ガチャから始まる錬金ライフ

あに

文字の大きさ
111 / 170

転移

しおりを挟む
 とつぜんだがツクヨが、
「一回戻るのじゃ」
 と言ってきた。
「お?なんかあるのか?」
「これでも、魔王だから気になるところもあるしのぉ、あまり動けなくてモヤモヤしとったからいい機会になったのじゃ!次からはテン達だけ呼べばいいからの?」
「なんでだよ。魔王も呼ぶぞ?」
「我は忙しいでな」
「そうか」
「また必要だったら呼べばいいのじゃ!じゃあの」
 とテン達を返還する。
 飛行機には乗せられないからな。



 俺達は東京へと戻ってくると土産を持っていくとみんな別れて帰る。
 俺は転移で『プライド』の前に行くと入っていく。

「おかえりなさいませ、お待ちしていました」
「よ!如月も元気だったか!」
「はい!げんきですよ!」
「ポーションなんかは足りたか?」
「はい、あれだけあれば足りますよ」
「あはは」
 また災害支援で必要かもしれないから50000本は用意しておいたからな。
「あちらはどうでしたか?」
「あはは、俺だけS級になっちゃった」
「それはまた、詳しく聞かせてください。こちらへ」
 といつもの席に行くと、根掘り葉掘り聞いてくる。
 まぁ、隠すことじゃないし全部言ったら。
「それはお辛かったですね。でもしょうがないですが」
「そう、しょうがないからな」
「では、カードを」
 とS級になったのでブラックカードだ。
「ほいほい」
「さすがS級の証ですね。今までの分を入れてきますので」
「あいよ」
 そろそろあいつらも召喚しないとなぁ。
 ん?あいつらそんなとこにいるのか?もしかしたら行けるかもな。
「河地様?」
「お、おう!サンキューな!」
「あ、『黄金騎士』様が代えの鎧が欲しいと言ってました」
「えー、あれ作るの大変なんだよ」
「あはは、伝えましたので」
「あはは、じゃーな!」
 と言って『プライド』の外に出る。

 家に帰るとようやく帰ってきたな。
「あ、お帰りなさい」
「おう!ミライ、これ土産だ」
「わぁ、カニですね!」
「メグミは?」
 トテトテと走ってきて、
「お帰りなさい」
「ただいま、これ土産な!」
「わぁ、カニだ!ありがとうございます」
 といって冷蔵庫にしまいに行った。

 ヤトベースの中を見るとそこまで変わってないので今すぐに必要なものはないな!

「よし!行ってみるか!」
 テン達を探して…転移!

 赤い絨毯の敷き詰められた広い大広間のようなところだな。
『にゃ!テンの勝ちにゃ!』
「ぬぐぐ、くそ」
「テンは強いですね」
「何やってんだ?」
『おう。ヤト、これはにゃ』

 …

『おおい!ヤト!にゃんでここに?』
「召喚しようと思ったらテン達を感じたから来てみた」
 流石に転移できるとは思ってなかったが、
「す、凄いのじゃ、賢者でもできないのじゃぞ」
「さ、さ、さすがヤト様」
「おお、MPがだいぶ減ってるが、ツクヨの召喚と同じくらいか」
 周りを見ると、
「おわ!モンスター!?」
『にゃ!ここは魔人族の街にゃ!みんな別に見境なく襲ってこないにゃ!』
「そ、そうか、なんか落ち着かないな」
 モンスターに囲まれてるがモンスターの方がタジタジだ。
「ま、魔王様こちらは?」
「我の主人じゃ!にしても凄いのう!地球からこちらにくるなんて!」
「な!ビックリしたよ。できるかな?って思ったら出来たよ」
 窓があるので窓の外を見る。
「へぇ、ここがテン達がいた世界か」
『そうにゃ、ここがテン達の世界にゃ!あっちがテンが仕事してた鉱山にゃ!』
「へぇ、ここは?」
「我の城じゃ!」
 ツクヨが胸を張る。
「へぇ、さすが魔王だな!」
「えへへ」
“ボン!ボン!”
 と爆発音がなる。
「ん?なんだ!?」
『人攫いにゃ!こっちの人間にゃ!』
「我が行く」
 と飛び出して行ったツクヨに続いて俺も窓から飛ぶとテンとネオもしがみついてきた。


「お主らここを魔王城と知っての狼藉か?」
「おい、こいつ魔王らしいぞ!捕まえたら高く売れるんじゃないか?」
「だな!よし、捕まえよう!」
 と8人の男が取り囲む。
「おいおい、多勢に無勢だな?」
 “ドンッ”とほぼ落ちてきたのと一緒だから砂煙が舞う。
『にゃ!おまえら観念するにゃ」
 とこちらを見ると、
「おいおい人間がいるじゃねーか?何お前?捨てられたのか?」
「まぁいい、そいつも奴隷にすれば簡単なことだ」

 俺にかかってくる男の首を掻っ切る。
「えっ!?」
「こっちなら別に構わないだろ?」
 異世界だし悪者だからな。
「主人は手が早いからな」
『ニャーもいくにゃ!』
 ものの数分で全員捕まえたら泣き出す男達。
「た、助けてくれよ!」
「同じ人間だろ?」
「いや違うから、お前らとは」
 3人死んで5人が生き残りだ。
「ツクヨ?どうするんだ?」
「まずはどうやってここに来たのかじゃな!」
「だってさ!」
「お、王国に捕まってる奴隷から道を聞き出して」
 とペラペラ喋ってくれるな。
「ツクヨ?」
「もうよい」
「だってさ、んじゃな!」
 と5人は連れていかれる。

「ツクヨ?どうしたい?」
「な、仲間を助けたい」
「だろうな!助けようか!」
 これがツクヨが動けない理由か。
「じゃが我はここを動けぬ」
「俺が助けてくるよ!待ってろ!」
「わ、、分かったのじゃ、お願いします」
「了解!テンも待ってろよ?」
『ニャーも行きたいけど待ってるにゃ!』
 よし!異世界の悪い人間なら俺も気にしなくていいからな!

「んじゃ、王国ってのはどっちだ?」
「あっちの方角にゃ!」
「よし、んじゃ行ってくる!」
 お、そうだ。空飛ぶ絨毯を作ろうかな。
『ん?どうしたんにゃ?』
「絨毯はないかな?」
「絨毯をもってこい!」
 ドタバタと絨毯が持ってこられて、それとエァーリェの葉とウィドウの実を入れて錬金する。
・空飛ぶ絨毯…魔力を使い空を飛ぶことができる。
 よし!
「んじゃいってくるな!」
『にゃ!空飛んでるにゃ!』
「さすが主人…」
「いってらっしゃいませ!」
 とテン達に手を振り王国へと向かう。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~

シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。 目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。 『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。 カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。 ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。 ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

なんとなく歩いてたらダンジョンらしき場所に居た俺の話

TB
ファンタジー
岩崎理(いわさきおさむ)40歳バツ2派遣社員。とっても巻き込まれ体質な主人公のチーレムストーリーです。

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】

山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。 失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。 そんな彼が交通事故にあった。 ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。 「どうしたものかな」 入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。 今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。 たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。 そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。 『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』 である。 50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。 ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。 俺もそちら側の人間だった。 年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。 「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」 これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。 注意事項 50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。 あらかじめご了承の上読み進めてください。 注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。 注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。

ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ

高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。 タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。 ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。 本編完結済み。 外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。

処理中です...