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最終章 勇者と魔王
第九十四話
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「サクヤ! サクヤ! 起きて!!」
「!?」
全員が驚いて私を見た。
「ユウ!? 何をする気だ!?」
アレンが叫んだ。
「サクヤは勇者かもしれない、なら魔王の気配を消し去ることも出来るかもしれない」
「!? どういうことだ!? 自分で自分を倒すのか!?」
「分からないけど……聖魔法って魔王に効くって言うなら、逆に言えば、魔王以外には効かないんじゃないかな、と思って。それなら自分の中にある魔王だけを消滅させることも可能じゃないかな、と……」
「なるほどな……確かに可能性はありそうだ」
ディルアスが理解してくれた。
アレンはまだ納得出来なさげだ。
「うぅん、確かに言っていることは理解出来るが、本当にそんなこと可能なんだろうか……このまま捕らえてしまうほうが良いんじゃないかとも思うし……」
アレンは悩み込んでしまった。
『捕らえたとしても魔王ならば無意味だ』
ルナがそんなアレンに追い討ちをかけるように言った。
「うぅぅ、そうだよなぁ……」
アレンが天を仰いだ。
「アレン、いい加減に覚悟を決めてユウを信じろ」
イグリードがアレンの背中をまたバシッと叩いた。
ケホッとむせたアレンは深い溜め息を吐いた。
「分かった、ユウに任せる!」
「うん、ありがとう」
再びサクヤを起こそうと声をかける。
ディルアスは警戒しながら見守っている。
「サクヤ! サクヤ!」
サクヤの身体を揺さぶりながら声をかける。
「う……」
サクヤが少し身体を動かした。
「サクヤ!!」
目を少し開け、声の方へ顔を向けた。
「あ、あんたたちは……」
「分かる?」
「あぁ、俺は……何でこんなところに……?」
みんなが顔を見合わせた。
「覚えてないのか?」
「あぁ、ガイアスに向かった辺りまでは覚えている……」
「それ以降の記憶がないのか…」
やはりサクヤであって、サクヤではない状態だったんだな……。
「単刀直入に言うけど、あなたは魔王になりかけていた」
「!? 魔王……!?」
「そう」
ここで起こった顛末を話した。
「そ、そんな……俺がこの惨状を……」
サクヤは頭を抱えた。
「そしてあなたの中にまだ魔王がいる」
「!?」
「魔王を消滅させるには聖魔法が必要なの。あなたは聖魔法を使えるんじゃない?」
「え……、聖魔法……」
みんながサクヤに注目した。
「聖魔法に心当たりがある? 使えるならばそれであなたの中の魔王を消滅させることが出来るかもしれない」
サクヤは自分の掌を見詰めた。
掌から金色の光が溢れ出てきた。
「!! 金色の光……」
「これが聖魔法なら……」
掌から溢れ出した金色の光はどんどんと零れ落ちていき、フワフワと浮かんだかと思うとサクヤの身体を包んでいった。
サクヤの身体全体が金色の光に包まれる。するとお腹の辺りにだけ光が集中し塊になった。
光の塊はそこにあった何かを包み、それを溶かすかのように少しずつ小さくなって、そして消えた。
「!! 消えたぞ!!」
アレンが叫んだ。
サクヤはハッと顔を上げた。周りにいた全員が安堵の表情、そして喜びの表情に変わったことに気付いた。
「良かった……」
安心して気が抜けた。それと同時にここまで関わってしまって、私は消えてしまうのだろうか、と不安になった。
呆然と座り込んでいるとルナが声をかけた。
『ユウ、大丈夫か?』
ディルアスも心配そうに覗き込む。
「うん、大丈夫」
考えても仕方ないしね。みんなに心配かけちゃダメだ。
そう思っていたらまたルナに抱き上げられた。
「うっ……ルナ! 大丈夫だから!」
変な声は我慢出来た!
『立てないのだろう?』
「うぅ……」
やっぱりルナには勝てない。
ディルアスの視線が痛い……。
「サクヤ、君はこれからどうする?」
イグリードが聞いた。
「俺は……」
サクヤが答える前に頭上から声が聞こえた。
「は~い! お疲れさま~!」
イラッとした聞き覚えのある声だ。
「!?」
全員が驚いて私を見た。
「ユウ!? 何をする気だ!?」
アレンが叫んだ。
「サクヤは勇者かもしれない、なら魔王の気配を消し去ることも出来るかもしれない」
「!? どういうことだ!? 自分で自分を倒すのか!?」
「分からないけど……聖魔法って魔王に効くって言うなら、逆に言えば、魔王以外には効かないんじゃないかな、と思って。それなら自分の中にある魔王だけを消滅させることも可能じゃないかな、と……」
「なるほどな……確かに可能性はありそうだ」
ディルアスが理解してくれた。
アレンはまだ納得出来なさげだ。
「うぅん、確かに言っていることは理解出来るが、本当にそんなこと可能なんだろうか……このまま捕らえてしまうほうが良いんじゃないかとも思うし……」
アレンは悩み込んでしまった。
『捕らえたとしても魔王ならば無意味だ』
ルナがそんなアレンに追い討ちをかけるように言った。
「うぅぅ、そうだよなぁ……」
アレンが天を仰いだ。
「アレン、いい加減に覚悟を決めてユウを信じろ」
イグリードがアレンの背中をまたバシッと叩いた。
ケホッとむせたアレンは深い溜め息を吐いた。
「分かった、ユウに任せる!」
「うん、ありがとう」
再びサクヤを起こそうと声をかける。
ディルアスは警戒しながら見守っている。
「サクヤ! サクヤ!」
サクヤの身体を揺さぶりながら声をかける。
「う……」
サクヤが少し身体を動かした。
「サクヤ!!」
目を少し開け、声の方へ顔を向けた。
「あ、あんたたちは……」
「分かる?」
「あぁ、俺は……何でこんなところに……?」
みんなが顔を見合わせた。
「覚えてないのか?」
「あぁ、ガイアスに向かった辺りまでは覚えている……」
「それ以降の記憶がないのか…」
やはりサクヤであって、サクヤではない状態だったんだな……。
「単刀直入に言うけど、あなたは魔王になりかけていた」
「!? 魔王……!?」
「そう」
ここで起こった顛末を話した。
「そ、そんな……俺がこの惨状を……」
サクヤは頭を抱えた。
「そしてあなたの中にまだ魔王がいる」
「!?」
「魔王を消滅させるには聖魔法が必要なの。あなたは聖魔法を使えるんじゃない?」
「え……、聖魔法……」
みんながサクヤに注目した。
「聖魔法に心当たりがある? 使えるならばそれであなたの中の魔王を消滅させることが出来るかもしれない」
サクヤは自分の掌を見詰めた。
掌から金色の光が溢れ出てきた。
「!! 金色の光……」
「これが聖魔法なら……」
掌から溢れ出した金色の光はどんどんと零れ落ちていき、フワフワと浮かんだかと思うとサクヤの身体を包んでいった。
サクヤの身体全体が金色の光に包まれる。するとお腹の辺りにだけ光が集中し塊になった。
光の塊はそこにあった何かを包み、それを溶かすかのように少しずつ小さくなって、そして消えた。
「!! 消えたぞ!!」
アレンが叫んだ。
サクヤはハッと顔を上げた。周りにいた全員が安堵の表情、そして喜びの表情に変わったことに気付いた。
「良かった……」
安心して気が抜けた。それと同時にここまで関わってしまって、私は消えてしまうのだろうか、と不安になった。
呆然と座り込んでいるとルナが声をかけた。
『ユウ、大丈夫か?』
ディルアスも心配そうに覗き込む。
「うん、大丈夫」
考えても仕方ないしね。みんなに心配かけちゃダメだ。
そう思っていたらまたルナに抱き上げられた。
「うっ……ルナ! 大丈夫だから!」
変な声は我慢出来た!
『立てないのだろう?』
「うぅ……」
やっぱりルナには勝てない。
ディルアスの視線が痛い……。
「サクヤ、君はこれからどうする?」
イグリードが聞いた。
「俺は……」
サクヤが答える前に頭上から声が聞こえた。
「は~い! お疲れさま~!」
イラッとした聞き覚えのある声だ。
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