合成師

盾乃あに

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雷と氷

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 疲れが溜まったので3日も家から出ずにグダグダしていた。
 いつものようにビールを飲みながらソファーに座りテレビをつけると、『氷剣姫』と言う探索者が復活したそうだ。なかなか有名ランカーだったらしく、その剣技に見惚れる者も多かったらしい。
 まぁ名前くらいは聞いたことあるな。
 復活と言うことは入院でもしてたのか?
 
 その後のニュースではこの前の男達3人が取り上げられていて、1人は殺人未遂で逮捕されたらしい。
 へぇ、と思いスマホでネットを見てみると、3人の顔写真から経歴まで晒されて、残り2人も叩かれていた。
「あらら、さすがネットだな」
 槍玉に挙げられている、まぁ叩きすぎるのはネットの悪いとこだ。
 見ていられなくてスマホを閉じる。

 流石に3日も家にいると逆に疲れるようだ。

 まぁ、『合成』をして色々と作ったのでツネにでも売りに行くかな?

 久しぶりにツネに電話する。
「お、早かったな」
 とワンコールで出る。
『おう、ちょうど連絡しようと思ってたとこだ』
「そっか、売れ行きはどうだ?」
『金持ちは喜んで買って行くさ、探索者じゃなくてもな』
 それはどう言うことだ?
「金持ちが買うのか?」
『あぁ、それを飾るみたいだな』
「へぇ、趣味は人それぞれだが」
『あはは、それだけ芸術的にも評価されてるってことだ。明日あたり来るのか?』
「だな、明日行くわ」
『分かった、来る前にメールしてくれ』
「了解!じゃな」
『じゃあな!』
 と電話を切る。
 雷属性と氷属性はまだ見せてないから驚くだろうな!楽しみだ。

 翌日は朝から車で『tortie』に向かう。
 駐車場に着くとノーネクタイでクールビズ姿のツネが出てくる。腰にはマジックバッグが見える。
「おう、暑いなぁ!」
「だな、この暑い中ご苦労様だ」
「早く中に入ろうぜ」
 と店に入ると客が少ないな。
「ん?どうしてこんなに客が少ないんだ?」
「まぁ、属性剣が売れたし、ミスリルの+武器も売れたから、今あるのは普通のミスリル製品だけだ」
「そうか、じゃあもっと早く連絡すれば良かったな」
「まぁ、質がいい武器はあるからそこまで急いでないかな」
 とブランドに誇りを持ってるようだ。

 いつものようにソファーに座ったらベルベットの布を敷いてモノクルを取り出す。
「今日は驚くぞ?」
「そうか!楽しみだ!」
 とりあえずいつもの属性武器を取り出して行く。値段を付けているが、
「なんだよ、もったいぶるな?」
「まぁ次だ」
 と雷属性のミスリルソードだ。
「お、おお!すげぇな!雷か!」
「こっちはどうだ?」
「……氷属性!どっちもすげぇ!」
 大興奮のツネは、ちょっと電話してくる!と多分社長に電話しに行ったな。

「よし!両方とも20億で買うことになった!」
「おぉ、凄いな!」
「いや、これを持ってくるお前が凄いよ」
「まぁ、レベルが上がったからな」
 まぁ、これだけじゃなく、スピア、アックス、ダガーもあるので喜んでいる。

「忘れるとこだった。ほれ」
「ん?なんだ?眼鏡?」
「モノクルは疲れるだろ?」
「ま、まじか!?これ、『鑑定』がついてるぞ!」
 伊達メガネを買って来て『合成』し、『鑑定』を付けてみた。
 これは10個あるので、全部出すと、
「鑑定のモノクルの値段が1億だ、これは1億5000万でいいか?」
「まぁそんなとこだろうな」
「よし!全部買った!俺はどれにしようかな」
 ツネは鏡の前で選び出す。
「おい、これで全部だぞ?」
「はいはい、よし!」
 と決めたようで戻ってくる。
 総額200億を超えた、いままでで1番の買取価格になる。まぁ、数が多かったのもあるけどな。

「いやぁ、日本にも選んでショーケースに入れていいって社長から許しを得たから、これから選ぶのが楽しみだ」
「あはは、それは良かった」
「ひとつ聞いていいか?」
「ん?なんだ?」
 真剣な顔で聞いてくる。
「武器だけじゃなくて道具も作れるってことは、防具も?」
「まぁな」
「やっぱな!うちは武器専門だが、社長に聞いてみるけど、作ったらうちに持って来てくれるか?」
「分かった、だけどどんなのがいいんだ?」
「『フィット』、あとは耐性やステータス+が付いてれば」
 また欲張るなぁ。
「分かった、考えとくよ」
「おう!」
 と駐車場まで見送ってもらい、車に乗ると、
「また飲みに行こうぜ」
「だな!連絡しろよ」
「了解!」
 と言って発進させる。

 ドライブしながら帰ろうと思ったが、少し材料を買って帰るか。
 『ダンジョン専門道具屋いぶき』に向かう。
 店の中に入ると、
「婆ちゃんいつもの人!」
「はいはい、いつもありがとうね」
「いや、やっぱりここで買うのがいいからね。じゃあポーションを20本と、んー、この魔石をあるだけもらうよ」
「え?全部?わ、分かりました」
 ビー玉のような魔石は多分ゴブリンのものだろう。数えてくれるので待っていると、
「モカ、もういいよ。全部で200個にまけてあげるよ」
「えぇー、数えるよ!勿体無い」
 ちゃんと数えてもらった方が俺としても良いからな。
「ありがとう、でもちゃんと払うから」
「分かったよ、ありがとうね」
 全部で453個の魔石を買う。
 一個300円で13万5900円だった。
「ありがとうございました」
 と店を出ると今度はスマホで調べて防具店に行く。
 『Monica』と言うブランド店で革鎧を8着とスーツ型防具を24着買う。
 こんなに買う客はいないからあたふたしていたな。
 全て大きさはデカめのものを選ぶ。
 全部で2400万だった。やはり武器より防具は安いんだな。

「まぁ、どんな防具に化けるか楽しみだ」
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