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その後、パーティから伯爵家の者達が消え、
「ユイスティーナ・タブロッセ伯爵令嬢は、消えてしまったとさ」
「叔父様はよろしかったのですか?」
「自慢の姪をエスコートする役目を終えたから十分だよ」
「アラ、羨ましい。私はつまらないお茶会続きだったのよ?」
秘密に来国している王女。その情報は、伯爵家に届かないよう繊細に情報の扱いがされた。
「まあ、あの使用人達の扱いじゃ情報の扱いも押して然るべしね。」
伯爵家で私を匿い、国からの刺客を掻い潜っていた母はお疲れの様子。
美味しいお茶を淹れるわね?
「ありがとう。でも伯爵もバカねえ。ユイスティーナを大事にすればお礼もしたんのに。」
女性達の情報網の力もあった。
「仕事を任せるのは伯爵の裁量だが、杜撰なものだな。」
簡単に使用人経由で情報を得てくる。
ユイスティーナが鍵だったのに、不遇な扱いをした。
女の社交、接待
「外交問題にしようかなって情報がひとつ。」
母が出す
『ユイスティーナを連れ戻せ』との文。タブロッセ伯爵の依頼の手紙が出て来たらしい。
「連れ戻せはおかしいわ。だって、自ら手を離したのだもの。」
「それに、もう消えてしまったよ。」
書類上、タブロッセの娘はリリスティーンだけになった。
緊急処置と、敵を欺くためだった。
「お金に釣られたとはいえ、2度目よ。あの伯爵様には、貴族の家長でいて欲しくないわね?」
こうして、救済処置で家名は残る状態になった。
「リリスティーンも嫁ぎ先を選べる筈でしたのに。」
義理とはいえ妹の将来が狭まって残念ですが、手を伸ばしても握り返さなければ救えはしない。
新しい生活にタブロッセ伯爵家の名残りは…馴染みの使用人達が私の側にいる。
私はこの国に留学に来た。叔父様の親戚。
王家から妹ではなく、姉を娶りたいと第三王子からの声を
「なんの事でしょう?」と一蹴。
その後
よからぬ癒着を一掃したタブロッセ伯爵家を継ぐ人と結婚して
ユイスティーナ・タブロッセ伯爵夫人になったのは驚いたけど。
叔父様に目をかけられている青年で、穏やかな笑顔が素敵だ。
商売に関しては、容赦ないけど私には甘々です。
「ユイスティーナ・タブロッセ伯爵令嬢は、消えてしまったとさ」
「叔父様はよろしかったのですか?」
「自慢の姪をエスコートする役目を終えたから十分だよ」
「アラ、羨ましい。私はつまらないお茶会続きだったのよ?」
秘密に来国している王女。その情報は、伯爵家に届かないよう繊細に情報の扱いがされた。
「まあ、あの使用人達の扱いじゃ情報の扱いも押して然るべしね。」
伯爵家で私を匿い、国からの刺客を掻い潜っていた母はお疲れの様子。
美味しいお茶を淹れるわね?
「ありがとう。でも伯爵もバカねえ。ユイスティーナを大事にすればお礼もしたんのに。」
女性達の情報網の力もあった。
「仕事を任せるのは伯爵の裁量だが、杜撰なものだな。」
簡単に使用人経由で情報を得てくる。
ユイスティーナが鍵だったのに、不遇な扱いをした。
女の社交、接待
「外交問題にしようかなって情報がひとつ。」
母が出す
『ユイスティーナを連れ戻せ』との文。タブロッセ伯爵の依頼の手紙が出て来たらしい。
「連れ戻せはおかしいわ。だって、自ら手を離したのだもの。」
「それに、もう消えてしまったよ。」
書類上、タブロッセの娘はリリスティーンだけになった。
緊急処置と、敵を欺くためだった。
「お金に釣られたとはいえ、2度目よ。あの伯爵様には、貴族の家長でいて欲しくないわね?」
こうして、救済処置で家名は残る状態になった。
「リリスティーンも嫁ぎ先を選べる筈でしたのに。」
義理とはいえ妹の将来が狭まって残念ですが、手を伸ばしても握り返さなければ救えはしない。
新しい生活にタブロッセ伯爵家の名残りは…馴染みの使用人達が私の側にいる。
私はこの国に留学に来た。叔父様の親戚。
王家から妹ではなく、姉を娶りたいと第三王子からの声を
「なんの事でしょう?」と一蹴。
その後
よからぬ癒着を一掃したタブロッセ伯爵家を継ぐ人と結婚して
ユイスティーナ・タブロッセ伯爵夫人になったのは驚いたけど。
叔父様に目をかけられている青年で、穏やかな笑顔が素敵だ。
商売に関しては、容赦ないけど私には甘々です。
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