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六章 勇者
第五十四話
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「昨日引っ掛かると言っていたのは、何か分かったのか?」
翌日イグリードの私室に全員が集まった。
考え込む私に視線が集まる。
魔物が増えて、勇者が現れて、またさらに魔物が増える……、魔王が現れる。しかし魔王は誰も知らない……。
昨日から何度も繰り返し考えた。
「勇者が現れると魔物が増える……?」
「えっ!?」
「それに……勇者が現れると魔王が現れる……?」
「!?」
「ずっと何かがおかしい気がして引っ掛かってたんだけど、順序がおかしい気がするんだ。時系列で見ても魔王が現れたから討伐のために勇者が現れた、とは一度も書かれていない。それどころか勇者が現れてから魔物が増え、魔王が現れてる……」
「ど、どういうことだ……」
全員が唖然として沈黙が流れた。
「ピンポーン!! せいかーい!!」
「!?」
突然聞いたことのない声が聞こえ、全員が驚き顔を見合った。
誰だ!? 辺りをキョロキョロ見回す。
「こっちこっち」
声がした方に向くと高い天井の近くに人が浮いていた。
「!?」
「何者だ!?」
全員が警戒して臨戦態勢を取る。
「やだなぁ、そんな警戒しないで」
そう言いながらその人物はゆっくり降りてきた。
白磁のような白い肌に銀色のようなキラキラとした足まで伸びる長い白い髪と瞳。服も真っ白なローブのようなものを着ている。
男性なのか女性なのか分からない中性的な顔。
しかも空中に突然現れた。一体何者!?
「あなたは誰!?」
「私は~、神でーす!」
「!?」
全員が「!?」だった。意味が分からない。神!?
「か、神だって!?」
アレンが辛うじて口を開いた。
「そうでーす。神だよ~」
何だこのユルい喋り……。
「本当に神だよ~。君たちの魔法に引っ掛からなかったでしょ?」
ニコニコしながら言う。確かに索敵にもかからなかったし、部屋には誰も近付けないように言ってあるし、話は聞こえないように空間隔離をしている。
なのに、この人物は突然空中に浮いて現れた。
「本当に神様?」
「うんうん、神様!」
「本当に神なら、何のためにここに現れた!?」
ディルアスが少し声を荒らげて言った。
「うん、そうね~、頑張って調べて真実に近付いたご褒美に答え合わせをしてあげようと思って」
「真実? 答え合わせ?」
「そうそう! 今までの勇者でここまでたどり着いた人いないのよ~。だからご褒美~」
何かイラッとする喋り方だな。しかしここで苛ついてはいけない。
「私たちが知りたいことを全部教えてくれるの?」
「うんうん、教えてあげる~! 特別!」
全員が息を呑んだ。
「ユウが勇者なのか?」
アレンが真っ先に聞いた。
「うん、そうだね~。私がこちらの世界に召還したよ」
「!!」
全員こちらを見た。勇者……私が勇者……やはりそうなんだ……
「何で私だったの?」
「勇者の聖魔法を授けるのに、その時一番相性が良い人物で選んだんだよ」
ニッコリと笑顔で言われた。
「勇者が現れると魔王が現れるの?」
「うん、それ、正解~!」
「!? 正解ってどういうことだ!? なぜ勇者が現れると魔王が現れる!?」
「うーんとねぇ、逆に言うと勇者がいなければ魔王は生まれないし魔物も増えないのね~」
「どういうことだ!?」
「これ、私の凄いとこ!聞いてくれる~? すっごい効率の良い仕組みなの!」
翌日イグリードの私室に全員が集まった。
考え込む私に視線が集まる。
魔物が増えて、勇者が現れて、またさらに魔物が増える……、魔王が現れる。しかし魔王は誰も知らない……。
昨日から何度も繰り返し考えた。
「勇者が現れると魔物が増える……?」
「えっ!?」
「それに……勇者が現れると魔王が現れる……?」
「!?」
「ずっと何かがおかしい気がして引っ掛かってたんだけど、順序がおかしい気がするんだ。時系列で見ても魔王が現れたから討伐のために勇者が現れた、とは一度も書かれていない。それどころか勇者が現れてから魔物が増え、魔王が現れてる……」
「ど、どういうことだ……」
全員が唖然として沈黙が流れた。
「ピンポーン!! せいかーい!!」
「!?」
突然聞いたことのない声が聞こえ、全員が驚き顔を見合った。
誰だ!? 辺りをキョロキョロ見回す。
「こっちこっち」
声がした方に向くと高い天井の近くに人が浮いていた。
「!?」
「何者だ!?」
全員が警戒して臨戦態勢を取る。
「やだなぁ、そんな警戒しないで」
そう言いながらその人物はゆっくり降りてきた。
白磁のような白い肌に銀色のようなキラキラとした足まで伸びる長い白い髪と瞳。服も真っ白なローブのようなものを着ている。
男性なのか女性なのか分からない中性的な顔。
しかも空中に突然現れた。一体何者!?
「あなたは誰!?」
「私は~、神でーす!」
「!?」
全員が「!?」だった。意味が分からない。神!?
「か、神だって!?」
アレンが辛うじて口を開いた。
「そうでーす。神だよ~」
何だこのユルい喋り……。
「本当に神だよ~。君たちの魔法に引っ掛からなかったでしょ?」
ニコニコしながら言う。確かに索敵にもかからなかったし、部屋には誰も近付けないように言ってあるし、話は聞こえないように空間隔離をしている。
なのに、この人物は突然空中に浮いて現れた。
「本当に神様?」
「うんうん、神様!」
「本当に神なら、何のためにここに現れた!?」
ディルアスが少し声を荒らげて言った。
「うん、そうね~、頑張って調べて真実に近付いたご褒美に答え合わせをしてあげようと思って」
「真実? 答え合わせ?」
「そうそう! 今までの勇者でここまでたどり着いた人いないのよ~。だからご褒美~」
何かイラッとする喋り方だな。しかしここで苛ついてはいけない。
「私たちが知りたいことを全部教えてくれるの?」
「うんうん、教えてあげる~! 特別!」
全員が息を呑んだ。
「ユウが勇者なのか?」
アレンが真っ先に聞いた。
「うん、そうだね~。私がこちらの世界に召還したよ」
「!!」
全員こちらを見た。勇者……私が勇者……やはりそうなんだ……
「何で私だったの?」
「勇者の聖魔法を授けるのに、その時一番相性が良い人物で選んだんだよ」
ニッコリと笑顔で言われた。
「勇者が現れると魔王が現れるの?」
「うん、それ、正解~!」
「!? 正解ってどういうことだ!? なぜ勇者が現れると魔王が現れる!?」
「うーんとねぇ、逆に言うと勇者がいなければ魔王は生まれないし魔物も増えないのね~」
「どういうことだ!?」
「これ、私の凄いとこ!聞いてくれる~? すっごい効率の良い仕組みなの!」
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