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水泳
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デリン公はなかなか館に戻ってこなかった。
彼に報告をしてから、北に戻ろうと思っていたのに。
仕方なく、俺はローレンス坊ちゃまとしての生活を続けていた。
朝、妹と一緒に朝食を取り、それから執事直々に礼儀作法の勉強、魔法の座学。
「ああ、いらいらする」
俺はイーサンと剣術の稽古をしていた。
「なんで、まだ魔法の勉強をしないといけないんだよ」
「いいじゃないか。そのおかげでこれができるようになったんだろ」
イーサンが俺の剣にともった小さな炎を剣先でつつく。
そう、俺の魔法は進化した。何と炎が呼び出せるようになったのだ。
これにはエレインの助力が大きい。
彼女はリーフたちとは違う意味で頭がよかった。すでに有能な魔法使いだったのだ。幼いころから魔法陣によらずに精霊の力を操り、今では学園の卒業生並みの魔法を駆使するらしい。魔法に優れているデリンの家系の中でも百年に一度の才を持つといわれている。
それを考えると俺やローレンスはポンコツだった。同じ兄妹なのに、こんなに才能の差が出るなんて。本当に同じ親から生まれたんだろうか?
「魔道具も使わずに、炎を呼び出せるなんてすごいぞ。魔法剣の基本ができたってことじゃないか。なぁ、ハーシェルの弟子にならないか?」
「俺が呼び出したいのは精霊なんだけどなぁ」
帝国剣を極めたいわけじゃないんだ。俺は本物の精霊剣の使い手になりたいんだ。
「なぁ、そんなことよりも対戦しようぜ」
俺は帝国剣の構えを解く。
最近、俺はようやく全力でイーサンと勝負ができるようになった。ここはデリン家の領地で覗かれる心配がない。心置きなく北の剣で戦うことができる。慣れ親しんだ剣術ならイーサンと互角に戦える。
「そういえば、アーサー殿下が剣術の稽古に誘ってくれたぞ」
俺は軽く合わせをしながらイーサンに話す。
「なんでも、剣術に詳しい男がいるらしい。本人は下手だけど、研究しているとか何とか」
「それ、ハートマット殿だろ」
イーサンは俺の突きをかわして、また新しい技をかけてきた。
「彼は父の弟子なんだ。知識だけは一流だぞ。しかし、どこで彼らと知り合ったんだ?」
「ハートマットのことは知らない。アーサー殿に誘われたのは洞窟の中だな。あそこで暇だったから、剣の動きを練習していたんだ」
「なるほどね」
イーサンは動きを止めた。
「第一王子派は剣術に理解がある人たちが多いからな。軍の家系の人とかね。彼らはよく裏庭で練習してただろ。寮の部屋の窓の下あたりで」
「ああ、あれ」
確かに第一王子と出会ったのはあのあたりだったな。
「剣に理解がある人たちなのか。それで、君の家とも交流があるんだね」
そういってから俺は疑問に思う。なぜ、イーサンの家は第一王子に肩入れしないのだろう?
「それはね、ハーシェル家はほとんど消えた家だからだよ。帝国の剣と呼ばれたのはずっと昔のことで、一度絶えかけたんだ。かろうじて残った分家の分家だった祖父が家名をつないだ。人も家臣もいないから、輪に入れてもらえない。中立でいるしかない」
「どんどん養子を取ればいいのに」
北の一族はそうやって人の数を維持している。そうでもしなければ、家が絶えてしまうからな。
「帝国は血を重視するからね。君たちとは違うよ」
イーサンは再び構えなおした。
俺たちが楽しく訓練をしているところへ兄貴がやってきた。
兄貴はすでにやる気満々、上半身はいつものように裸だ。
「おう、やっているな」
「兄貴、またそれですか?」
イーサンは兄貴の格好をそれでも文句をつける。
「そうとも。今日は天気もいい。それに、後ろに池もあるからな。ひさしぶりに、ランス、あれをやろう」
「あれですね」
池と言ったらあれしかない。俺も服を脱ぐ。
「なにを、何をしているんだ」
イーサンが慌てて俺たちを止めた。
「ここはデリン家の敷地だぞ。そんなところで……」
「イーサンは脱がないのか?」
「脱ぐわけがないだろう。なんでそんな恥ずかしい真似を」
イーサンは服をかき寄せた。
「ふむ。やらないのか」
残念そうに兄貴はイーサンを見る。
「皆様、ごきげんよう」
間が悪いことにエレインが侍女とともに現れた。大きな傘を片手に外歩き用の服を着てすましている。
「……お嬢様」
いち早く俺たちの姿を確認した侍女がエレインの視界をふさぐように立ちふさがった。
「あら、どうしてそんな恰好を」
だが、遅かったようだ。エレインが手にした扇で口元を隠す。
「これは姫様。おはようございます」
兄貴は口調だけまじめに挨拶をすると、俺のほうを向いた。
「では、行くぞ。ランス」
「え? 今からやるんですか? あ」
さすがにエレインの前ではしないほうがいいのでは。俺はそう思ったけれど、兄貴は精霊を呼ぶ印を結ぶ。
「行け」
風が巻き起こった。灰色の狼があらわれて、ものすごい勢いで走ってきた。
狼が俺の体にぶつかると体が宙に浮く。風が俺の周りを取り巻いてそのまま湖に押し出した。
「わぁ」
高揚感が体を包む。空をすべるこの感覚。いつやっても胸が躍る。
風が湖の上でふっと消えた。俺はそのまま湖に落下する。
冷たい水が体を包んだ。無数の泡が俺を包み込む。俺は光のあるほうへ向かって水を蹴った。
池の水は澄んでいて、飛び込んできた俺に驚いた魚がどこかへ隠れるところまで見える。
俺は水面に顔を出すと、大きく息をした。
楽しいなぁ。いや、いいね。水泳訓練。
早く、兄貴のように自分で精霊を飛ばせるようになりたいものだ。そのまま岸に向かって泳ぐ。
兄貴が続くと思って空中を警戒するけれど、その気配はない。あれ、兄貴は飛んでこないのかな?
岸でイーサンたちが騒いでいた。
「おーい」
俺は手を振って、みんなを呼んだ。
「こっちにこいよ。気持ちいいぞ」
エレインが手を腰に当てて傘を振り回している。
何を言っているのかはっきりわからないけれど、怒っている?
なんでだ?水しぶきがかかったのかな?
独りで水につかっていても楽しくないので、俺は岸に上がった。
「どうして、来ないんだ?」
兄貴が正座させられていた。
エレインが俺たちをにらみ、怖い侍女のお姉さんが腕組みをしてこちらを威嚇している。
「どうしたの?」
「どうしたのではありません。なんてことを」
兄貴の横に座るように指示されて、事情が分からないながらも俺は同じように座った。
「どうして怒られているんだ、兄貴?」
「どうしてじゃありません。なんてことをするのですか」
妹が傘を目の前に突き立てた。
「人を池に投げ入れるなんて。それも精霊の力を使うなんて。罰当たりな」
「え? これはただの水泳……」
「もし、溺れたらどうするつもりなのですか。人は水の中では呼吸できないのですよ」
それは知っている。当たり前のことだろう? まさか帝国では水の中で呼吸できる魔法でも開発したのかな?
「いや、ランスは泳げるから大丈夫……」
兄貴がもそもそと言い訳をした。
「じゃありません。いきなりなんですか。ランスさんが池に落ちるのを見て私は息が止まるかと思いましたよ」
エレインは傘でトントンと地面をたたいた。
「とにかく、これからはこんな危険な行為は禁止です」
「あの、北ではみんなこうやって遊んで……」
「話を聞いていましたか。禁止です。我が家でお客様を溺れさせたなどという不名誉な事故は起こしたくありませんから」
冷たくいわれて、俺は下を向いた。
「ランスさん、どうぞこちらへ。風呂を用意いたしました」
一切の感情を交えないエレインの侍女が丁重に、しかし断固として俺を風呂に案内した。後ろでまだ、兄貴が座らされている。
風呂から上がると、執事が着替えを用意して待っていた。
「あのう……」
「事情は分かっております。アルウィン様が遊びでランドルフ様を吹き飛ばしたのでしょう?ちょっとした遊び、そう言い訳されたこととお察しします。
以前、同じことをコンラート王がされた現場に居合わせたことがございます」
え、親父もここに滞在したことがあったのか。一体何年前の話だ?
「それなら」
いいかけた俺を執事は手で制止する。
「お館様は、ランドルフ様と違って、泳ぐことができませんでした。それは、大変なことに……
以来、あの池で泳ぐことは禁止されております」
そんな事情があったとは。
「それなら、泳ぐことができる場所は?」
「ございません。帝国で泳ぐのは漁民だけでございます」
どうも帝国では水遊びはしないようだ。なんてことだ。それで風呂場で泳ぐ俺たちをイーサンがへんな目で見ていたんだな。
彼に報告をしてから、北に戻ろうと思っていたのに。
仕方なく、俺はローレンス坊ちゃまとしての生活を続けていた。
朝、妹と一緒に朝食を取り、それから執事直々に礼儀作法の勉強、魔法の座学。
「ああ、いらいらする」
俺はイーサンと剣術の稽古をしていた。
「なんで、まだ魔法の勉強をしないといけないんだよ」
「いいじゃないか。そのおかげでこれができるようになったんだろ」
イーサンが俺の剣にともった小さな炎を剣先でつつく。
そう、俺の魔法は進化した。何と炎が呼び出せるようになったのだ。
これにはエレインの助力が大きい。
彼女はリーフたちとは違う意味で頭がよかった。すでに有能な魔法使いだったのだ。幼いころから魔法陣によらずに精霊の力を操り、今では学園の卒業生並みの魔法を駆使するらしい。魔法に優れているデリンの家系の中でも百年に一度の才を持つといわれている。
それを考えると俺やローレンスはポンコツだった。同じ兄妹なのに、こんなに才能の差が出るなんて。本当に同じ親から生まれたんだろうか?
「魔道具も使わずに、炎を呼び出せるなんてすごいぞ。魔法剣の基本ができたってことじゃないか。なぁ、ハーシェルの弟子にならないか?」
「俺が呼び出したいのは精霊なんだけどなぁ」
帝国剣を極めたいわけじゃないんだ。俺は本物の精霊剣の使い手になりたいんだ。
「なぁ、そんなことよりも対戦しようぜ」
俺は帝国剣の構えを解く。
最近、俺はようやく全力でイーサンと勝負ができるようになった。ここはデリン家の領地で覗かれる心配がない。心置きなく北の剣で戦うことができる。慣れ親しんだ剣術ならイーサンと互角に戦える。
「そういえば、アーサー殿下が剣術の稽古に誘ってくれたぞ」
俺は軽く合わせをしながらイーサンに話す。
「なんでも、剣術に詳しい男がいるらしい。本人は下手だけど、研究しているとか何とか」
「それ、ハートマット殿だろ」
イーサンは俺の突きをかわして、また新しい技をかけてきた。
「彼は父の弟子なんだ。知識だけは一流だぞ。しかし、どこで彼らと知り合ったんだ?」
「ハートマットのことは知らない。アーサー殿に誘われたのは洞窟の中だな。あそこで暇だったから、剣の動きを練習していたんだ」
「なるほどね」
イーサンは動きを止めた。
「第一王子派は剣術に理解がある人たちが多いからな。軍の家系の人とかね。彼らはよく裏庭で練習してただろ。寮の部屋の窓の下あたりで」
「ああ、あれ」
確かに第一王子と出会ったのはあのあたりだったな。
「剣に理解がある人たちなのか。それで、君の家とも交流があるんだね」
そういってから俺は疑問に思う。なぜ、イーサンの家は第一王子に肩入れしないのだろう?
「それはね、ハーシェル家はほとんど消えた家だからだよ。帝国の剣と呼ばれたのはずっと昔のことで、一度絶えかけたんだ。かろうじて残った分家の分家だった祖父が家名をつないだ。人も家臣もいないから、輪に入れてもらえない。中立でいるしかない」
「どんどん養子を取ればいいのに」
北の一族はそうやって人の数を維持している。そうでもしなければ、家が絶えてしまうからな。
「帝国は血を重視するからね。君たちとは違うよ」
イーサンは再び構えなおした。
俺たちが楽しく訓練をしているところへ兄貴がやってきた。
兄貴はすでにやる気満々、上半身はいつものように裸だ。
「おう、やっているな」
「兄貴、またそれですか?」
イーサンは兄貴の格好をそれでも文句をつける。
「そうとも。今日は天気もいい。それに、後ろに池もあるからな。ひさしぶりに、ランス、あれをやろう」
「あれですね」
池と言ったらあれしかない。俺も服を脱ぐ。
「なにを、何をしているんだ」
イーサンが慌てて俺たちを止めた。
「ここはデリン家の敷地だぞ。そんなところで……」
「イーサンは脱がないのか?」
「脱ぐわけがないだろう。なんでそんな恥ずかしい真似を」
イーサンは服をかき寄せた。
「ふむ。やらないのか」
残念そうに兄貴はイーサンを見る。
「皆様、ごきげんよう」
間が悪いことにエレインが侍女とともに現れた。大きな傘を片手に外歩き用の服を着てすましている。
「……お嬢様」
いち早く俺たちの姿を確認した侍女がエレインの視界をふさぐように立ちふさがった。
「あら、どうしてそんな恰好を」
だが、遅かったようだ。エレインが手にした扇で口元を隠す。
「これは姫様。おはようございます」
兄貴は口調だけまじめに挨拶をすると、俺のほうを向いた。
「では、行くぞ。ランス」
「え? 今からやるんですか? あ」
さすがにエレインの前ではしないほうがいいのでは。俺はそう思ったけれど、兄貴は精霊を呼ぶ印を結ぶ。
「行け」
風が巻き起こった。灰色の狼があらわれて、ものすごい勢いで走ってきた。
狼が俺の体にぶつかると体が宙に浮く。風が俺の周りを取り巻いてそのまま湖に押し出した。
「わぁ」
高揚感が体を包む。空をすべるこの感覚。いつやっても胸が躍る。
風が湖の上でふっと消えた。俺はそのまま湖に落下する。
冷たい水が体を包んだ。無数の泡が俺を包み込む。俺は光のあるほうへ向かって水を蹴った。
池の水は澄んでいて、飛び込んできた俺に驚いた魚がどこかへ隠れるところまで見える。
俺は水面に顔を出すと、大きく息をした。
楽しいなぁ。いや、いいね。水泳訓練。
早く、兄貴のように自分で精霊を飛ばせるようになりたいものだ。そのまま岸に向かって泳ぐ。
兄貴が続くと思って空中を警戒するけれど、その気配はない。あれ、兄貴は飛んでこないのかな?
岸でイーサンたちが騒いでいた。
「おーい」
俺は手を振って、みんなを呼んだ。
「こっちにこいよ。気持ちいいぞ」
エレインが手を腰に当てて傘を振り回している。
何を言っているのかはっきりわからないけれど、怒っている?
なんでだ?水しぶきがかかったのかな?
独りで水につかっていても楽しくないので、俺は岸に上がった。
「どうして、来ないんだ?」
兄貴が正座させられていた。
エレインが俺たちをにらみ、怖い侍女のお姉さんが腕組みをしてこちらを威嚇している。
「どうしたの?」
「どうしたのではありません。なんてことを」
兄貴の横に座るように指示されて、事情が分からないながらも俺は同じように座った。
「どうして怒られているんだ、兄貴?」
「どうしてじゃありません。なんてことをするのですか」
妹が傘を目の前に突き立てた。
「人を池に投げ入れるなんて。それも精霊の力を使うなんて。罰当たりな」
「え? これはただの水泳……」
「もし、溺れたらどうするつもりなのですか。人は水の中では呼吸できないのですよ」
それは知っている。当たり前のことだろう? まさか帝国では水の中で呼吸できる魔法でも開発したのかな?
「いや、ランスは泳げるから大丈夫……」
兄貴がもそもそと言い訳をした。
「じゃありません。いきなりなんですか。ランスさんが池に落ちるのを見て私は息が止まるかと思いましたよ」
エレインは傘でトントンと地面をたたいた。
「とにかく、これからはこんな危険な行為は禁止です」
「あの、北ではみんなこうやって遊んで……」
「話を聞いていましたか。禁止です。我が家でお客様を溺れさせたなどという不名誉な事故は起こしたくありませんから」
冷たくいわれて、俺は下を向いた。
「ランスさん、どうぞこちらへ。風呂を用意いたしました」
一切の感情を交えないエレインの侍女が丁重に、しかし断固として俺を風呂に案内した。後ろでまだ、兄貴が座らされている。
風呂から上がると、執事が着替えを用意して待っていた。
「あのう……」
「事情は分かっております。アルウィン様が遊びでランドルフ様を吹き飛ばしたのでしょう?ちょっとした遊び、そう言い訳されたこととお察しします。
以前、同じことをコンラート王がされた現場に居合わせたことがございます」
え、親父もここに滞在したことがあったのか。一体何年前の話だ?
「それなら」
いいかけた俺を執事は手で制止する。
「お館様は、ランドルフ様と違って、泳ぐことができませんでした。それは、大変なことに……
以来、あの池で泳ぐことは禁止されております」
そんな事情があったとは。
「それなら、泳ぐことができる場所は?」
「ございません。帝国で泳ぐのは漁民だけでございます」
どうも帝国では水遊びはしないようだ。なんてことだ。それで風呂場で泳ぐ俺たちをイーサンがへんな目で見ていたんだな。
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