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帝国海軍の猫大佐 裏話
一般公開に行くよ! in 帝国海軍の猫大佐 7
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帝国海軍の猫大佐の裏話的エピソードです
+++++
「じゃあ修ちゃん、お昼ご飯を食べてから、見学に行くね」
次の日の朝、でかける修ちゃんを玄関まで見送る。
「わかった。和人、ママのこと頼むな」
「なんで私が頼まれる立場なのー?」
「男同士の話なんだよ。なー?」
修ちゃんが意味深な顔をして笑った。そしておちびさんも。
「なー!!」
「えー……昨日のお風呂でなにか話した?」
昨日の夜、二人がお風呂でキャッキャウフフしていたことを思い出す。
「ひみつー!」
「男同士の秘密だ。なー、和人」
「なー!」
男同士で示し合わせててちょっとムカつくんですけど!
「ママだけ仲間はずれとか傷つくんですけどー!」
「仲間はずれじゃないさ。ママのことを頼むぞって話なんだから。なあ?」
「ママのことたのまれたー!」
「そうかなあ……」
「そうなんだよ。じゃあ行ってくる」
「いってらっしゃーい」
いまいち腑に落ちないものを感じながら、修ちゃんを見送った。ドアが閉まると、私とおちびさんは居間に戻る。腑に落ちないことがあっても、やることはそれなりにあるのだ。
「さてー。洗濯物ほしたら、先に遊覧船に乗りに行く? で、お昼は近くの洋食屋さんに行こうか? そこでお昼を食べてから、みむろの見学っていう順番が良いと思うけど」
「いいねー!」
「じゃあ、それで決定。洗濯終わるまでテレビ見てていいよ。あまり大きな音にしないでね。ここ、私達だけじゃないから」
そう言いながら上と下を指でさす。おちびさんは理解しましたという顔をすると、居間のテレビの前に落ち着いた。
「ん?」
座っている膝の上になにかあるなと思ってのぞいたら、なぜかパパのパジャマを抱っこしている。いつもはシイタケやマイタケを抱っこしているから、なにもないのは手持ちぶさたなのかも。
「それ、シイタケ達の変わり?」
「そう!」
「それも一緒に洗濯しようと思ったんだけどな。きれいなのと交換しない?」
「きれいなの、パパのにおいしないよ」
きれいなパジャマのほうが良いと思ったのは私だけで、おちびさん的には今のパジャマが良いみたい。
「あー、そこがポイントなのかー……」
「パパのにおいー!」
小さい子って、ハンカチや毛布が好きだよね。しかもそれがパパのにおいがしているものなら、なおさらなのかも。自分もクンクンするほうだから、その気持ちはわからなくもない。
「パパのにおいがいいのか」
「うん」
「じゃあ、それはそのまま、かず君にあずけておく」
私がそう言うと安心したのか、満足げな顔をしてパジャマを抱きしめつつ、いつもの子供番組を見始めた。その姿を見て、写真を撮っておこうとスマホをとりにいく。そして夢中になってテレビを見ている横顔を撮る。
「?」
「バアバに写真を送っておくね。おはようさーんて」
「ぼくからもおはよーさんしておいてー」
「わかった」
いやあ、我が子ながらなかなかいい感じで撮れましたよ。
『かず君からおはよーさんだって! しかしこの姿、昔の自分を見ているようで笑える』
メッセージをそえて写真を送った。
『さすが親子、そっくり。今日は暑くなるらしいよ。水分補給しっかりとね』
母親からはそんな返事が返ってきた。でも横顔を見ている限り、容姿に関しては、私より修ちゃんに似ていると思う。目の感じとか、鼻の感じとか。私の遺伝子は、見えないところで作用しているらしい。
「さーて、さっさと片づけ終わらさないとねー」
おちびさんが機嫌よくテレビを見ているうちに、やり終えてしまおう! 洗濯機を回し、その間に朝ごはんの片づけをする。掃除機もかけたいけど、ちょっと早いかな。万が一、下や上でまだ寝ている人がいたら大変だから、掃除機をかけるのはやめておこう。
「朝ごはんを食べたばかりだけど、夕飯はどうしようねえ……」
洗濯機が止まるまでの間、テレビ画面を横目で見つつ、夕飯の献立を考える。お義兄さんが届けてくれたピザとラザニアとコロッケは、冷凍室におさまっている。これは修ちゃんが疲れて何もしたくない時用だから、今日の晩御飯に使うのは論外だ。さて、どうしたものか。
「私一人なら、お茶漬けだけでごちそうさまできるけど、おちびと修ちゃんいるしなー……かず君、晩ごはん、なにか食べたいリクエストある?」
「みむろカレー!!」
「それ、お昼に行く洋食屋さんで食べられるやん?」
「じゃあー、お好み焼きー!」
「ああ、それ良いね。焼きそばもしようか」
そう言ってから、ハテ?となる。修ちゃんち、ホットプレート、あったっけ? 今まで一度も見たことないような?
「けっこう単身赴任組やら若い子達が集まるんだし、ホットプレートとガスコンロぐらいありそうだけどなー」
台所の流しの下と、上の棚を開けて目的のものを探す。たこ焼き器がなくても、ホットプレートぐらいあるでしょー?と思っていたらあった。しかもたこ焼き器まで!
「かず君! パパ、たこ焼き器もってるよ!! たこ焼きも作れるよ!!」
「たこ焼き!」
今日の晩御飯は決まりかな?
+++++
「じゃあ修ちゃん、お昼ご飯を食べてから、見学に行くね」
次の日の朝、でかける修ちゃんを玄関まで見送る。
「わかった。和人、ママのこと頼むな」
「なんで私が頼まれる立場なのー?」
「男同士の話なんだよ。なー?」
修ちゃんが意味深な顔をして笑った。そしておちびさんも。
「なー!!」
「えー……昨日のお風呂でなにか話した?」
昨日の夜、二人がお風呂でキャッキャウフフしていたことを思い出す。
「ひみつー!」
「男同士の秘密だ。なー、和人」
「なー!」
男同士で示し合わせててちょっとムカつくんですけど!
「ママだけ仲間はずれとか傷つくんですけどー!」
「仲間はずれじゃないさ。ママのことを頼むぞって話なんだから。なあ?」
「ママのことたのまれたー!」
「そうかなあ……」
「そうなんだよ。じゃあ行ってくる」
「いってらっしゃーい」
いまいち腑に落ちないものを感じながら、修ちゃんを見送った。ドアが閉まると、私とおちびさんは居間に戻る。腑に落ちないことがあっても、やることはそれなりにあるのだ。
「さてー。洗濯物ほしたら、先に遊覧船に乗りに行く? で、お昼は近くの洋食屋さんに行こうか? そこでお昼を食べてから、みむろの見学っていう順番が良いと思うけど」
「いいねー!」
「じゃあ、それで決定。洗濯終わるまでテレビ見てていいよ。あまり大きな音にしないでね。ここ、私達だけじゃないから」
そう言いながら上と下を指でさす。おちびさんは理解しましたという顔をすると、居間のテレビの前に落ち着いた。
「ん?」
座っている膝の上になにかあるなと思ってのぞいたら、なぜかパパのパジャマを抱っこしている。いつもはシイタケやマイタケを抱っこしているから、なにもないのは手持ちぶさたなのかも。
「それ、シイタケ達の変わり?」
「そう!」
「それも一緒に洗濯しようと思ったんだけどな。きれいなのと交換しない?」
「きれいなの、パパのにおいしないよ」
きれいなパジャマのほうが良いと思ったのは私だけで、おちびさん的には今のパジャマが良いみたい。
「あー、そこがポイントなのかー……」
「パパのにおいー!」
小さい子って、ハンカチや毛布が好きだよね。しかもそれがパパのにおいがしているものなら、なおさらなのかも。自分もクンクンするほうだから、その気持ちはわからなくもない。
「パパのにおいがいいのか」
「うん」
「じゃあ、それはそのまま、かず君にあずけておく」
私がそう言うと安心したのか、満足げな顔をしてパジャマを抱きしめつつ、いつもの子供番組を見始めた。その姿を見て、写真を撮っておこうとスマホをとりにいく。そして夢中になってテレビを見ている横顔を撮る。
「?」
「バアバに写真を送っておくね。おはようさーんて」
「ぼくからもおはよーさんしておいてー」
「わかった」
いやあ、我が子ながらなかなかいい感じで撮れましたよ。
『かず君からおはよーさんだって! しかしこの姿、昔の自分を見ているようで笑える』
メッセージをそえて写真を送った。
『さすが親子、そっくり。今日は暑くなるらしいよ。水分補給しっかりとね』
母親からはそんな返事が返ってきた。でも横顔を見ている限り、容姿に関しては、私より修ちゃんに似ていると思う。目の感じとか、鼻の感じとか。私の遺伝子は、見えないところで作用しているらしい。
「さーて、さっさと片づけ終わらさないとねー」
おちびさんが機嫌よくテレビを見ているうちに、やり終えてしまおう! 洗濯機を回し、その間に朝ごはんの片づけをする。掃除機もかけたいけど、ちょっと早いかな。万が一、下や上でまだ寝ている人がいたら大変だから、掃除機をかけるのはやめておこう。
「朝ごはんを食べたばかりだけど、夕飯はどうしようねえ……」
洗濯機が止まるまでの間、テレビ画面を横目で見つつ、夕飯の献立を考える。お義兄さんが届けてくれたピザとラザニアとコロッケは、冷凍室におさまっている。これは修ちゃんが疲れて何もしたくない時用だから、今日の晩御飯に使うのは論外だ。さて、どうしたものか。
「私一人なら、お茶漬けだけでごちそうさまできるけど、おちびと修ちゃんいるしなー……かず君、晩ごはん、なにか食べたいリクエストある?」
「みむろカレー!!」
「それ、お昼に行く洋食屋さんで食べられるやん?」
「じゃあー、お好み焼きー!」
「ああ、それ良いね。焼きそばもしようか」
そう言ってから、ハテ?となる。修ちゃんち、ホットプレート、あったっけ? 今まで一度も見たことないような?
「けっこう単身赴任組やら若い子達が集まるんだし、ホットプレートとガスコンロぐらいありそうだけどなー」
台所の流しの下と、上の棚を開けて目的のものを探す。たこ焼き器がなくても、ホットプレートぐらいあるでしょー?と思っていたらあった。しかもたこ焼き器まで!
「かず君! パパ、たこ焼き器もってるよ!! たこ焼きも作れるよ!!」
「たこ焼き!」
今日の晩御飯は決まりかな?
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