよ」
「わかった」
にしてもやはり100階層まではあるみたいだな。
素材を集め、問題ないと先に進む。
モンスターも強くなってるからなかなか先に進むのに苦労するな。
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