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舞踏会
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王室の舞踏会は高位の貴族が王に挨拶をするところから始まる。まず、国を支える5大公家、それから公家、高位貴族の順に王や王妃に挨拶をするのだ。
俺も形だけは習った。今はその挨拶中なのだろう。
控室からこっそりのぞいてみたけれど、人が多くて全然前が見えない。
先ほどまでいた上から見下ろすあの部屋は最高の観覧席だったわけだ。
「さっさと片付けて」
「手を休めないで」
各家の侍女長や執事たちが注意するものの、傍仕えの連中が用事があるように装って、会場を覗いている。
そりゃ、気になるよな。
そんな中で、俺たちはリーフと本屋を探す。目立つ色の服なので、すぐに見つかるかと思ったのだが、なかなか見つからない。
「俺はこちらを探す。お前たちはあちらから」
時間がなくて焦りを感じているのだろう、兄貴の言葉が短い。
「くそ、あいつら、どこに行ったんだ?」
舞踏会が始まったら、控室に戻ってそこから奥を目指す予定だった。舞踏会に注意が言っている間が一番手薄だと思われたからだ。なのに……
会場がざわついているようだ。様々な家の侍女たちが集まって、なにか話している。
「なに?」「なんですって?」
「どうかしたのですか?」
俺は見知らぬ侍女に尋ねた。
「それが、よくわからないの。なにかしらね」
まさか、リーフ……ありえないとは思うけれど、あいつがどうかしたのだろうか。
そのうちに王宮の護衛たちがやってきて控室と鏡の間につながる通路を閉じた。俺たちは締め出しを食らう。いったん廊下まで退却だ。
「中で何が起きているのかな」
「リーフたちは?」
「面倒に巻き込まれたかな」
イーサンと俺は顔を見合わせる。
「確かめてみよう」
「どうやって?」
「さっきの部屋に戻って……」
最後まで聞かずにイーサンは首を振る。
「駄目だ。今、王族の部屋に入ると暗殺者だといわれても仕方がない状況だよ。君はその恰好であの護衛を出し抜くことができるのか」
無理だな。こんな格好じゃぁ、戦いたくても戦えない。
「それなら……」
俺はあたりを見回す。そしていいものを発見した。
「見ろよ。イーサン。ここから入れるぞ」
俺は壁にかかったカーテンを開ける。
「……配膳用の通路だな」
「この大きさなら俺でも潜り抜けられる。見てろ」
俺はあたりに人がいないのを確認して、その扉を開けて中に飛び込んだ。
上半身は入った。しかし、下半身が、正確に言うなら無駄な布が詰まって抜けられない。
「イーサン、押してくれ」
慌てたイーサンが俺の足を押し込んだ。何とか穴の向こうにはい出せたものの、俺のスカートはボロボロだ。どこかに引っ掛けてしまったらしく、激しく裂けている。
「イーサン、来いよ」
ものすごくためらいがあってから、イーサンの上半身が穴から出てきた。
俺が思い切りひっぱるとスポンと体が穴から抜ける。
「なんて道を選択するんだ」
イーサンはぶつぶつと文句を言う。
「よかったな、出た先がこんなところで」
裏から料理を回すときに使うらしいその場所には配膳用の台車や、予備の食器が整然と並べてあった。あまり普段は使う場所ではないようだ。俺は向こう側のカーテンを苦労して閉めた。
「ランス……君のその恰好……」
「くそ、この布が邪魔だな」
俺はぶら下がる布を引きちぎった。
「ズボンが見えているぞ……女装した意味がないじゃないか」
「……これでどうだ」
たたんであった台を飾るようの布をぐるぐると腰から巻き付ける。
「これでスカート、みたいだろ」
デリン家のお仕着せが……とぶつぶつ言うイーサン。俺はイーサンにも布を押し付けた。
「おまえもこれをまけよ。すごく汚れているぞ」
俺たちは鏡の間に通じると思われるカーテンをそっと開けた。目もくらむばかりの明るい光が差し込んでくる。
「結界も、罠もなし、いくぞ」
俺は小さな犬に確認させる。
「行くって、どこへ」
着飾った貴族たちは皆俺たちに背を向けていた。そのすきに俺は山盛りの食べ物が積まれた台の下に潜り込む。
「……ではないですか」
誰かが演説していた。
「王よ。今こそ、精霊の御子、世継ぎの君を決めるべきだ」
空気が張り詰めていた。とても華やかな舞踏会の雰囲気とは思えない。
『なんなんだよ』
『あれは、ファリアス公の……次男だったかな。有能な秘書官だったと思う』
布と人の足の間からちらりと見える男のことをイーサンは知っていた。
『第二王子派として有名な男だね』
俺はそっとあたりを窺う。これは喧嘩を売っているのか?
北でも宴席で争いになることはよくあることだった。その争いが拡大して、戦争になったこともある。だから、宴席に入るときには武器はすべて預けておく、それが原則なのだが。
ここにいる者たちは全員正装していた。つまり、儀礼用とはいえ剣を身に着けているということだ。
『王の護衛たちは何をしているんだ?』
イーサンも眉をひそめている。
俺は兄貴の精霊にそっと周りを探らせた。精霊はあっという間に尻尾をまいて戻ってくる。
『うへぇ、結界がいつでも作動するようになっているのか。おっかないな』
先ほどの控室に戻ったほうがいいかもしれない。
「そのことについては、神殿に一任しておる」
良く響く声が、それに答えた。
「しかしながら、陛下。先日、神殿の不手際があったと、そう聞き及んでおります。それ故に世継ぎの御子を決めかねておられるとの噂……」
「誰がそんなことを。根も葉もない噂であろう」
聞いたこともない声が割り込んだ。声に憤りが混じっている。
うわ、秘密の儀式の内容が漏れている。
イーサンの顔色が悪くなる。あれだけ呪われると釘を刺されていたのに、それを匂わせた。
そりゃ、俺もデリン公や執事に散々しゃべったけどね。でも、この場所でみんなの前で話すとなると意味合いが変わってくる。
さらに会場の雰囲気が悪くなるのを、机の下に隠れていても感じるほどだ。
別の男が話している男のそばに行って、何かささやいた。
おそらく、やめろとか、今は駄目だ、とかそういうことをいっているのだろう。
膝をついた男は何かをその男に言い返す。
そこに宮殿の騎士たちがやってきて、男を取り囲んだ。
「お許しを、陛下。我が一族のものがこの場にふさわしくないことを申しました」
年老いた男が進み出て、頭を下げる。
「ただ、このものがこのような行動をとったのは帝国を案じてのこと。その思いをもって、どうかご容赦くださいますよう」
王の言葉は不機嫌そうだった。
「ここは、冬明けを祝う席だ。下がれ」
「しかし……」
耳鳴りがする。なんだ?
ランス、退け。
兄貴の精霊の声が聞こえた。せっかくの料理の下だけれど、仕方がない。俺はそろそろと元居た部屋に戻る。
結界が発動するぞ
「イーサン、急げ」
俺は、イーサンを先ほどの穴に押し込んで、尻を蹴った。
そのあとに自分も飛び込む。スカート代わりに巻き付けた布が外れてしまったけれど、そんなこと気にしていられない。
「ひえ」
背後で何かが閉じられるような気配があった。強力な格子戸のようなものが降りて、内と外とを遮断されたような気がした。
「なんなんだ? あれ?」
「たぶん、王宮の防御装置だと思う。結界が作動したんだよ」
俺は残った布を穴から引きずり出した。
「見てみろよ。これ、端がズタズタだ」
これではスカートとして使えないかな? 俺はなるべくほつれを隠すように布を巻き付けた。
「なぁ、これで正装に見えるかな」
「辺境の部族の娘みたいだな」
俺たちは廊下を忍び足で歩いて、控えの間をそっとのぞき込む。侍女や侍従たちが行きかい、鏡の間からは華やかな音楽が漏れてきている。
「何もなかったみたいだね」
「たぶん、限定的な結界だったんだな」
やっぱり怖いよ、魔道帝国。あれが俺たちに向けられたものだったら、どうなっていただろう。
俺も形だけは習った。今はその挨拶中なのだろう。
控室からこっそりのぞいてみたけれど、人が多くて全然前が見えない。
先ほどまでいた上から見下ろすあの部屋は最高の観覧席だったわけだ。
「さっさと片付けて」
「手を休めないで」
各家の侍女長や執事たちが注意するものの、傍仕えの連中が用事があるように装って、会場を覗いている。
そりゃ、気になるよな。
そんな中で、俺たちはリーフと本屋を探す。目立つ色の服なので、すぐに見つかるかと思ったのだが、なかなか見つからない。
「俺はこちらを探す。お前たちはあちらから」
時間がなくて焦りを感じているのだろう、兄貴の言葉が短い。
「くそ、あいつら、どこに行ったんだ?」
舞踏会が始まったら、控室に戻ってそこから奥を目指す予定だった。舞踏会に注意が言っている間が一番手薄だと思われたからだ。なのに……
会場がざわついているようだ。様々な家の侍女たちが集まって、なにか話している。
「なに?」「なんですって?」
「どうかしたのですか?」
俺は見知らぬ侍女に尋ねた。
「それが、よくわからないの。なにかしらね」
まさか、リーフ……ありえないとは思うけれど、あいつがどうかしたのだろうか。
そのうちに王宮の護衛たちがやってきて控室と鏡の間につながる通路を閉じた。俺たちは締め出しを食らう。いったん廊下まで退却だ。
「中で何が起きているのかな」
「リーフたちは?」
「面倒に巻き込まれたかな」
イーサンと俺は顔を見合わせる。
「確かめてみよう」
「どうやって?」
「さっきの部屋に戻って……」
最後まで聞かずにイーサンは首を振る。
「駄目だ。今、王族の部屋に入ると暗殺者だといわれても仕方がない状況だよ。君はその恰好であの護衛を出し抜くことができるのか」
無理だな。こんな格好じゃぁ、戦いたくても戦えない。
「それなら……」
俺はあたりを見回す。そしていいものを発見した。
「見ろよ。イーサン。ここから入れるぞ」
俺は壁にかかったカーテンを開ける。
「……配膳用の通路だな」
「この大きさなら俺でも潜り抜けられる。見てろ」
俺はあたりに人がいないのを確認して、その扉を開けて中に飛び込んだ。
上半身は入った。しかし、下半身が、正確に言うなら無駄な布が詰まって抜けられない。
「イーサン、押してくれ」
慌てたイーサンが俺の足を押し込んだ。何とか穴の向こうにはい出せたものの、俺のスカートはボロボロだ。どこかに引っ掛けてしまったらしく、激しく裂けている。
「イーサン、来いよ」
ものすごくためらいがあってから、イーサンの上半身が穴から出てきた。
俺が思い切りひっぱるとスポンと体が穴から抜ける。
「なんて道を選択するんだ」
イーサンはぶつぶつと文句を言う。
「よかったな、出た先がこんなところで」
裏から料理を回すときに使うらしいその場所には配膳用の台車や、予備の食器が整然と並べてあった。あまり普段は使う場所ではないようだ。俺は向こう側のカーテンを苦労して閉めた。
「ランス……君のその恰好……」
「くそ、この布が邪魔だな」
俺はぶら下がる布を引きちぎった。
「ズボンが見えているぞ……女装した意味がないじゃないか」
「……これでどうだ」
たたんであった台を飾るようの布をぐるぐると腰から巻き付ける。
「これでスカート、みたいだろ」
デリン家のお仕着せが……とぶつぶつ言うイーサン。俺はイーサンにも布を押し付けた。
「おまえもこれをまけよ。すごく汚れているぞ」
俺たちは鏡の間に通じると思われるカーテンをそっと開けた。目もくらむばかりの明るい光が差し込んでくる。
「結界も、罠もなし、いくぞ」
俺は小さな犬に確認させる。
「行くって、どこへ」
着飾った貴族たちは皆俺たちに背を向けていた。そのすきに俺は山盛りの食べ物が積まれた台の下に潜り込む。
「……ではないですか」
誰かが演説していた。
「王よ。今こそ、精霊の御子、世継ぎの君を決めるべきだ」
空気が張り詰めていた。とても華やかな舞踏会の雰囲気とは思えない。
『なんなんだよ』
『あれは、ファリアス公の……次男だったかな。有能な秘書官だったと思う』
布と人の足の間からちらりと見える男のことをイーサンは知っていた。
『第二王子派として有名な男だね』
俺はそっとあたりを窺う。これは喧嘩を売っているのか?
北でも宴席で争いになることはよくあることだった。その争いが拡大して、戦争になったこともある。だから、宴席に入るときには武器はすべて預けておく、それが原則なのだが。
ここにいる者たちは全員正装していた。つまり、儀礼用とはいえ剣を身に着けているということだ。
『王の護衛たちは何をしているんだ?』
イーサンも眉をひそめている。
俺は兄貴の精霊にそっと周りを探らせた。精霊はあっという間に尻尾をまいて戻ってくる。
『うへぇ、結界がいつでも作動するようになっているのか。おっかないな』
先ほどの控室に戻ったほうがいいかもしれない。
「そのことについては、神殿に一任しておる」
良く響く声が、それに答えた。
「しかしながら、陛下。先日、神殿の不手際があったと、そう聞き及んでおります。それ故に世継ぎの御子を決めかねておられるとの噂……」
「誰がそんなことを。根も葉もない噂であろう」
聞いたこともない声が割り込んだ。声に憤りが混じっている。
うわ、秘密の儀式の内容が漏れている。
イーサンの顔色が悪くなる。あれだけ呪われると釘を刺されていたのに、それを匂わせた。
そりゃ、俺もデリン公や執事に散々しゃべったけどね。でも、この場所でみんなの前で話すとなると意味合いが変わってくる。
さらに会場の雰囲気が悪くなるのを、机の下に隠れていても感じるほどだ。
別の男が話している男のそばに行って、何かささやいた。
おそらく、やめろとか、今は駄目だ、とかそういうことをいっているのだろう。
膝をついた男は何かをその男に言い返す。
そこに宮殿の騎士たちがやってきて、男を取り囲んだ。
「お許しを、陛下。我が一族のものがこの場にふさわしくないことを申しました」
年老いた男が進み出て、頭を下げる。
「ただ、このものがこのような行動をとったのは帝国を案じてのこと。その思いをもって、どうかご容赦くださいますよう」
王の言葉は不機嫌そうだった。
「ここは、冬明けを祝う席だ。下がれ」
「しかし……」
耳鳴りがする。なんだ?
ランス、退け。
兄貴の精霊の声が聞こえた。せっかくの料理の下だけれど、仕方がない。俺はそろそろと元居た部屋に戻る。
結界が発動するぞ
「イーサン、急げ」
俺は、イーサンを先ほどの穴に押し込んで、尻を蹴った。
そのあとに自分も飛び込む。スカート代わりに巻き付けた布が外れてしまったけれど、そんなこと気にしていられない。
「ひえ」
背後で何かが閉じられるような気配があった。強力な格子戸のようなものが降りて、内と外とを遮断されたような気がした。
「なんなんだ? あれ?」
「たぶん、王宮の防御装置だと思う。結界が作動したんだよ」
俺は残った布を穴から引きずり出した。
「見てみろよ。これ、端がズタズタだ」
これではスカートとして使えないかな? 俺はなるべくほつれを隠すように布を巻き付けた。
「なぁ、これで正装に見えるかな」
「辺境の部族の娘みたいだな」
俺たちは廊下を忍び足で歩いて、控えの間をそっとのぞき込む。侍女や侍従たちが行きかい、鏡の間からは華やかな音楽が漏れてきている。
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