ガチャから始まる錬金ライフ

あに

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選別のモノリス

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 俺は今マジックバッグを作っている。
 まぁ、同じようなバッグを200個大量に買ったのでそれをマジックバッグに加工している。
 それに入れても大丈夫か確認はしたので問題はない。

 あとは総理だな。
 『転移』
「よ!久しぶりだな」
「な、な、な、何だお前は!だ!だ」
「静かにしろ!いい話だ」
 頷く総理。
「こいつを日本で使う!『選別のモノリス』!ジョブが選択できる」
「ほ、本当か!?」
「使って見るか?」
「あ、あぁ」
 と総理は近づきモノリスを触る。

「お、おお」
「何が出た?」
「剣士、騎士、魔法剣士だ」
「やっぱり三つか、それで選べばジョブにつけるし、再選択も可能だ。だが、再選択はレベルが1からになる」
 総理は決めたみたいでこちらを向く。

「これは一つか?」
「一つしかない」
「これを日本に?」
「あぁ、それと引き換えに覚醒のモノリスを200個売るぞ?」
「な、それは」
「世界にはまだモノリスが足りてない。だからこの話を持ってきた」
 総理は考え、
「分かった、これの置き場所は決めていいか?」
「それは任せる。しかしあまり高額にはしたくない」
「それはもちろんだ」
 手を差し出してくるので握手をする。

「良かった、これで日本は先進国だ」
「まぁな、でもそのうち出てくるかもしれないぞ?」
「それはまた別の話だ」
「そうか、じゃあこれは預けた」
「金はどうすれば?」
「これの金は中高生の覚醒の金に使えばいいよ」
「あ、ありがとう」
「じゃあな」
「今まですまなかった」
「いいよ、『転移』」
 と俺は素直になった総理は大丈夫だと信じる。

 それからは早かった。総理は愛知に新しく『選別の間』と言う場所を作り、そこを今までと一緒の10万にし、その金は中高生の覚醒へと使うことになった。
 本当にきちんとやってくれて本当に嬉しい。

 俺は如月の知り合いの柊秋冬ヒイラギシュウトと言う男の元に向かった。
「うぃーす、なに?この人が錬金術師?」
 と喫茶店で待ち合わせをして会うなりそう言ってくる。
「すいません。敬語のできないやつでして」
「いいよ、俺もその方が楽だ」
「あっはっは、良かったよ」
 と笑う男は背が低く髪は長めだが縛ってある。ヘッドフォンを首にかけて、ダボついた服を着ていた。
「で?ネットオークションをするの?」
「あぁ、とにかく厳重に相手しか入れないようにしたいんだ」
「何売るの?」
「『覚醒のモノリス』を200」
「すっごいね!それだけでどんだけの金が動くか」
「だろ?ちゃんと代金は支払うよ」
「気前がいいね!分かった!頑張るよ!」
 と言ってミルクティーを飲み干すと席を立つ。
「じゃー。一週間ちょうだいね!」
「分かった」
 そう言うと出ていく。
「あれでアメリカのオークションも見ていたようであれじゃダメだと言っていたので」
「分かってるって!如月を信用するし、柊にはちゃんと頑張ってもらわないとな!」

 世界への宣伝は総理に頼むと了承してくれた。
 日本も参戦すると言っていたがな。

 そしてオークション当日は柊が俺の家までPCを持ってきてヤトベースでオークションを開催する。

「今回は二重に暗号を送ってるからそう簡単には別のやつは入れない。無理やり入ろうとするとバグがいくようになってるしな!」
「そ、そうか、よろしく頼む」
 とパソコンの画面を見る。
 今回はマジックバッグもついてるんでみんな慎重になっているが、やっぱりアメリカは速攻で三つ買って行った。
 それでもトントンと売れていく『覚醒のモノリス』はやはり数時間でなくなってしまった。

「ふぅ、あとはこのリストに『覚醒のモノリス』を送るだけだよ」
「ありがとう、じゃあちょっと行ってくる」
 
 と転移で総理のいる場所にいき、リストを渡す。
 ここはやはり日本が確実に送った方がいいからな、総理もそうしてくれと言っていたからな。

 200の『覚醒のモノリス』は無事に各国に届き、届いた順にお金が支払われる手筈だ。

「すごい金持ちだな!」
「あぁ、ありがとうな」
 と柊の口座に金を振り込むと、
「やった!ニート万歳」
 と喜ぶ柊は人としていいやつなんだがな。
 まぁ、俺も人のことを言えないが。

「またよろしく頼むよ」
「こんな仕事なら喜んでやるさ」
 と握手をしてパソコンをマジックバッグに入れて帰る。
 マジックバッグは俺から買ったものだ。
「如月もありがとう」
「いえいえ、今回は紹介しただけですから」
「でも顔が広いな」
「あはは、大学の友人でして」
「それでか」
 と話をしていると、ミライ達がやってくる。
「ヤトさーん、新しい錬金術師が出たみたいですよ!」
「おぉ、それは良かった。どこの国だ?」
「中国だそうです」

 へぇ、中国か、これからどんどん錬金術師が増えてくるだろうな!
「日本に負けない錬金術師に育てるそうですよ!」
「それは頼もしいね!」
 俺もそろそろ引退かな?
「河地さんに勝てる錬金術師はいないですよ」
「あはは、ありがとう。でも、エマには教えたからな」
 エマがこれから引っ張っていく番だな。
 俺はお役御免だな。
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