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最終章 勇者と魔王
第九十五話
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「みんな頑張ったねぇ!」
空から神が現れた。
サクヤは驚いた顔をしている、うん、最初は驚くよね。見た目は神様然としているしね。
でも話し方はイラッとするんだよなぁ。
「私たち以外にも人がいっぱいいるけど良いの?」
「大丈夫~! そこは神様万能だから~! ここだけ別空間! ここにいる君たち以外に私の声は聞こえないし姿も見えませ~ん」
「神様!?」
サクヤが声を上げた。
「うん、私、神様~!」
「私が消えるの?」
不安に思っていたことを聞いた。
みんなが驚き私の顔を見た。
「え? あ~、そうね~、そんな話してたよね~」
くっ、イラッとする……。
「大丈夫~、ユウは消えないよ~。何せ今回は勇者が魔王になっちゃってぇ、元勇者が今の魔王勇者倒しちゃってぇ、ややこしいねぇ、君たちイレギュラー過ぎ!!」
プンプン! とか吹き出しが付きそうだな、と思うような怒り方をしている。
イラッを通り越して、シラーっとした。
サクヤはというと「元勇者」に反応したのか私を見て驚いている。
「何にせよ、魔王を倒すという当初の目的は達成されてるから大丈夫よ~」
適当だな。
「今回はねぇ、サクヤが強さに固執し過ぎたせいだよねぇ。そのせいで魔王の種が勇者のサクヤに付いちゃった」
「えっ、付いちゃったって……」
サクヤは強さに固執し過ぎと言われて落ち込んでしまった。
「言ったでしょ~? 魔王は勇者の負の感情から生まれるって~。サクヤから生まれた魔王の種は魔物たちのところに行かず、サクヤ自身に付いちゃった。それだけ負の感情が強かったんだろうねぇ」
ますますサクヤが落ち込んでいく。可哀想になってきた。
「ユウたちの強さに嫉妬しちゃったんだよねぇ」
「えっ」
やっぱり睨まれたのはそういう訳か……。
「すいません!! 俺が未熟なばかりに! とんでもないことを!」
もう泣き出しそうだ。
「まあ最終的には魔王倒せたんだし良いんじゃない?」
ニコニコしながら神は言った。
対照的にサクヤは死にそうな顔だ。
「さて、魔王を倒したご褒美として、サクヤは元の世界の元の時間に戻しまーす」
「えっ、俺、元の世界に帰れるんですか!?」
「帰れま~す」
「ユウさんは?」
サクヤがおずおずと聞いて来た。
「ユウは今はもうこの世界の人間なので、元の世界には帰れませ~ん」
「えっ? えっ?」
うん、訳分からないよね。ごめん、説明すると長くなる。
「サクヤはじゃあ一緒に行こうか~。じゃあねぇ、ユウはちゃんと自分の気持ち伝えて幸せにね~!」
神にウインクされた……。
自分の気持ち……顔がカッと紅潮するのが分かった。
そのまま神とサクヤは消えてしまった。
サクヤはアワアワしたままで連れて行かれ同情してしまった。振り回されて可哀想に……。
「何か訳分からん内に、嵐のように去っていったな……」
アレンが呆然とした顔で呟いた。
「サクヤ……いなくなってしまったな……」
さすがにイグリードも呆然としている。
「でもこれで魔物も魔王もいなくなって百年くらいは平和になったってことでしょ?」
「そ、そうだな……そうだよな! 怪我人の治癒が終われば城の再建、エルザイア復興だ!」
「ガイアスも支援するぞ」
私たちはしばらく王宮で休息をもらい、体調が戻り次第、治癒や再建の手伝いをして回った。
サクヤとの戦いで壊滅的になった王宮の再建はかなりの労力を要したが、無事生き残れたこと、平和な世界になったことが、多くの人の心を明るくさせた。
戦いの日から半年程が過ぎ、ようやく復興の目処が付き出して、私とディルアスとルナ、オブ、ゼルは森のロッジに帰ったのだった。
********************************
次話、最終話になります。
空から神が現れた。
サクヤは驚いた顔をしている、うん、最初は驚くよね。見た目は神様然としているしね。
でも話し方はイラッとするんだよなぁ。
「私たち以外にも人がいっぱいいるけど良いの?」
「大丈夫~! そこは神様万能だから~! ここだけ別空間! ここにいる君たち以外に私の声は聞こえないし姿も見えませ~ん」
「神様!?」
サクヤが声を上げた。
「うん、私、神様~!」
「私が消えるの?」
不安に思っていたことを聞いた。
みんなが驚き私の顔を見た。
「え? あ~、そうね~、そんな話してたよね~」
くっ、イラッとする……。
「大丈夫~、ユウは消えないよ~。何せ今回は勇者が魔王になっちゃってぇ、元勇者が今の魔王勇者倒しちゃってぇ、ややこしいねぇ、君たちイレギュラー過ぎ!!」
プンプン! とか吹き出しが付きそうだな、と思うような怒り方をしている。
イラッを通り越して、シラーっとした。
サクヤはというと「元勇者」に反応したのか私を見て驚いている。
「何にせよ、魔王を倒すという当初の目的は達成されてるから大丈夫よ~」
適当だな。
「今回はねぇ、サクヤが強さに固執し過ぎたせいだよねぇ。そのせいで魔王の種が勇者のサクヤに付いちゃった」
「えっ、付いちゃったって……」
サクヤは強さに固執し過ぎと言われて落ち込んでしまった。
「言ったでしょ~? 魔王は勇者の負の感情から生まれるって~。サクヤから生まれた魔王の種は魔物たちのところに行かず、サクヤ自身に付いちゃった。それだけ負の感情が強かったんだろうねぇ」
ますますサクヤが落ち込んでいく。可哀想になってきた。
「ユウたちの強さに嫉妬しちゃったんだよねぇ」
「えっ」
やっぱり睨まれたのはそういう訳か……。
「すいません!! 俺が未熟なばかりに! とんでもないことを!」
もう泣き出しそうだ。
「まあ最終的には魔王倒せたんだし良いんじゃない?」
ニコニコしながら神は言った。
対照的にサクヤは死にそうな顔だ。
「さて、魔王を倒したご褒美として、サクヤは元の世界の元の時間に戻しまーす」
「えっ、俺、元の世界に帰れるんですか!?」
「帰れま~す」
「ユウさんは?」
サクヤがおずおずと聞いて来た。
「ユウは今はもうこの世界の人間なので、元の世界には帰れませ~ん」
「えっ? えっ?」
うん、訳分からないよね。ごめん、説明すると長くなる。
「サクヤはじゃあ一緒に行こうか~。じゃあねぇ、ユウはちゃんと自分の気持ち伝えて幸せにね~!」
神にウインクされた……。
自分の気持ち……顔がカッと紅潮するのが分かった。
そのまま神とサクヤは消えてしまった。
サクヤはアワアワしたままで連れて行かれ同情してしまった。振り回されて可哀想に……。
「何か訳分からん内に、嵐のように去っていったな……」
アレンが呆然とした顔で呟いた。
「サクヤ……いなくなってしまったな……」
さすがにイグリードも呆然としている。
「でもこれで魔物も魔王もいなくなって百年くらいは平和になったってことでしょ?」
「そ、そうだな……そうだよな! 怪我人の治癒が終われば城の再建、エルザイア復興だ!」
「ガイアスも支援するぞ」
私たちはしばらく王宮で休息をもらい、体調が戻り次第、治癒や再建の手伝いをして回った。
サクヤとの戦いで壊滅的になった王宮の再建はかなりの労力を要したが、無事生き残れたこと、平和な世界になったことが、多くの人の心を明るくさせた。
戦いの日から半年程が過ぎ、ようやく復興の目処が付き出して、私とディルアスとルナ、オブ、ゼルは森のロッジに帰ったのだった。
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次話、最終話になります。
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