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お兄ちゃん威厳ある方だし
しおりを挟む「マジこのタイミングで言ってくるのかよ」
「相手に好意を伝えるのに時と場所は関係ありませんから」
って眼鏡キラッてやって、僕のシートベルト締めてくれた。
「あー……お前のその好きってヤツさ……マジなの?」
ゆっくり車が動き出してハンドルを動かしながら笑う豹は横顔だからか格好良すぎて思わず視線を外にやった。
「マジですよ、大真面目。俺兄さん以外の人間に好きって言った事ありませんから」
「へ?」
顎持たれて豹の方向かされて何この美丈夫!
「初恋も今もこれからも死ぬまで俺は兄さん一筋」
「んんんっ!」
赤信号で唇食むキスされて腰震える。
豹の匂い、ああそうだったこんな匂いだったな……なんてちょっとスンスンしてたら、直ぐ青信号に変わって良かった!
また外見て、深呼吸した。
だって、あの……まだ信じらんないってゆーか、夢心地ってゆーか。
え? 何これ両想いなの?
どゆこと?
ええ? リアルマジなのパンちゃん。
ってゆうか僕豹が好きなの? 想ってるの?!!
一人で心臓バクバクしちゃって襟のとこぎゅってしてたらおっきい手が頭撫でてきた。
「ずっとずっと言いたかったです、兄さんが好きだって」
「ずっとずっと……?」
「はい」
もっかい豹見たら、その顔は冗談言ってるような顔じゃないんだけど…………そりゃ僕だって早く正直になりたいけど……。
「っつかさ、お前僕をフッた癖に急に好き好き言い出したじゃん? あれ何で?」
「ああ、あれは……離れてる間も俺はずっと兄さんの事だけを考えていたし、毎日兄さんの様子ラインで貰ってたし常に好きだ好きだって思ってたんです。で、兄さんラブメーターが振り切れて顔見た瞬間口に出ちゃったのもありますけど」
「ありますけど?」
パンサー君にっこりして言う。
「お父さんとお母さんに若いんだからもっとグイグイいかなくちゃと背中を押されまして!」
「は?」
「今度はしっかり口に出していこうネ作戦!」
テヘペロじゃねーんだよ! なんだそれ!!
「意っ味わかんないから!!」
「意味は……うんっと……分からなくていいです、でも僕らは皆兄さんが好きで、大切で、あの日の告白を受け止められなかったの後悔してます。本当に」
「う、うん……後悔って……え? 家族で? ん? うん……」
また赤信号になって車内には次の角を右に曲がるウィンカーの音が響いていた。
そうなんだ、二人もなんか色々知ってんだ……。
嬉しいような苦しいような怖いようなこれ、よくわかんない。
空気上手く吸えない。
「もう兄さんの前から消えたりしないから。18の時も消えたつもりはなかったんです。俺なりに早く兄さんに釣り合う男になりたくて……」
「うん……」
「言葉が少なすぎて……でもあの時ももうどこから話せばいのかわからなくなってしまって……何も答えられなかった」
「いいよ」
「俺はずっと兄さんだけを見てきました。本当です嘘じゃないです」
豹が眉間にシワを寄せてる、僕の事で悩むのはあんまり見たくない。
それに僕だって……。
「うん……あの、別に豹を責めてる訳じゃない。僕だって同じだよ中学生の時、僕が先にお前を拒絶した。その時僕も豹に何も言わなかったもんな……」
「…………」
「ごめんな豹。辛かったよな? 先に好きだって言ってくれたのはお前だったのに…………理由も言わずにダメだって……酷い兄ちゃんだよな」
「兄さん」
車が止まった、豹はシートベルトを外して僕のベルトを外しながらキスしてくれた。
お腹の中わなわなして僕から豹の唇を抉じ開けた。
「豹何これわかんない、何この気持ち」
「俺も頭可笑しくなりそう」
「もっとしてもい?」
「はい」
銀色の髪を掴んで額をつけて顔の角度傾けて唇を食い込ませる。
豹の舌は滑らかで柔らかくて直ぐ絡まって馴染んできた。
その唇は昔と何にも変わってなかった。
「ね、ねぇ豹」
「何ですか」
視線合わせて目熱い。
「抱き締めて?」
「あ、待って、兄さんしてあげたいけど、部屋まで我慢できますか? ここ狭いから、俺このまましちゃうと99,9999%兄さん脱がし始めちゃうから」
「ん?」
額ゴリゴリされて顔離されて、ちょっと待ってよなんか僕、めっちゃ恥ずかしくないですか!
僕のががっついてるみたいな。
めっちゃ口拭いてとりあえず睨むぞゴラァ。
「我慢も何もお前の事なんか好きじゃねーし」
「はいはい、わかりました」
ツンデレごちでーす。ってあっさり流されて車の外見る。
「あ、家」
「うん、そう実家。ちょっと車庫開けてきますね」
口拭うついでに鼻むずむずするのほじってたら、車出る寸前で豹が、
「あっそうだ忘れてた。はいカメラ見て、兄さんラーブ」
って急に僕に寄り掛かってきてインカメで写真撮ってきた。
「おい、ちょっと今僕鼻ほじっ……」
「そのくらいの方が兄さんリラックスしてる感が出てて吉ッ!」
「あ?」
画面にはスーツのイケメンと鼻ほじった間抜け面のニート写ってんだけど!
「えーっと……【兄たま奪還成功なり☆】と…………あっ返信きた」
「【よ! 将軍様!!】のスタンプが返信されてんのはいいけどさ、それ誰に送ってんの? 僕んとここないよ父さん個人?」
「違いますよ、兄さん省いた家族のグループライン」
「いじめか!」
携帯取り上げたら、【どーしよ! 兄さんが変な男にラチられてしまったなり】とか色々影でやってる!
「解散しろ!」
「そうですね、もういらないですそのグループ」
「ん?」
「だってもう俺兄さんにちゃんと気持ち伝えられたから」
抜けちゃっていいですよ、って笑って豹は車を降りた。
少しだけ画面スクロールしたらお父さんとお母さんから【佐渡島作戦、今夜決行!】とか【しっかりやりなさいね】なんて書いてある。
【頑張ります!】ってマジかよ仕組んでたのかよ……。
何か脱力すんだけど……。
でも……そうなんだ皆……僕の事…………。
また泣きそうで一人の時に見て良かった。
家に着いて三日ぶりの我が家は踏みしめた床も手すりもしっくり来てやっと体が開放された気分だった。
リビングについて、豹はお茶入れてくれて弟と二人きりの家なんていつぶりだろう。
僕の前に湯呑みを置いて豹が言う。
「もし、昔の俺達だったら二人がいないってここぞとキスしてましたかね」
「そーだな、あっちこっちでしてそうだな…………ってなんかそれも変な兄弟だな」
二人で笑って、豹はテレビのリモコンを僕に渡してきた。
「俺、風呂入ってくるんで兄さんテレビでも見てて? 疲れただろうしそのまま寝ちゃっても構わないんで」
「うん」
「もし眠かったら今から部屋戻ってもいいですよ」
「ん? うん…………」
「あの…………兄さん?」
「え!? ああ、何でもない……」
豹は実家に帰ってきて泊まる時はリビングのソファーで寝たりしてるんだけど……。
「ああお腹空いてるんですか? 何か食べます? 冷凍庫になら……」
「あの、違くてお前どこで寝るのって思っただけ」
言ったら、豹は一瞬目見開いて顔赤くした。
「…………あっ……ああ……えっと……あの……そうですね、兄さんが嫌でなければ一緒」
「嫌だよ! うるさい早く風呂行けよ!」
「はい」
「枕ないからクッションな!」
「はい」
背中叩いて風呂行かせて、もうイライラするな!
いや、イライラなのかこれは、よくわからん!
ソファーに置いてあったクッション持って部屋行く。
部屋はあの出ていった日のまんまだった。
とりあえず窓開けて換気して、えーっとなんか。
なんか…………えっと……え? なんかって何?
なんかすんの? なんかってあのエッチな事じゃないですよね!?
あれでもアイツ風呂は入って来ますってそうゆう…………??
いやいやいや、一日の汚れを落とす的なヤツだよね?
ん? でもさっき99,9999%僕脱がすって言ってなかったっけ??
うおぉぉおおお!!
するの?! しちゃう系男子?
何? 何? どっちなの?
僕が入れるの入れられちゃうの?
兄ちゃんだから入れる方だよね?
だって僕威厳が凄いから攻めるタイプだよな僕は!
待って待って待って、それにしたってなんも知識なかったヤッベ携帯携帯。
チキンだから二次元だな、三次元のアダルトは僕にはまだ刺激が強すぎます!
んで、ちょっと見てみたけど、ちょっと待って待ってよ。
何これ指で弄り倒すとパンちゃんの尻からこんなぬるぬるした汁が出てくる訳? こっわいよ!
え? まだ心の準備が……んん?!! ねぇ待ってこれ、どうゆう体位? ヒギィってゆってるどうしよう! 泣いてるじゃん止めたげて!
「わあぁああん!! パンちゃぁあんッ!! 見てコレ! 高校生のお尻の穴ってこんな開くの?!! しかもここ図書室だって!」
「ん?」
とりあえず、防水携帯なので風呂場まで持っていく。
「友達のちんちん入れてグポグポゆってる」
「ああ……兄さんそんな風にされたいの?」
「され? え? するんじゃなくて、され? は?」
手引っ張って携帯ぽいって脱衣所に投げて、豹は濡れた髪をかき上げると湿った唇で額にキスしてきた。
「じゃあ兄さんも準備しましょうか」
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