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第二十五話 窮地
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「そんなぁ! ……避難所まで進行してくるなんて!」
「助けてくれぇ!」
避難所である武器庫内は混乱に陥った。最中、
「下がって」
主人公は避難民の前へ出た。
「尾坦子さんも」
主人公は尾坦子に視線をやる。
「ツトム君、……無理……しないでね」
「うん」
ゾムビー達と対峙する主人公。
「じり……」
(今だ!)
「リジェクトォオオ!」
「ゾ?」
「ドシャアアア!!」
一体のゾムビーがリジェクトの餌食となった。
「よし! あと……二体」
その様子を目にしていた尾坦子は思う。
(これが……戦っているときのツトム君……)
顔が赤らむ。
(こんなに頼りになるなんて……)
「ゾムバァ!!」
残りの内一体のゾムビーが体液を吐き出す。
「回避の術! 飛び避け‼」
「タンッ! バシャ!」
主人公は横っ飛びで体液を避ける。床に飛び散る体液。そして、
「リジェクトォ!」
「ドシャアアア」
二体目を撃破した。
(イケる……この人達をそして、尾坦子さんを守るんだ!!)
「リジェクトォオオ!!」
「ドムゥン……」
「!」
最後の一体、あと一体のところだった。最後の一体は、
「石の、……ゾムビー」
息を呑む主人公。
「どうして? 何で? 効いてない」
困惑する尾坦子。思いを巡らせる主人公。
(石のゾムビーは、耐久力、攻撃力ともに上昇している。弱点は、刃物。刀傷があれば、そこから石を取り除ける……けど、僕にそんな攻撃手段は無い)
石のゾムビーを見つめる主人公。
「そして」
(僕が一人で石のゾムビーを倒した経験は、無い!)
一方で、狩人ラボ東側入り口付近。
「ザッ」
爆破と隊員数名が到着した。
「タタタタタタタタ!」
現場は激しい銃撃戦となっていた。ゾムビーはざっと十五体以上おり、ラボに近付くにつれて被弾し、倒れていく。
銃を撃っていた隊員の一人に爆破は話し掛ける。
「状況は?」
「はい! 何とか数で対応しています。隊長が来て下さり助かりました。石のゾムビーらしき者も現れ始めた所でして」
「それは何体居そうなんだ?」
爆破は隊員にさらに問う。
「はい、一、二体程度です」
「分かった」
会話を終え、爆破はポケットに入れていた例の宝石を手に持ち、掲げる。
(少し、距離が足りないか……)
爆破は隊員全員に伝える。
「全員、聞け! 今から石のゾムビーを洗い出すために宝石を持って奴らに近付く。射撃がしづらくなるだろうが攻撃の手を緩めるな。やれるな!?」
「ラジャー」
隊員達は一斉にレスポンスした。
「よろしい」
爆破は返答を聞いてから歩き出す。銃弾の嵐の中、ゆっくりと見えるが、確実に歩みを進めていった。8メートルほど進んだだろうか。爆破はしきりに宝石をかざしたままだった。すると、次第に宝石と一体のゾムビーが光輝き出した。
「……奴か」
キッと目を鋭くさせる爆破。
(少々体力は要るが、仕方がない)
宝石を懐にしまい、手をかざす爆破。
「バース……」
「てりゃあああああああアア」
「!」
爆破がバーストを放とうとした瞬間だった。何者かが一振りの刀を持ち、石のゾムビーに斬りかかった。
「スパ!!」
石のゾムビーは上半身から斜めに下半身まで切り付けられた。
「ズズズ……」
上半身が斜めにずれ落ちていく。
「お待たせしましタ!」
石のゾムビーを斬ったのは逃隠だった。
「サケル!」
爆破は思わず声を出す。
「途中にぞろぞろとまあバケモンが居やがったんデ、相手してたら時間食っちまったんだい!」
「フ……セツナも同じセリフを口にしていたぞ。仲が良いな、二人とも」
戦場であるのにもかかわらず、とりとめのない会話を交わす二人。
「仲は良くないんだい! あんな奴!!」
「ハハ」
「あ、えーと『だい』っていう語尾は近頃マイブームなので使っているだけで特にこれといって意味は無いんだい。流行ればいいかなーなーんテ」
(助かった。私は『石』とでは相性が悪い。逆に相性のいい刃物を扱うサケルが来てくれて良かった)
爆破は逃隠を無視して考える。
「サケル!」
「あ、はいはイ。仕上げダ!!」
「ピンッ!」
爆破の一声で察し、ゾムビーの体内にあった石を、刀の剣先ではじく逃隠。
「パシッ」
「ご苦労」
石は10数メートル飛び、文字通り爆破の手中に収まった。
「では、後片付けといくか……バースト!」
「ボンッ!」
石の抜けたゾムビーを、爆破は余力を残して爆破処理した。
「一旦下がるぞ、サケル!」
「あいあいサ!!」
「ザッ」
爆破と逃隠は射撃部隊の後ろへと下がった。
「撃てぇ!!」
「タタタタタタタタ!」
次いで爆破の指揮のもと、射撃部隊は発砲を始めた。
「ゾォオオ!(うぁああ!)」
「ゾバァア!!(いたいぃ!)」
次々に倒れていくゾムビー達。
「すっげェ。これなラ……」
瞬く間にゾムビー達は殲滅されていった。十数秒後、辺りにはゾムビーの死骸だけが残った。「ふ――、ご苦労だった! 皆!」
爆破が労いの言葉を掛ける。
「ヒュ――」
逃隠は口笛を吹いて、感心していた様子だった。爆破は隊全員に次の作戦の令を上げる。
「一通り片付いたな。だが油断はできん。もうゾムビーが現れないとも言えんし、どこから湧いて来るか分からんからな。……よし、サケルと隊員の内8名はここに残って様子を見ること。私とその残りは正面入り口に移動する。そして30分後、ここに残る部隊は3名を残して正面入り口に移動だ。良いな」
「りょーかいだい!(副隊長に俺の活躍を見せられるのはいつになるんだい?)」
言葉と心境がちぐはぐな逃隠だった。
その数分前、正面入り口では――
「にじゅうさーん!」
「ズバッ!!」
「次ぃい! にじゅう!」
「ズバッ!!」
「よーん!」
抜刀は前線に出て戦い、ものの二十数分で20体ものゾムビーを斬り倒していた。更に抜刀はゾムビーを斬り倒す。
「疾きこと風の如ォく!」
「ズバッ!」
「侵掠すること火の如ォく!」
「ズバッ!」
「ゾオォオ!!」
「風林火山ならぬ! 風火!!」
「ズバァ!!」
「ゾォオオオオム!」
いつもの調子に、超能力の刀を肩に担ぐ抜刀。
「風火……フウカ……ふうか、ねー。次の恋のターゲットはふうかちゃんで決まりってか!?」
冗談を戦場で言っても、誰も聞いていない。
「ピキッ」
キレ気味の抜刀。
「オイぃ!! 聞け! その他の隊員!! 俺が突破口を開く! お前らは下がって援護射撃に努めろ!!」
「ラ、ラジャー!」
渋々隊員達は抜刀に従った。
「にじゅう……だー!! もうめんどくせぇ!! 数えんのも止めだ止め! いちいちやってんのも野暮だ野暮!」
虚勢を振りまいているつもりはなかった。しかし事実、抜刀の体力は消耗しつつあり、もう今のペースで戦いを続けられない状態だった。
「ゼイ……ゼイ……」
(! この俺が、この程度の奴らに対して肩で息しながら戦ってんのか……)
「くっそ! 情けねえよなぁ。だからあのナースちゃんにもフラれたんだ、よっと!」
「ザシュ……」
ゾムビーの内の一体、その顔面目掛けて例の剣を突き刺す。
「だがなぁ、何体来ようとも俺様には敵わねえんだよ!」
「バシュ!」
「バシュ!」
「バシュ!」
「バシュ!」
次の瞬間、抜刀の足元、並びに半径8メートル以内の地面にあった排水口から、十数体のゾムビーが現れ、抜刀を囲った。
「助けてくれぇ!」
避難所である武器庫内は混乱に陥った。最中、
「下がって」
主人公は避難民の前へ出た。
「尾坦子さんも」
主人公は尾坦子に視線をやる。
「ツトム君、……無理……しないでね」
「うん」
ゾムビー達と対峙する主人公。
「じり……」
(今だ!)
「リジェクトォオオ!」
「ゾ?」
「ドシャアアア!!」
一体のゾムビーがリジェクトの餌食となった。
「よし! あと……二体」
その様子を目にしていた尾坦子は思う。
(これが……戦っているときのツトム君……)
顔が赤らむ。
(こんなに頼りになるなんて……)
「ゾムバァ!!」
残りの内一体のゾムビーが体液を吐き出す。
「回避の術! 飛び避け‼」
「タンッ! バシャ!」
主人公は横っ飛びで体液を避ける。床に飛び散る体液。そして、
「リジェクトォ!」
「ドシャアアア」
二体目を撃破した。
(イケる……この人達をそして、尾坦子さんを守るんだ!!)
「リジェクトォオオ!!」
「ドムゥン……」
「!」
最後の一体、あと一体のところだった。最後の一体は、
「石の、……ゾムビー」
息を呑む主人公。
「どうして? 何で? 効いてない」
困惑する尾坦子。思いを巡らせる主人公。
(石のゾムビーは、耐久力、攻撃力ともに上昇している。弱点は、刃物。刀傷があれば、そこから石を取り除ける……けど、僕にそんな攻撃手段は無い)
石のゾムビーを見つめる主人公。
「そして」
(僕が一人で石のゾムビーを倒した経験は、無い!)
一方で、狩人ラボ東側入り口付近。
「ザッ」
爆破と隊員数名が到着した。
「タタタタタタタタ!」
現場は激しい銃撃戦となっていた。ゾムビーはざっと十五体以上おり、ラボに近付くにつれて被弾し、倒れていく。
銃を撃っていた隊員の一人に爆破は話し掛ける。
「状況は?」
「はい! 何とか数で対応しています。隊長が来て下さり助かりました。石のゾムビーらしき者も現れ始めた所でして」
「それは何体居そうなんだ?」
爆破は隊員にさらに問う。
「はい、一、二体程度です」
「分かった」
会話を終え、爆破はポケットに入れていた例の宝石を手に持ち、掲げる。
(少し、距離が足りないか……)
爆破は隊員全員に伝える。
「全員、聞け! 今から石のゾムビーを洗い出すために宝石を持って奴らに近付く。射撃がしづらくなるだろうが攻撃の手を緩めるな。やれるな!?」
「ラジャー」
隊員達は一斉にレスポンスした。
「よろしい」
爆破は返答を聞いてから歩き出す。銃弾の嵐の中、ゆっくりと見えるが、確実に歩みを進めていった。8メートルほど進んだだろうか。爆破はしきりに宝石をかざしたままだった。すると、次第に宝石と一体のゾムビーが光輝き出した。
「……奴か」
キッと目を鋭くさせる爆破。
(少々体力は要るが、仕方がない)
宝石を懐にしまい、手をかざす爆破。
「バース……」
「てりゃあああああああアア」
「!」
爆破がバーストを放とうとした瞬間だった。何者かが一振りの刀を持ち、石のゾムビーに斬りかかった。
「スパ!!」
石のゾムビーは上半身から斜めに下半身まで切り付けられた。
「ズズズ……」
上半身が斜めにずれ落ちていく。
「お待たせしましタ!」
石のゾムビーを斬ったのは逃隠だった。
「サケル!」
爆破は思わず声を出す。
「途中にぞろぞろとまあバケモンが居やがったんデ、相手してたら時間食っちまったんだい!」
「フ……セツナも同じセリフを口にしていたぞ。仲が良いな、二人とも」
戦場であるのにもかかわらず、とりとめのない会話を交わす二人。
「仲は良くないんだい! あんな奴!!」
「ハハ」
「あ、えーと『だい』っていう語尾は近頃マイブームなので使っているだけで特にこれといって意味は無いんだい。流行ればいいかなーなーんテ」
(助かった。私は『石』とでは相性が悪い。逆に相性のいい刃物を扱うサケルが来てくれて良かった)
爆破は逃隠を無視して考える。
「サケル!」
「あ、はいはイ。仕上げダ!!」
「ピンッ!」
爆破の一声で察し、ゾムビーの体内にあった石を、刀の剣先ではじく逃隠。
「パシッ」
「ご苦労」
石は10数メートル飛び、文字通り爆破の手中に収まった。
「では、後片付けといくか……バースト!」
「ボンッ!」
石の抜けたゾムビーを、爆破は余力を残して爆破処理した。
「一旦下がるぞ、サケル!」
「あいあいサ!!」
「ザッ」
爆破と逃隠は射撃部隊の後ろへと下がった。
「撃てぇ!!」
「タタタタタタタタ!」
次いで爆破の指揮のもと、射撃部隊は発砲を始めた。
「ゾォオオ!(うぁああ!)」
「ゾバァア!!(いたいぃ!)」
次々に倒れていくゾムビー達。
「すっげェ。これなラ……」
瞬く間にゾムビー達は殲滅されていった。十数秒後、辺りにはゾムビーの死骸だけが残った。「ふ――、ご苦労だった! 皆!」
爆破が労いの言葉を掛ける。
「ヒュ――」
逃隠は口笛を吹いて、感心していた様子だった。爆破は隊全員に次の作戦の令を上げる。
「一通り片付いたな。だが油断はできん。もうゾムビーが現れないとも言えんし、どこから湧いて来るか分からんからな。……よし、サケルと隊員の内8名はここに残って様子を見ること。私とその残りは正面入り口に移動する。そして30分後、ここに残る部隊は3名を残して正面入り口に移動だ。良いな」
「りょーかいだい!(副隊長に俺の活躍を見せられるのはいつになるんだい?)」
言葉と心境がちぐはぐな逃隠だった。
その数分前、正面入り口では――
「にじゅうさーん!」
「ズバッ!!」
「次ぃい! にじゅう!」
「ズバッ!!」
「よーん!」
抜刀は前線に出て戦い、ものの二十数分で20体ものゾムビーを斬り倒していた。更に抜刀はゾムビーを斬り倒す。
「疾きこと風の如ォく!」
「ズバッ!」
「侵掠すること火の如ォく!」
「ズバッ!」
「ゾオォオ!!」
「風林火山ならぬ! 風火!!」
「ズバァ!!」
「ゾォオオオオム!」
いつもの調子に、超能力の刀を肩に担ぐ抜刀。
「風火……フウカ……ふうか、ねー。次の恋のターゲットはふうかちゃんで決まりってか!?」
冗談を戦場で言っても、誰も聞いていない。
「ピキッ」
キレ気味の抜刀。
「オイぃ!! 聞け! その他の隊員!! 俺が突破口を開く! お前らは下がって援護射撃に努めろ!!」
「ラ、ラジャー!」
渋々隊員達は抜刀に従った。
「にじゅう……だー!! もうめんどくせぇ!! 数えんのも止めだ止め! いちいちやってんのも野暮だ野暮!」
虚勢を振りまいているつもりはなかった。しかし事実、抜刀の体力は消耗しつつあり、もう今のペースで戦いを続けられない状態だった。
「ゼイ……ゼイ……」
(! この俺が、この程度の奴らに対して肩で息しながら戦ってんのか……)
「くっそ! 情けねえよなぁ。だからあのナースちゃんにもフラれたんだ、よっと!」
「ザシュ……」
ゾムビーの内の一体、その顔面目掛けて例の剣を突き刺す。
「だがなぁ、何体来ようとも俺様には敵わねえんだよ!」
「バシュ!」
「バシュ!」
「バシュ!」
「バシュ!」
次の瞬間、抜刀の足元、並びに半径8メートル以内の地面にあった排水口から、十数体のゾムビーが現れ、抜刀を囲った。
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