ガチャから始まる錬金ライフ

あに

文字の大きさ
121 / 170

共存

しおりを挟む

 またあの夢か、
『さっさとしろ!このグズが!』
 俺は今は違うんだ。
『何やってんだ!こうやるんだよ!』
 分かってるって、そんなの簡単なんだよ。
 だがなぜか体が動かない。
 スライムに体当たりされる瞬間。
「ッッ!!」
 と夢から覚めて汗をかいている。
「…はぁ、この夢のあとはひどく疲れる」
 夜中に目を覚ましてキッチンで水を飲む。
「ふぅ…」
 初めてスライムを倒してからもう何年になるんだ?

 今の俺には息をするくらい簡単なんだよ。

 ソファーに座り一息つくともう寝れないからコーヒーを淹れる。

 暗闇の中月明かりでコーヒーを飲む。
 ホッとして俺はあの頃と違うんだと思う。

 インベントリの中はいろんなものが入っていて錬金術の本を取り出す。

 まだ暗い中それを月明かりで軽く読んでいく。

 まだ誰かの助けになるものがあるかもしれない。

『にゃんにゃ、眠れないのかにゃ?』
 テンが飛んできて俺の膝に乗る。
「まぁな、眠れなくなった」
『そうかにゃ、そんな時もあるにゃ』
 と言って背伸びをすると、
『人間は考えすぎにゃ、もっと自由になった方がいいにゃ』

 テンらしい慰め方だな。
『テンはずっと変わらないお前の相棒にゃ』
「そうか、ありがとよ」
 朝が来るまでテンとコーヒーを飲んで過ごした。

「さぁ、如月が来る頃だな」
『にゃ、そうだにゃ!』
「『ガチャ』でもやっとくかな」
『よし!『ガチャ』にゃ!」
 『ガチャ』を110連してみる。
 赤3、緑5、黄6、青55、紫32、銀2、金5、虹が2。
 赤は最上級ポーション。
 緑が、
・竜のバラ肉1kg
・赤龍の肩ロース1kg
・ミノタウルスのもも肉1kg
・亀龍のテール肉1kg
・翼竜のサーロイン1kg
 うーん、今度はカレーでも作るかな?

 黄が、
・ミノキシジル茸×100
・知識の種×50
・商人の種×3
・蟠桃×50
・光水晶×100
・紫貨×50
 蟠桃なんかはいいな!

 青が、
・氷結の剣
・パラライズシールド
・豪速の弓
・大地の槌
・氷瀑の槍
・マテリアルシールド
 などで、結構良さげな武器防具だな。
 これならなにもしなくてもいいな。

 紫が、
・シールドリング
・収納の腕輪
・ダウンジングペンダント
・体温調節指輪
・気合いはちまき
 など、変なものも入ってるが、まぁ、売れそうではあるな。

 銀が、
・X錠(STR+DEF+INT[+50])
・Y錠(DEX+AGI[+50])
 よし、これは飲んでおこう。

 金が、
・スキルボール『投擲』
・スキルボール『鑑定』
・スキルボール『剣士』
・練金釜(大)
・スキルボール『棒術』
「ほら、『棒術』のスキルボール、テンにあげるよ」
『にゃ、『棒術』かにゃ!ありがとにゃ」
 と『棒術』は如意棍棒をもつテンにやる。

 虹が、
・哲学者の水銀
・真実の水銀
 これはインベントリだな。なにに使うかわからないしな。

 とこれで如月がきても問題ないな!
 ヤトベースに降りてミライ達はもう起きて色々仕事をしてるので、みんなで並べていく。

「おはようございます!みなさん朝早いですね」
 如月が来る。
「おはよう、まぁ、如月が来るからな」
「あはは、ありがとうございます」
 もうロシアの方は復興はじめたのかな?
「ロシアはどうだ?」
「そうですね、一応復興の兆しが見え始めた頃ですね」
「そうか、それなら良かったな」
 と椅子に腰掛けると、
「ポーションも落ち着いてきましたし。『覚醒のモノリス』に反対していた人達も、いまジョブをとってるみたいですね」
「ハハッ!早く取ればいいのにな!」
「そうなんですよね!分かってない人が多くて困ったもんです」
 反対の椅子に座り話し込む。
「如月様、ポーションはどれくらいお持ちしましょう?」
「あ、あはは、話し込んじゃいましたね!今行きます!」
 ミライについていく如月。

 ジョブにつくのが当たり前になればそれだけ冒険者も増えるし、他の職でも活躍出来るからな。
 もう、覚醒は待つものじゃなくなった。
 それだけでも未来は明るいな。

 『選択のモノリス』も大人気で列ができてるほどだ。愛知県名古屋ドームに設置された『選別のモノリス』からはまだ錬金術師が出ていないのが悩みの種だがな。
 ギルドも併設されているからそこで冒険者登録をしてから帰るのが一般的らしい。

 国が支援しているから中高生もタダで覚醒のモノリスには触れるそうだし、日本もようやく次の段階に移行していくらしい。

 ギルドによるクランの結成。
 一部クランは自分たちで作れるようになっているが、ギルドに登録して緊急時に動けるようにしていくのが狙いだそうだ。

 もちろん『ルベル』もギルドに登録してあるし俺も登録している。
 結界石を作ろうとしたら本に載っていたので作る。

・結界石…血結晶+魔石

 緊急避難場所には結界石を打ち込んであるのでこれでその場所は守れると思う。
 これも総理と相談して、買い取ってもらい設置が完了している。

 ダンジョンと上手く共存できたんじゃないかな?
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~

シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。 目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。 『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。 カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。 ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。 ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。

なんとなく歩いてたらダンジョンらしき場所に居た俺の話

TB
ファンタジー
岩崎理(いわさきおさむ)40歳バツ2派遣社員。とっても巻き込まれ体質な主人公のチーレムストーリーです。

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】

山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。 失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。 そんな彼が交通事故にあった。 ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。 「どうしたものかな」 入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。 今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。 たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。 そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。 『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』 である。 50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。 ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。 俺もそちら側の人間だった。 年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。 「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」 これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。 注意事項 50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。 あらかじめご了承の上読み進めてください。 注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。 注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。

ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ

高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。 タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。 ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。 本編完結済み。 外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。

処理中です...