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最終話 旅立ち
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少しでも助けになるべく、私は私物を取りに行く。
おじいちゃんからもらったポシェットだ。
お父さんもお母さんも現役じゃないから傷を負っているしポーションなら私が持ってるからこれで治してあげられる。
「河地さん!どこに行くの!」
「私の家族が戦っているんです。手持ちのポーションを取りに行きます」
「そ、そうなのね。分かったわ!いってらっしゃい!」
先輩看護士に言われてロッカーに取りに行く。
大きな地震のような揺らぎがあるので苦戦してるんだろう。
「早く行かないと!」
私は急いで窓に向かう。
窓から見ると大きなドラゴンと戦うお父さんとお母さん。
それに他の冒険者たちも加わって攻撃をしているが、これじゃあ負けそうだ。
ポシェットからおじいちゃんにもらった御守りを握りしめて、『助けて、神様』と願う。
「なんだ?ドラゴンか、夜叉も弱くなったな」
「え!?だれ?」
突然現れた男の人、窓からお父さん達を見て夜叉と言っているので知り合い?それにしてもどこか懐かしく感じるのは何故?
「あはは、ただの錬金術師だ」
錬金術師?おじいちゃんと一緒?
「な、知り合い?」
「まぁ、そんなところだ!真叉も元気そうだ。じゃあな!」
と言って消えてしまった。
どこかで会ったのかな?私の名前を知っていた。
“ドドォン”
窓の外を見るとさっきの男の人がドラゴンに攻撃をしたのか、倒れたドラゴンの上に乗っている。
“ワァァァァァァ”
と歓声が起こり、傷ついたみんなにポーションをかけている。
一通り終わるとまた消えてしまった。
その後もネックレスに願うと出てきてはみんなを助けてくれる。それは私達を救うために来る『奇跡の錬金術師』と言われるようになった。
どこからともなく災害があるたびに現れてみんなを癒してモンスターを退治してくれる。
なぜかネックレスに願うと来てくれる。
おじいちゃんと同じ錬金術師。
名前も知らないけど、どこか懐かしい。
でも、おじいちゃんは……
テレビでは『永遠の錬金術師』と呼ばれるアメリカの錬金術師エマも知らないと言っているらしいが、笑いながら言うので知ってるんだろう。
お父さん達は知ってるみたいだけど教えてくれない。
そして私も結婚した。
私は呼ばれてお父さん達の家にきている。
「真叉も子供が大きくなったらそのネックレスをあげる様にな?」
「え?おじいちゃんのネックレス?」
「そうよ、おじいちゃんが守ってくれるから」
私も守るべき子供ができた。
「分かったわ、そうね。代々このネックレスを継いでいくわ」
おじいちゃんからのネックレスを大事に。
♢♦︎♢
「はぁ、また呼ばれたから行ったけど、最近の若者は弱くなったのか?」
俺はいま砂漠のど真ん中でテントを張ってくつろいでいる。
ここは異世界のとある場所だ。
ついに俺とテンで旅することにした。
最初は碌でもない男だったけど、いまも……あまり変わらないか。
『ヤトに敵うわけにゃいにゃ』
「まぁそうだけど」
真叉に会えたのはうれしいけどな。
「真叉も立派に看護士をしてたよ」
『ニャーも行きたかったにゃ』
相棒のテンと話をしている。
「お前が行くとバレるだろ?夜叉にはバレたみたいだけどな」
『そうにゃか、夜叉にも会いたいにゃ』
そう、俺とテンは異世界を旅している。
たまに呼ばれるのでそろそろダンジョンを大掃除するのもありかと考えている。
スタンピートが起こるのも何故か調査しないとな。
俺たちは時々アメリカのエマには会いに行く。
俺たちが欲しいものを用意してくれているので貰いに行くのだ。
「エマももう若返りの薬を飲むのを辞めた様だな」
『ニャ?なんでにゃ?』
大袈裟に驚くテン。
「新しく弟子ができたらしい。俺みたいにはなりたくないと言っていたな」
『ニャハハハハ、そりゃそうにゃ』
まぁ、俺みたいのはそういないからな。
まだまだ続く永遠の命は俺をどうするのか?
狂気に駆り立てるのか、そのまま楽しく続くのか、
だがまだやることがあるからいいなぁ。
真叉の子供にも会えるだろうし、可愛いんだろうな。
アーシャ、なんとか俺は生きてるよ。
ハッピーエンドはまだ遠いみたいだ。
「さぁ、テンのナビで出発だ」
『にゃ!了解にゃ!』
とテントの外に出ると蒸し暑いが気持ちが昂る。
俺は流浪の錬金術師となり、世界を回る。
いろんなことがあるが時間はあるのでゆっくりとアーシャに会うまで生きていこうと思う。
テンと言う相棒と一緒に、
土産話をいっぱい持ってそっちに行くから見ててくれよ?
いいだろ?
アーシャ……
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とても面白かったです!!
テンちゃんとのこれからの旅を想像しただけで微笑ましいものですね!
これはぜひ続編も出して欲しいところです!
欲を言うならアーシャとヤトの日々も読んでて気になりました!
っと欲望だけ言ってもあれなので
こんな神作品を作ってくれて本当にありがとうございます!!
読んで頂きありがとうございます。
最後は小走りになってしまいましたが完結までかけて嬉しいです。
ありがとうございました
毎日楽しみにしてました。
完結となりましたが続編希望です。
異世界でのテンちゃんとの冒険と
現代との行き来の活躍期待します。
あはは、読んでくださりありがとうございます。続編は……ですね。
ありがとうございました
テント畳む必要有る?そのまま収納出来ないの?
そうですね。インベントリに入れておけばいいですよね(о´∀`о)