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第3章 両親への挨拶
3-4 弟子入りの承諾?
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「お父さんお母さん、この人は私が通う学校の校長先生なの」
「初めまして。ヘブンスと言います」
気を取り直して隣にいるマルクを紹介すると、二人とも目を丸くしていた。
「いつも娘がお世話になっております。あの、何か学校であったんでしょうか?」
お父さんが不安そうな顔をしている。いきなり校長が家に来るなんて、何事かと思ったのね。
「えーとね実は」
「ミーナ」
言いかけた私をマルクが制止してくる。彼の顔色を窺えば、彼は任せろと言わんばかりにうなずいていた。
そっか。校長先生らしく、ビシッと紳士らしく挨拶をしたいのね!
言葉を尽くして両親を説得するって馬車の中でも言っていたしね。
きっと校長として働いている彼のほうが慣れていて交渉事は得意なはずだから、私は素直に引き下がることにした。
「あの、本題に入る前にお聞きしたいのですが、ミーナさんに先ほどのような結婚の申し込みは初めてだったんでしょうか?」
マルクの質問は完全に予想外だったので、何事かと彼を見つめる。
それって弟子入りに関係ある?
「本格的な申し込みはサムが初めてでしたけど、冗談めかしてうちの息子の嫁にどうだいみたいなことは言われるようになりましたね。おかげさまで」
そう話すお父さんは少し嬉しそうだ。
そうだよね。私は今まで家事が近所で有名になるくらい致命的に苦手で、結婚相手として不適格の烙印を押されていたから。
声がかかることは全くなかった。
でも、魔導学校に通うようになってからは、有望株として一気に立場は逆転したみたいね。
「そうだったんですね。それなら事は早く進めたほうがいいみたいですね」
「ん?」
マルクは私に同意を求めるように話しかけてきたけど、内容は意味不明で完全に独り言のような呟きだった。
「改めて、ミーナさんのご両親にお願いがあります」
マルクが姿勢を正し、顔つきを急に改める。
これから彼は弟子入りの承諾を得るつもりなんだ。固唾をのんで彼を見守る。
「ミーナさんを幸せにするので私にください」
「え?」
私だけではなく両親の戸惑いの声も重なっていた。
まるで結婚の承諾を得るような台詞を急に言うから。
一瞬慌てちゃったけど、こんな言い方をしたのは、きっとマルクに考えがあってことだ。
そう気づき、黙って見守ろうと口を閉じる。
面食らったお父さんは、マルクの次に私を見て、意志を確認してくる。
「ミーナはどうなんだ?」
「うん、私も彼と同じ」
もちろんうなずく。彼に協力するのは当然だから、彼の話に合わせた。
「そうか……。でも、出会ったばかりなのに」
お父さんの顔がみるみる渋面になる。急な話にやはり納得いかないようだ。
マルク一体どうするつもり?
心配していると、彼がずいっと身を乗り出してお父さんを見つめた。
「あの、ミーナさんはまだ未成年なので、私が学校だけではなく、私生活の面でも彼女の後ろ盾になりたいと考えています。彼女の資質は高く、私が保護した方が結果的に将来彼女のためになるんです。私は彼女の意志を無視したり、利用したりはしません。彼女が彼女らしく生きることを私は願っているんです」
マルクの真剣な言葉を聞いて、私は深く心を動かされていた。
『私らしく』
前世で意に染まぬ結婚をさせられそうになり、それまでの生き方を全否定され、絶望しかなかったからこそ、その言葉は重要だった。
私は魔導を極めたかった。その過程で知識を得る対価として国を裏切らないと若く浅慮だった私は契約しただけだった。それなのに、その契約を盾に王家に優秀な血を残すための道具になれと、当時の王太子が私に望んだのだ。
法律にない王命は、不正な圧政を防ぐために議会によって審議されるが、そこでも賛成多数で可決され、私の意志に関係なく私の結婚が決まった。
だからこそ、私らしくいられることを現世では優先に考えていた。
それをマルクは誰よりも理解してくれていた。
いつだってそうだ。彼は私の望みを叶えようとしてくれていた。
だからこそ、私は前世の記憶を思い出したとき、真っ先に彼に会って謝りたいと思ったんだ。
思わず彼の肩に触れていた。
マルクは私を振り向き、どうした?と問いかけるような優しい眼差しを向けてくる。じんわりと胸が温かくなり、自然と笑みが浮かんでいた。
「ありがとう」
「はい」
改めて礼を言うと、彼は照れくさそうにうなずいた。
「実はミーナから校長先生の話は少し聞いていたのよね。すごく良い先生だって」
お母さんの言葉にお父さんはすかさず反応する。
「そうなのか?」
「ええ、銀髪で青い目のすごく綺麗な先生と聞いていたので、一目見て気づきましたよ。仲良さそうに入ってきたから、私はもうそこでピンと来ましたけどね」
お母さんがフフフと意味ありげに微笑んでいる。
いや、マルクとは師弟関係で付き合いは長いけど、そんな勘繰られるような仲じゃないんだけどね。
彼が私の肩を抱いていたのも、サムが私と婚約したって言ったせいだったし。
守ろうとしただけで、全然深い意味はない。
「でも、本当にミーナで大丈夫ですか? あの、ミーナはすごく優しくて大らかなんですけど、その大雑把というかズボラなところがあるんですが」
お父さんがすごく心配そうだ。そうだよね。お父さんはまだ私たちは出会ったばかりだと思っているから、まだ私の欠点をマルクが知らないと思っている。
「はい、存じております。予想外のことをするので彼女を見ていると面白くて飽きないですね」
言葉って実に言い方次第よね。前世で人を珍獣みたいに彼が評していたのを思い出して懐かしかった。
「それなら、ミーナ自身が望んでいる以上、私からはこれ以上は特に反対する理由がありませんね。先ほど娘のために怒ってくれた彼なら、大事にしてくれると思いますし」
「ありがとうございます」
マルクは見るからにホッとした表情をしていた。
サムの騒動で見せたマルクの態度が、偶然両親の説得に一役買ってくれたみたいね。
「ただ、あなたとミーナとの仲は反対しないどころか大歓迎ですが、今のままでは婚約は可能でも、その、結婚は難しいと思うんです」
お父さんは歯切れの悪い口調で、困ったように私を見つめていた。
「それはどうしてですか?」
マルクが冷静に尋ね返すと、お父さんは申し訳なさそうな顔を浮かべる。
「校長先生の奥さんともなれば、それなりの振る舞いができないといけないでしょう? ミーナにそんなマナーを親である私たちが教えてないせいで、何も知らないと思うんですよ。そうなれば苦労するのはミーナです。子供が苦労するのが分かっているからこそ、今のままでは了承できないと思ったんです」
「なるほど。確かにご心配される点は、よく分かります」
マルクも話を聞きながら納得するところがあるのか、コクコク頷いている。
そっか。お父さんの気がかりが、マルクではなく、今の私が理由だったのね。
「初めまして。ヘブンスと言います」
気を取り直して隣にいるマルクを紹介すると、二人とも目を丸くしていた。
「いつも娘がお世話になっております。あの、何か学校であったんでしょうか?」
お父さんが不安そうな顔をしている。いきなり校長が家に来るなんて、何事かと思ったのね。
「えーとね実は」
「ミーナ」
言いかけた私をマルクが制止してくる。彼の顔色を窺えば、彼は任せろと言わんばかりにうなずいていた。
そっか。校長先生らしく、ビシッと紳士らしく挨拶をしたいのね!
言葉を尽くして両親を説得するって馬車の中でも言っていたしね。
きっと校長として働いている彼のほうが慣れていて交渉事は得意なはずだから、私は素直に引き下がることにした。
「あの、本題に入る前にお聞きしたいのですが、ミーナさんに先ほどのような結婚の申し込みは初めてだったんでしょうか?」
マルクの質問は完全に予想外だったので、何事かと彼を見つめる。
それって弟子入りに関係ある?
「本格的な申し込みはサムが初めてでしたけど、冗談めかしてうちの息子の嫁にどうだいみたいなことは言われるようになりましたね。おかげさまで」
そう話すお父さんは少し嬉しそうだ。
そうだよね。私は今まで家事が近所で有名になるくらい致命的に苦手で、結婚相手として不適格の烙印を押されていたから。
声がかかることは全くなかった。
でも、魔導学校に通うようになってからは、有望株として一気に立場は逆転したみたいね。
「そうだったんですね。それなら事は早く進めたほうがいいみたいですね」
「ん?」
マルクは私に同意を求めるように話しかけてきたけど、内容は意味不明で完全に独り言のような呟きだった。
「改めて、ミーナさんのご両親にお願いがあります」
マルクが姿勢を正し、顔つきを急に改める。
これから彼は弟子入りの承諾を得るつもりなんだ。固唾をのんで彼を見守る。
「ミーナさんを幸せにするので私にください」
「え?」
私だけではなく両親の戸惑いの声も重なっていた。
まるで結婚の承諾を得るような台詞を急に言うから。
一瞬慌てちゃったけど、こんな言い方をしたのは、きっとマルクに考えがあってことだ。
そう気づき、黙って見守ろうと口を閉じる。
面食らったお父さんは、マルクの次に私を見て、意志を確認してくる。
「ミーナはどうなんだ?」
「うん、私も彼と同じ」
もちろんうなずく。彼に協力するのは当然だから、彼の話に合わせた。
「そうか……。でも、出会ったばかりなのに」
お父さんの顔がみるみる渋面になる。急な話にやはり納得いかないようだ。
マルク一体どうするつもり?
心配していると、彼がずいっと身を乗り出してお父さんを見つめた。
「あの、ミーナさんはまだ未成年なので、私が学校だけではなく、私生活の面でも彼女の後ろ盾になりたいと考えています。彼女の資質は高く、私が保護した方が結果的に将来彼女のためになるんです。私は彼女の意志を無視したり、利用したりはしません。彼女が彼女らしく生きることを私は願っているんです」
マルクの真剣な言葉を聞いて、私は深く心を動かされていた。
『私らしく』
前世で意に染まぬ結婚をさせられそうになり、それまでの生き方を全否定され、絶望しかなかったからこそ、その言葉は重要だった。
私は魔導を極めたかった。その過程で知識を得る対価として国を裏切らないと若く浅慮だった私は契約しただけだった。それなのに、その契約を盾に王家に優秀な血を残すための道具になれと、当時の王太子が私に望んだのだ。
法律にない王命は、不正な圧政を防ぐために議会によって審議されるが、そこでも賛成多数で可決され、私の意志に関係なく私の結婚が決まった。
だからこそ、私らしくいられることを現世では優先に考えていた。
それをマルクは誰よりも理解してくれていた。
いつだってそうだ。彼は私の望みを叶えようとしてくれていた。
だからこそ、私は前世の記憶を思い出したとき、真っ先に彼に会って謝りたいと思ったんだ。
思わず彼の肩に触れていた。
マルクは私を振り向き、どうした?と問いかけるような優しい眼差しを向けてくる。じんわりと胸が温かくなり、自然と笑みが浮かんでいた。
「ありがとう」
「はい」
改めて礼を言うと、彼は照れくさそうにうなずいた。
「実はミーナから校長先生の話は少し聞いていたのよね。すごく良い先生だって」
お母さんの言葉にお父さんはすかさず反応する。
「そうなのか?」
「ええ、銀髪で青い目のすごく綺麗な先生と聞いていたので、一目見て気づきましたよ。仲良さそうに入ってきたから、私はもうそこでピンと来ましたけどね」
お母さんがフフフと意味ありげに微笑んでいる。
いや、マルクとは師弟関係で付き合いは長いけど、そんな勘繰られるような仲じゃないんだけどね。
彼が私の肩を抱いていたのも、サムが私と婚約したって言ったせいだったし。
守ろうとしただけで、全然深い意味はない。
「でも、本当にミーナで大丈夫ですか? あの、ミーナはすごく優しくて大らかなんですけど、その大雑把というかズボラなところがあるんですが」
お父さんがすごく心配そうだ。そうだよね。お父さんはまだ私たちは出会ったばかりだと思っているから、まだ私の欠点をマルクが知らないと思っている。
「はい、存じております。予想外のことをするので彼女を見ていると面白くて飽きないですね」
言葉って実に言い方次第よね。前世で人を珍獣みたいに彼が評していたのを思い出して懐かしかった。
「それなら、ミーナ自身が望んでいる以上、私からはこれ以上は特に反対する理由がありませんね。先ほど娘のために怒ってくれた彼なら、大事にしてくれると思いますし」
「ありがとうございます」
マルクは見るからにホッとした表情をしていた。
サムの騒動で見せたマルクの態度が、偶然両親の説得に一役買ってくれたみたいね。
「ただ、あなたとミーナとの仲は反対しないどころか大歓迎ですが、今のままでは婚約は可能でも、その、結婚は難しいと思うんです」
お父さんは歯切れの悪い口調で、困ったように私を見つめていた。
「それはどうしてですか?」
マルクが冷静に尋ね返すと、お父さんは申し訳なさそうな顔を浮かべる。
「校長先生の奥さんともなれば、それなりの振る舞いができないといけないでしょう? ミーナにそんなマナーを親である私たちが教えてないせいで、何も知らないと思うんですよ。そうなれば苦労するのはミーナです。子供が苦労するのが分かっているからこそ、今のままでは了承できないと思ったんです」
「なるほど。確かにご心配される点は、よく分かります」
マルクも話を聞きながら納得するところがあるのか、コクコク頷いている。
そっか。お父さんの気がかりが、マルクではなく、今の私が理由だったのね。
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