【完結】何回も告白されて断っていますが、(周りが応援?) 私婚約者がいますの。

BBやっこ

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お迎え

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消えていて欲しかった。
そんな本音を湾曲して伝えてみる。


「そもそも、社交は遊びではないのです。
顔をつなぎ、情報を仕入れ。旦那様の役に立って2人で生きていくのです。

私は旦那様のために、努力しているのです。

あなたは養ってあげる女性を求めては?」


「ですが!あなたを忘れられないんです。」


ヒュー!ヒュー!

口笛ですか。出し物ではないんですよ?

迷惑だと伝えて、近づかれるのも嫌です。
ここはどうすれば…

「お待たーせ!」

「あら、来れましたの?」

「うん。行こっか?」


いつものようにエスコートしてくれた彼の手を取り、立ち上がる。
この紅茶代さえ払わせたくなるけど、それで破産は可哀想です。

ひと言だけ、上げましょう。

「邪魔ですわよ?」

カフェで座り込むなんて。椅子に座りなさいな。
もう視界に入れる事なく、私はカフェを出て行った。


「誰の回し者なんでしょうね、まったく。」

迷惑極まりなかったわと思いながら、婚約者の腕に寄り添う。

「さあ、考えなしだったんじゃないか?」

「どこかの誰かが醜聞目的であんな事をしたのかと…。」
婚約者の彼の言いようが、嫌がらせではないと思っているようで。

「?だって一度も君がどうしたいかなんて訊かなかったじゃないか。
まあ、俺の未来のパートナを狙ったのは良い目をしているんじゃないか?」


ちょっと嬉しい。俺の、未来の“パートナー”。

「そ、そうかしら?この磨いた表面だけ興味があったのではなくて?
私の努力の成果も入っているのよ。一目惚れって皮の一枚なのかしら。」

「それは、男にもよるだろ。」

ギュッと両手を握り込まれる

「俺は、全部知りたい。
知り尽くすまでずっといたい。」


ああ、やっぱり良いなあ。


「じゃあ、ずっとね?」私は笑った。
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感想 1

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みんなの感想(1件)

紅しゃけ
2025.11.26 紅しゃけ

1エピソード目の最後にカップル、とありますがカップの誤字ではないでしょうか?突然済みません、、

面白かったです!プロポーズした人が少し滑稽でした(笑)

解除

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