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第二部
【閑話】ポチタロウと、サラの夜:6+γ(ガンマ)
しおりを挟むー サラを楽しませること。 ー
これに全力を注ぐと決めた僕は、さっそく行動を開始した。
まず、サラが(計画を立てるために)用意してくれた椅子を「最適な位置」へと運ぶことにした。(何度か書いてきたけど、僕は形から入るタイプなのだ)
サラがタブレットを操って取り出してくれたのは、木の椅子だった。背もたれがあるけど、肘掛けがない、サラが少し前に腰掛けていた、小さめの椅子だった。
僕は、その椅子を持って(サラが腰掛けて足を突き出している)ベッドの「枕が置いてない側」へ持って行った。
「ベッドと90度」を意識して、その椅子をベッドの横に反対向きに置いた。
その椅子に、またがるようにして(逆座りで)腰掛けて、背もたれの上に腕を乗せた。サラとL字の形で、向き合う形になった。
描写してしまうとこれだけのことなんだけれども、ここまでの行動を決定するまでに、僕の頭はフル回転していた。
・・・
・・・
・・・。
最初に「位置関係」について、こんな心配があった。
ー 真っ正面で向かい合わせになると、サラを緊張させてしまうかもしれない。 ー
自分自身も緊張してしまうだろうな、って懸念もあった。
かといってサラの隣でベッドに腰掛けるのは、近すぎる気がした。
ー それではエッチな気持ちになってしまうかもしれない。 ー
これにも思い当たったので、少し距離を取ることにした。
ー L字型に座ると話がしやすい。 ー
ここで僕は、こんな心理学的な教えがあったのを思い出した。それを実践する為に90度角でサラと会話ができる位置に椅子を移動した。かしこまった感じにならないように、後ろ向けに椅子に腰掛けることにした。
僕が椅子を移動している間に、サラは腰掛けたままで「平常心を思い出す」自分のルーティンをしていた。でも、それについてはやっぱり黙っていることにした。
背もたれの上に乗せた腕の、肘から先をブラリと前に垂れて、僕は力を抜いた。リラックスしてもらえるように、自分自身もリラックスを心がけた。
僕は「サラが話しやすいようにすること」に、全集中していた。
でも、(それに集中しすぎたせいで)何を言って話し始めるか? これを決めていなかった><。
そもそもの話、僕は「女の子と一緒に、漫画談義をしたこと」がなかった><。
適切な言葉が見つけられないままに、それでも苦肉の策で、僕はこう言ってみた。
「さあ・・・漫画の話を始めよう?」
ノーゲ○ム・ノーライフで主人公(兄)が「さあ、ゲームを始めよう」と言った時の口調を真似しながらの発言だった。(言ってしまってから、やっぱりちょっと後悔した)
「いきなりブッコんできたな、ポチ公! 俺様がノゲラを知らなかったら、どうするつもりだった!?」
(ありがたいことに)ちゃんとサラには伝わったらしい。すかさず、こんなサラのツッコミが飛んできた。
「たぶん。そのまま、スベってただろうね・・・」
僕は正直にそう答えた。(「知っててくれて・・・スベらなくて良かった><」心の中でそう思った)
「あれも展開が熱くていいよな!」
・・・と、ここからサラ自身も熱くなって語りだしたので、さすがにここらへんは割愛させてもらいたいと思う。
主人公(兄)の声優である、松○さんの演技の幅について、僕とサラは大いに盛り上がった。これだけは(なんとなく)割愛する前に、お伝えしておきたいと思う。(あの人はカッコイイ主人公ボイスを出したかと思えば、リゼロのペテルギ○スみたいな狂人までこなすのだ)
それ以外の部分については、僕は話についていくのでやっとだった。サラが喜んで話していたので、基本的に聞き役に徹することにした。
(どんだけ知ってるの!?)
なんて、ツッコミを入れたくなるくらいに、サラはノゲラについて詳しかった。
「この台詞も言ってみてくれ!」
僕の物真似が気に入ったのか、サラに何度か、そうせがまれた。僕は(恥ずかしいながらに)全力でそれを演じきった。
正直、あんまり似ていなかったと思う。それでも、サラはそれを楽しんでくれた。(サラはそれを笑い飛ばしたり「はぐぅ!」となったりした)
下手な物真似で、なんだか本業の声優さんに申し訳なくなったし「声優さんの物真似をする元勇者」も、いないんじゃないかと思った。
それでも僕は、それを全力でやった。
そんな自分を(これを書いている)今は、全力で褒めてあげたいと思っている。
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【閑話】ポチタロウと、サラの夜:6+γ(ガンマ)
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この後も、僕とサラのアニメ談義は続いた。特にグレン○ガンについては、熱くなった。
これについてを語っていると、紙面が天元突破してしまうかもしれないので、やっぱり割愛させてもらいたいと思うm(_ _)m
熱くなりすぎて少しケンカみたいになって、若干気まずい雰囲気になったのは、正直にお伝えしておきたいと思う。
「ごめんね、サラ・・・。アーテンボ○ーは、確かに名脇役だよね?」
「こっちこそ、わりぃ・・・。弾バカにはなんか、感情移入しちまうからさ・・・」
お互いがいつものごとく(とてもマニアックな内容で)謝り合った後で、僕は話題を変えてみた。
「そういや、サラって『修行』とか好きそうだよね? なんかの漫画の影響なの?」
努めて明るく、僕はそう尋ねた。
「キン肉○ンだな! あれも熱くていいよな!」
サラも、何事もなかったかのように、(でも、ことさら)元気にそう答えた。(基本的にサラは「火」の大精霊見習いだからなのか「熱い」作品が好きみたいだった)
(って・・・キ○肉マン!?)
(少し時間差がありつつも)ここでまた、僕に衝撃が走った。
サラの好きな「修行を含む漫画」は「キン肉○ン」だった。ここで僕のテンションはだだ上がりした。
ーーーーーー
(前世で)幼少期の僕は、漫画を買ってもらったことがなかった。僕の家はそういう家だった。
フラフラと、(それこそ緑の旅人さんみたいに)どこかへ行っては、たまに帰ってくる叔父が残してくれた「屋根裏」にたくさん置いてあった古い作品群が、僕の一番の娯楽だった。
その屋根裏には、少年ジャン○の(古い)コミックが、いっぱいあった。コミックの他にも、何本もの古いVHSのテープとビデオデッキとテレビが置いてあった。
テープには、ドラゴ○ボールのアニメや、ドリ○ターズのコントが入っていた。(前世の)僕はそれらを見て、現実逃避をしながら、なんとか日々をやり過ごしてきたのだ。
僕にとって「家」というのは、その「屋根裏」以外は息の詰まる場所が多かった。そこには二人の姉以外にも受け入れにくい要素がいっぱいあった。
僕は片田舎にある「武家屋敷」とでも表現するしかないような、長い玄関のある大きな部屋だらけの家に生まれた。(「こんなに部屋があって、どうすんのさ!?」・・・なんて、子供心にツッコミを入れたことがある)
代々受け継がれてきた、地元の支持基盤を礎に、祖父も父も政界に身を置く、いわゆる「名家」と言われるような家に住んでいた。(僕はザギンでシースーを食べたことはないけれども、家に「有名らしい寿司職人さん」が寿司を握りにきたことはある)
僕が政治的な何かを忌避したがるのは「癒着」だとか「腐敗」だとかって言葉で形容されそうな、そういう政治的な何かを「(よくわからないなりに)見てきた」って部分もあるのだと思う。
僕はその家の庭にある「離れ」で過ごすことが多かった。子供心になんとなく、そういう政治的な何かに近づきたくなかったのだ。
離れの屋根裏は、叔父の秘密基地的な場所になっていた。
家では「変人扱い」な叔父だったけれども、僕はその叔父に懐いた。鍵をもらった僕だけがその屋根裏に入れた。(叔父は「内緒だぞ」とウインクをしながら、僕に鍵を渡してくれた。父の兄だったけれども、叔父は父よりも、ずっと若く見えた)
ハシゴを登って「ギィッ」と木のきしむ音がする、天井についたドアを開けてそこに入ると、天窓から差し込んでくる日の光で、ほこりが舞い上がっているのが見えた。僕はその柔らかくて暖かい光が好きだった。一条の助けの光のように思った。
ほこりが舞い散る姿ですら、今では懐かしく思う。あれは僕の居場所だったのだと思う。
ちょっと脱線しちゃったけれども、とにかくまあ、僕はそんな家で過ごしてきた。少なくとも、18歳になるまでは僕はそこで暮らしてきた。
そんな僕にとって「キン肉○ン」は心の支えの一つだった。
後になって、(ネットなんかで)いろんな矛盾に気づいてツッコんだけれども、その当時の僕は、夢中になってそれをむさぼり読んだ。でも、それについて話し合える相手は、たまに帰ってくる叔父以外に誰もいなかった。(話を聞いてくれる時、叔父は、大抵いつも、椅子を反対向けにして座っていた)
そんな僕がとうとうキ○肉マンについてを話し合える相手を見つけたのだ。これでテンションが上がらないわけがなかった。
「実際、ああはならないけど、なんか展開が熱いよな!」
「わかる! ああはならないだろうけど、説得力あったよね!」
僕とサラはキ○肉マンの話でも、大いに盛り上がった。完璧版マッスルスパ○クを編み出す修行編から始まって、7人の悪○超人が次のページでは何人か入れ替わっていることにまで話が及んだ。
「ジェ○ニモがぶん回されてる時に、それをジ○ロニモが見てたことがあるんだよ?」
「マジかよ、それ!?」
「うん、マジマジ。ビックリした顔で、自分を見てたよ」
僕らは「ジェロ○モ」が「悪魔○軍」にスピンダブルアームをかけられている際に、リングサイドで「ジェ○ニモ」が驚いているシーンについてを語りあって笑い転げた。
「あの時なんで、カツラをとったんだろな・・・?」
「正義超人として、誠実であろう・・・って、思ったんじゃないかな?」
バッファロ○マンが正義超人になる時に、(アフロみたいな)カツラを脱いだ理由についてを、真剣に考察した。
いつしか、僕自身も心から楽しんでいた。(童心に返って、口調も少し、くだけた感じになっていた)高次の存在かつ、小さい女の子なサラと、キ○肉マンについてを語り合える・・・なんてことは、僕は思ってもみなかった。
でも(残念なことだけど、事実として)ここで僕の集中力は切れてしまった><。
(こんなマニアックな話を出来る女の子に出会えたなんて・・・ほんとに奇跡だな・・・)
本当に僥倖としか思えなかった。そんなことを考えながら、中空を眺めていた。その時、白い空間がずっと続いているのが、少し気になってしまった。
(計画を立てる時に、この状態で集中できるかな?)
思わずそんな心配をしてしまった><。
「この白い空間も、内装と同じで、変更できたりするの?」
さらには僕は、そう口に出してしまった><。(口に出してしまってから、いつものごとく「今はサラを楽しませることに、集中しろ!」と、自分に言い聞かせた)
「できる・・・かもしれねぇな・・・」
サラはいぶかしげな顔になりながら、断定はせずにこう言った。
笑い転げた後で、そのままベッドに仰向けに寝転がって話していたサラは、体を反転させてうつ伏せになると、両手でタブレットを操りだした。
「これもあんのかよ!」
ほんの少しの間があった後で、サラのこんなツッコミが入った。
そんな機能もあったらしい。
ーーーーーー
サラは、白い空間を(タブレットを操って)星空に変えてくれた。
(うわぁ・・・!)
僕は思わず感嘆で絶句した。
それはまるで、プラネタリウムでも見ているような、クッキリしたきれいな夜空だった。
僕は星について、全く詳しくない。元いた世界と、魔王を討伐した世界で、星の配置に違いがあるのかどうか? なんてことも知らない。(どっちにも回転の中心付近に星があることだけは、かろうじて知っている)
わからないなりにでも、その星空は、なんだか魔王を討伐した世界の星空なんじゃないかと思った。
「ありがとね、サラ」僕は言った。
「おぅ!」サラが応えた。
(たぶんサラは、僕が次の日の計画を立てていた、あの頃を再現してくれたんだろうな・・・)
そう思ったのだ。魔王討伐の旅の間、たき火の光と、夜空の星も僕の心を癒やしてくれた。
それでありがとうを伝えたんだけれども、それはサラにも伝わったような気がした。
空間が夜空に変わると共に、僕らの間に流れる空気も、少し変わっていた。
ーーーーーー
夜空の星が、少しずつ動いていくのを、僕は久々に見た。
サラが変えてくれた夜空は、ちゃんと星も動いていた。
椅子から立ち上がって、僕はしばらくその空を眺めていた。
サラは、腕を頭の後ろで組んで(枕の上でさらに)腕枕状態でベッドに寝転がって、空を見上げていた。
「ん」
サラがそう言って、(少し赤面しながらも)自分のベッドの横を(組んでいた左腕をほどいて)手でトントンと叩いた。
(隣に一緒に寝転べばいいのかな?)
なんとなくそう察した僕は、遠慮がちに、そっとベッドの上に這い上がった。
ーーーーーー
僕らはベッドの上で、一緒に星空を見上げた。
お互いの肩が少し触れあっていた。それはわかっていた。
右肩にサラのぬくもりを感じた。サラもそれを感じてくれているような気がした。
それでも僕らの体は離れることがなかった。
体格差だけはやっぱり気になってしまって「こんな小さな子と、こんなことをしててもいいのかな?」なんてことは、少し思ってしまった。
・・・
・・・
・・・。
しばらくそうしていると、サラが左手を下げた。
僕らの手の甲が触れあった。
僕は右手を伸ばして、サラの手を握りしめた。
ー 手をつなぐことから、300年くらい練習しよう。 ー
なんて思っていたんだけれども、少しずつ、お互いの心が通い合っていった気がした。(さすがに300年は必要ない気がした)
ー こうやって、少しずつお互いの距離を縮めていけばいいのかな? ー
そんなことを考えながらも、いつしか僕は、サラに覆い被さっていた。
サラと見つめ合った。サラが目を閉じた。
僕がサラに口づけようとした・・・その瞬間。
ー ティラタタタ、タタタターン♪ ティラタタタ、タタタターン♪ ー
聞いたことのある音が聞こえてきた。床に置いてあった僕のタブレットからその音が流れてきた。夜空の暗闇の中で、そこだけが異質の光を放っていた。
(楽しい時間は早く過ぎるっていうけど、そんなに時間が経ったのかな?)
サラと過ごした時間は体感では1時間くらいだった。(アラームを16分後に設定したので、その10倍の160分の時間があるハズだった)
タブレットの音を止める為に動き出そうとして、僕は気づいた。目の前にとんでもない光景が広がっていた。
いつの間にか僕は、サラの上に覆い被さっていた><。あろうことか、キスをする寸前までせまっていた><。
思わずまた、ハッとしたけど、おかげで僕は我に返れた。
「ご、ごめん、サラ・・・」
「いや。大丈夫だ・・・」
僕らはまた少し、気まずい感じになりながらも、そそくさと身を離した。
ーーーーーー
(タブレットが鳴ってくれて、良かった><)
冷静になった後で僕はそう思った。
あのままでは、サラとエッチな展開になっていただろうと予測できた。
サラは絶頂してしまったら、僕の頭の中から消えてしまうのだ><。今はそんなことをしている場合ではないのだ><。今更になって、これを思い出した。
ー ティラタタタ、タタタターン♪ ティラタタタ、タタタターン♪ ー
僕はベッドから降りて、タブレットを拾い上げた。鳴っていたのは「アラーム」じゃなくて「タイマー」だった。
(タイマーかよ!)
そうツッコんでから、僕は画面をタップして、タイマーをオフにした。
ー ピッ ー
ーーーーーー
よくわからないかもしれないので、ここで少し説明を付け加えておきたい。
僕は今回「午前0時」で「アラーム」をセットした。
午後11時44分に0時にセットして、それからの16分間、サラの空間での160分を、僕はサラを楽しませることに全力を尽くすことにした。
でも、その前に「スーの姿勢を変える」為に「3時間」で「タイマー」をセットしておいた。今回、鳴り出したのは、そっちだった。
「アラーム」は「魔王を討伐した世界の時間」に準拠しているらしいんだけれども「タイマー」の方は「サラの空間の時間」で進んでいたのだ。僕とサラが、ネーミングを考えたり、漫画の話をしている間に、サラの空間で、3時間が経過したらしい。
要するに、タイマーの設定をミスしたのだ。
(そういや、仮眠した時も、ちゃんと30分で音が鳴ってたよな・・・)
後になってこれを思い出した。僕はサラの空間で仮眠をとる際に、サラに30分のタイマーをかけてもらった。あの時も、サラの空間準拠でタイマーは作動していた。
こうして僕は「タイマー」は「サラの空間の時間準拠」なのだと再確認することとなった。
ここで僕は逆算をしてみた。
タイマーをオフにした時点で、タブレットの時刻表示は、午後11時56分を示していた。あまり覚えてなかったけれども、僕は午後11時30分台にタイマーをセットしたハズだった。
3時間にセットしたタイマーはそのままサラの空間の時間の流れで進んだ。現実世界では、3時間の10分の1の0.3時間、18分が進んだのだろう。56から18を引けば、38分になる。どうやら僕は11時38分に「スーの体勢を変えるため」のタイマーをセットしたらしい。
もしも、タイマーが鳴り出さなかったならば・・・。そう考えて、僕はゾッとした。
アラームの方が鳴り出すまでには、魔王を討伐した世界の時間準拠で4分残っていた。サラの空間ではその4分は40分になる。
それだけの時間があれば、僕はサラとエッチなことを始めていただろう(そうしてすぐにピュルっと出しちゃっていただろう)・・・確信的にそう思った。
エッチなことをしてしまった後で、またそんな自分を責めているところも想像できてしまった><。
改めて僕は(自らの行為に恐怖しつつ)「タイマー」に感謝した。
ーーーーーー
「まだもう少し時間があるよ? 次は何の話をする?」
僕は午前0時までの、残りの4分(サラの空間での40分)を(エッチなことはしないで)サラを楽しませることに再び全力で取りかかるつもりだった。それだけ時間があれば、もうひと笑いくらいは、サラにしてもらえるんじゃないかと考えた。
でも、サラは首を振った。
「ありがとな、ポチ公・・・。俺様はもう十分、堪能した! あとはスーの為に頑張れ!」
最初は少し照れくさそうに・・・。最後は思いっきり元気にサラがそう言った。
「うん・・・わかった」
一瞬迷ったけれども、僕は頷いた。ここでサラの想いを無碍にするのも、やっぱり何か違う気がした。
「こっちこそ、ありがとね、サラ! おかげで、笑って元気になれた気がする!」
僕も元気に言った。本当に僕にとっても、大切な時間を過ごせたと思えた。サラが「おぅ!」と、応えた。
僕は今回設定した「午後0時」の「アラーム」を解除した。
新たに「アラーム」で「午前2時半」を設定した。
これは、スーの体の位置を、少し変える為に、そう設定した。(要するにタイマーを使うのをやめて、アラームで約3時間後に設定したのだ)
背中を押してくれたサラに感謝しながら・・・。
椅子を机の前に運び直して、僕は本格的に計画を立て始めた。
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