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カナデ編
第二十一話 洸樹さんと一哉さん
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「変な噂って?」
「何か白い妙な生き物を見る、とか、その生き物を見ると神隠しに遭う、とか、夜でも煌々と灯りが灯されているのはその生き物が夜な夜な徘徊してるからだ、とか……かしら?」
洸樹さんは顎に手を当て思い出しながら話す。
「そんな噂あったんだ、知らなかった」
蒼汰さんは少しショックを受けたような顔。
「まあ昔聞いただけよ。最近は知らないわ」
「でもさぁ、そんな噂まである割に、あまり知られていない神社なんだよねぇ?」
珍しく直之さんが話に加わる。食べながらですが。
「そうねぇ、なぜかその神社、みんなすぐに忘れちゃうのか話題にもならず、噂がしばらく流行っても、すぐその噂自体が忘れ去られてる感じね。だから私もすっかり忘れてたわ」
「うーん」
皆、不思議なそうな怪訝そうな顔。
ますます異世界の生き物のような気がしてしまう。そんないわくつきの白皇様。異世界の生き物で魔法でも使っているのでは、と疑ってしまう。
でも今生きている訳でもないのよね、不思議だわ。
「うーん、やっぱりもう少し白皇様を調べてみようかな。望みは薄くてもまだ何か少しくらい情報があるかもしれないし」
「蒼汰はこんなことだけはやたら熱心よね」
希実夏さんが呆れた顔で言った。蒼汰さんは何やらやる気満々です。
「だってこんな不可思議なこと調べないほうが可笑しいじゃないか!」
「余計謎が深まるだけだったりして~」
茶化すように直之さんが言うものだから、蒼汰さんがムッとしているわ。
「どうせ直之も佐伯も調べるのには付き合わないだろ!? ならほっといてよ」
「はいはい」
「水嶌さんは!?」
「えっ!?」
「水嶌さんは一緒に調べてくれる!?」
目を輝かせた蒼汰さんに見詰められる。前のめりで問われ、固まってしまう。
「え、あ、あの……えっと……」
「蒼汰! 無理強いしないのよ! 奏ちゃん、困ってるじゃない!」
「あ、ごめん」
「いえ! あの、えっと、私も調べるの手伝います……」
「え! 良いの!?」
気になるのは事実ですし、もし万が一本当に異世界と関わりがあるのなら、知っていたほうが良いような気がした。
「奏ちゃん無理してない? 無理に合わせなくて良いのよ?」
希実夏さんが心配そうに聞いてくれる。
「いえ、大丈夫です。私も気になりますし」
「ありがとう! 水嶌さん!」
思わず蒼汰さんが私の手を取ろうとしたところで、希実夏さんにペチッと叩かれていた。
蒼汰さんは慌てて「ごめん!」と言って、あわあわしている。その姿が何だか可愛く見えてクスッと笑った。
それから皆、食事を終え、私はそのままバイトに。
直之さんは一人で、希実夏さんは蒼汰さんが送って行くと言う話をしていた。
「別に良いわよ、まだ時間早いし」
「でもあの辺り暗いし、ついでに実家寄って行くし」
「んー、じゃあお願いしようかな」
「お熱いねぇ、お二人さん」
直之さんが茶化しています。それ……言わないほうが良いのでは……。
「はぁあ!? ばっかじゃないの!? あんたそんなこと言ってるからモテないのよ!」
「ひ、酷い!」
案の定希実夏さんが思い切り直之さんを叱って? います。アハハ……、賑やか……、蒼汰さんは苦笑している。
「あぁ、じゃあ蒼ちゃん、後で帰りにまた店に寄りなさい。奏ちゃんを送って行って」
「え、いえ! 大丈夫ですよ!」
そんな二度手間申し訳ない! とんでもないです!
「あぁ、良いよ、どうせ帰り道だし。水嶌さん何時上がりなの?」
「え、あ、あの今日は九時までです……」
「うん、了解、じゃあそれに合わせてまた来るね」
ニコリと蒼汰さんは笑った。あぁ、優しい。申し訳ない。嬉しいやら申し訳ないやら複雑な気分。
「じゃあ後でね」と言った蒼汰さんは「俺も送る!」と騒いでいた直之さんを引っ張り店を出て行った。
「賑やかな子ねぇ」
直之さんのことかしら。片手を頬に当てながら洸樹さんが呆れたように笑う。
私がバイトに入る準備をしている間に洸樹さんは店の片付けをしていた。戻って来ると食器を洗っている。
「それにしても本当に異世界絡みかもしれないなんて話を聞けるとは思わなかったわぁ」
「そうですね、私もびっくりしました」
白皇様に関することは、いくら「私」が異世界人でも普通に驚く内容だった。
でも今はそれどころではなく! それよりも!
「洸樹さん!」
「ん? どうしたの? 奏ちゃん」
「あ、あの……、一哉さんのことなのですが……」
「あ、あぁ、今日はいなかったわね。もしかして私、避けられちゃった?」
洸樹さんは少し寂しそうな顔で微笑んだ。
「ち、違います!」
そんな洸樹さんが切なく、神社での一哉さんの台詞を伝えた。
洸樹さんは驚き、そしてまた寂しそうに笑う。
「やっぱり一度ちゃんと話さないとね」
「洸樹さん……、私に何か出来ることありますか?」
お節介かもしれないが、何か手伝えないか気になった。
「うーん、でもこれは私と一哉の問題だから大丈夫よ、ありがとうね」
あぁ、間違えてしまった。やはりお節介よ、人と人との話し合いの中に余計な首は突っ込んじゃ駄目なのよ。私は本当にこういうことは駄目ね。情けないわ。
しゅんとしていると洸樹さんは焦ったように言う。
「ち、違うのよ? 奏ちゃんが迷惑とかじゃないのよ? 奏ちゃんにお願いしてしまうと、もし私が嫌われていたのなら、お願いした奏ちゃんにも迷惑がかかるでしょ? だから巻き込みたくなくてね?」
あわあわとしている洸樹さんは何だか可愛かった。
「いえ、分かってます、大丈夫です。そもそもお手伝い出来ることなんてないですしね! 精々連絡を取るとかくらいしか……」
私が心配をかけてどうするのよ。しっかりしなさい。自分を叱るつもりで発破をかける。
「あぁ! そうね、私じゃ連絡取れないし、奏ちゃん、一哉に伝言だけお願い出来る?」
「伝言?」
「えぇ、『会って話したい』とだけ……」
洸樹さんは少し辛そうな悲しそうな顔をし、手を握り締めていた。
「分かりました……」
「フフ、ありがとう、奏ちゃん」
それからは夜のバーが開いたこともあり、何を話すでもなかった。チラリと見る洸樹さんはいつも通り元気にお客様と話している。表向きはそう見える。でも心では何を思っているだろうか。余計なことをしてしまったのかしら。
洸樹さんと一哉さんに仲直りをしてもらいたくて、洸樹さんに一哉さんの様子を伝えたが、良かったのだろうか、と不安になる。これも余計なことだったのではないかと心配になってしまう。
私はどうしてこう上手く立ち回れないのかしら。私のしたことによって洸樹さんや一哉さんが傷ついてしまったらどうしよう。
不安でモヤモヤしている間にバイト終わりの時間になってしまい、何の進歩もない自分に情けない気分のまま蒼汰さんが迎えに来てくれ帰ることになった。
「じゃあよろしくね、奏ちゃん」
洸樹さんはそんな私に気付いてか、優しい笑顔で頭を撫でた。そして蒼汰さんに「お願いね」と言って、店の外に押し出されてしまった。
「? よろしくって、どうかしたの?」
「え、いえ、何でも……」
蒼汰さんならこういうときどうするかしら……。
「何か白い妙な生き物を見る、とか、その生き物を見ると神隠しに遭う、とか、夜でも煌々と灯りが灯されているのはその生き物が夜な夜な徘徊してるからだ、とか……かしら?」
洸樹さんは顎に手を当て思い出しながら話す。
「そんな噂あったんだ、知らなかった」
蒼汰さんは少しショックを受けたような顔。
「まあ昔聞いただけよ。最近は知らないわ」
「でもさぁ、そんな噂まである割に、あまり知られていない神社なんだよねぇ?」
珍しく直之さんが話に加わる。食べながらですが。
「そうねぇ、なぜかその神社、みんなすぐに忘れちゃうのか話題にもならず、噂がしばらく流行っても、すぐその噂自体が忘れ去られてる感じね。だから私もすっかり忘れてたわ」
「うーん」
皆、不思議なそうな怪訝そうな顔。
ますます異世界の生き物のような気がしてしまう。そんないわくつきの白皇様。異世界の生き物で魔法でも使っているのでは、と疑ってしまう。
でも今生きている訳でもないのよね、不思議だわ。
「うーん、やっぱりもう少し白皇様を調べてみようかな。望みは薄くてもまだ何か少しくらい情報があるかもしれないし」
「蒼汰はこんなことだけはやたら熱心よね」
希実夏さんが呆れた顔で言った。蒼汰さんは何やらやる気満々です。
「だってこんな不可思議なこと調べないほうが可笑しいじゃないか!」
「余計謎が深まるだけだったりして~」
茶化すように直之さんが言うものだから、蒼汰さんがムッとしているわ。
「どうせ直之も佐伯も調べるのには付き合わないだろ!? ならほっといてよ」
「はいはい」
「水嶌さんは!?」
「えっ!?」
「水嶌さんは一緒に調べてくれる!?」
目を輝かせた蒼汰さんに見詰められる。前のめりで問われ、固まってしまう。
「え、あ、あの……えっと……」
「蒼汰! 無理強いしないのよ! 奏ちゃん、困ってるじゃない!」
「あ、ごめん」
「いえ! あの、えっと、私も調べるの手伝います……」
「え! 良いの!?」
気になるのは事実ですし、もし万が一本当に異世界と関わりがあるのなら、知っていたほうが良いような気がした。
「奏ちゃん無理してない? 無理に合わせなくて良いのよ?」
希実夏さんが心配そうに聞いてくれる。
「いえ、大丈夫です。私も気になりますし」
「ありがとう! 水嶌さん!」
思わず蒼汰さんが私の手を取ろうとしたところで、希実夏さんにペチッと叩かれていた。
蒼汰さんは慌てて「ごめん!」と言って、あわあわしている。その姿が何だか可愛く見えてクスッと笑った。
それから皆、食事を終え、私はそのままバイトに。
直之さんは一人で、希実夏さんは蒼汰さんが送って行くと言う話をしていた。
「別に良いわよ、まだ時間早いし」
「でもあの辺り暗いし、ついでに実家寄って行くし」
「んー、じゃあお願いしようかな」
「お熱いねぇ、お二人さん」
直之さんが茶化しています。それ……言わないほうが良いのでは……。
「はぁあ!? ばっかじゃないの!? あんたそんなこと言ってるからモテないのよ!」
「ひ、酷い!」
案の定希実夏さんが思い切り直之さんを叱って? います。アハハ……、賑やか……、蒼汰さんは苦笑している。
「あぁ、じゃあ蒼ちゃん、後で帰りにまた店に寄りなさい。奏ちゃんを送って行って」
「え、いえ! 大丈夫ですよ!」
そんな二度手間申し訳ない! とんでもないです!
「あぁ、良いよ、どうせ帰り道だし。水嶌さん何時上がりなの?」
「え、あ、あの今日は九時までです……」
「うん、了解、じゃあそれに合わせてまた来るね」
ニコリと蒼汰さんは笑った。あぁ、優しい。申し訳ない。嬉しいやら申し訳ないやら複雑な気分。
「じゃあ後でね」と言った蒼汰さんは「俺も送る!」と騒いでいた直之さんを引っ張り店を出て行った。
「賑やかな子ねぇ」
直之さんのことかしら。片手を頬に当てながら洸樹さんが呆れたように笑う。
私がバイトに入る準備をしている間に洸樹さんは店の片付けをしていた。戻って来ると食器を洗っている。
「それにしても本当に異世界絡みかもしれないなんて話を聞けるとは思わなかったわぁ」
「そうですね、私もびっくりしました」
白皇様に関することは、いくら「私」が異世界人でも普通に驚く内容だった。
でも今はそれどころではなく! それよりも!
「洸樹さん!」
「ん? どうしたの? 奏ちゃん」
「あ、あの……、一哉さんのことなのですが……」
「あ、あぁ、今日はいなかったわね。もしかして私、避けられちゃった?」
洸樹さんは少し寂しそうな顔で微笑んだ。
「ち、違います!」
そんな洸樹さんが切なく、神社での一哉さんの台詞を伝えた。
洸樹さんは驚き、そしてまた寂しそうに笑う。
「やっぱり一度ちゃんと話さないとね」
「洸樹さん……、私に何か出来ることありますか?」
お節介かもしれないが、何か手伝えないか気になった。
「うーん、でもこれは私と一哉の問題だから大丈夫よ、ありがとうね」
あぁ、間違えてしまった。やはりお節介よ、人と人との話し合いの中に余計な首は突っ込んじゃ駄目なのよ。私は本当にこういうことは駄目ね。情けないわ。
しゅんとしていると洸樹さんは焦ったように言う。
「ち、違うのよ? 奏ちゃんが迷惑とかじゃないのよ? 奏ちゃんにお願いしてしまうと、もし私が嫌われていたのなら、お願いした奏ちゃんにも迷惑がかかるでしょ? だから巻き込みたくなくてね?」
あわあわとしている洸樹さんは何だか可愛かった。
「いえ、分かってます、大丈夫です。そもそもお手伝い出来ることなんてないですしね! 精々連絡を取るとかくらいしか……」
私が心配をかけてどうするのよ。しっかりしなさい。自分を叱るつもりで発破をかける。
「あぁ! そうね、私じゃ連絡取れないし、奏ちゃん、一哉に伝言だけお願い出来る?」
「伝言?」
「えぇ、『会って話したい』とだけ……」
洸樹さんは少し辛そうな悲しそうな顔をし、手を握り締めていた。
「分かりました……」
「フフ、ありがとう、奏ちゃん」
それからは夜のバーが開いたこともあり、何を話すでもなかった。チラリと見る洸樹さんはいつも通り元気にお客様と話している。表向きはそう見える。でも心では何を思っているだろうか。余計なことをしてしまったのかしら。
洸樹さんと一哉さんに仲直りをしてもらいたくて、洸樹さんに一哉さんの様子を伝えたが、良かったのだろうか、と不安になる。これも余計なことだったのではないかと心配になってしまう。
私はどうしてこう上手く立ち回れないのかしら。私のしたことによって洸樹さんや一哉さんが傷ついてしまったらどうしよう。
不安でモヤモヤしている間にバイト終わりの時間になってしまい、何の進歩もない自分に情けない気分のまま蒼汰さんが迎えに来てくれ帰ることになった。
「じゃあよろしくね、奏ちゃん」
洸樹さんはそんな私に気付いてか、優しい笑顔で頭を撫でた。そして蒼汰さんに「お願いね」と言って、店の外に押し出されてしまった。
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