入れたいのに入れたいのに入れたいのに「ピュルッ」と出てしまう「元ショタ勇者」の物語

人外倫理

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第一部

ポチタロウ、回想する(前)

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 僕ら勇者パーティ4人は、5歳の時にお城に連れてこられて、6歳で魔王討伐の旅に出た。



「え? 6歳で魔王討伐!?」



・・・なんて、最初は耳を疑ったけど、そこには理由があった。世界的に高名な預言者が、こう書き記したのだ。



 魔王を倒せるのは、次の者のみ。



ー 四大精霊を宿した、4人の聖徒 ー



 大精霊を宿せるのは、次の者のみ。



ー 精通前、もしくは初潮前の男女 ー 



 聖徒たる資格があるのは、次の者のみ。



ー 童貞、または処女 ー 



 どんな預言だよ。どんなペド縛りだよ。そんで。その預言を採用するのかよ。(僕はこれを聞いた時に、そうツッコんだ。)



 預言書には、さらに細かい指示や注意書きが、何枚もあって、その条件に見合う者だけが、お城に連れてこられたという。その数4人。ドラ○エなんかで定番の人数だ。



 ちなみに僕はこの「お城に連れてこられた時」に前世の記憶を取り戻した。いわゆる「異世界転生者」だ。



ーーーーーー



「ポチタロウ殿、聞こえておられますか?」
「へ・・・?」
「・・・ポチタロウ殿?」



 記憶を取り戻して気がついたら、大きなお城で、小さな身体になっていた。お尻のあたりはモフモフで、見るとそこには、尻尾。どうやら僕の尻尾らしい・・・。なんか動く・・・。



 他のみんなが、話を聞き、相づちを打ったり、神妙な顔をしている中、僕だけ一人、ワニワニ大パニック。



 動転して、質問しては、偉い人達の話の腰をポキポキ、ポキポキ、へし折りまくってしまった・・・。その説は、ほんと、すみませんでしたm(_ _)m



 話自体は、5歳から6歳まで、訓練を受けて魔王討伐に出る・・・なんかそんな感じの内容だった。



 僕以外で選ばれたのは、3人の女の子。人間、エルフ、ドワーフ。みんな種族は違えども、みんな幼くて可愛かった。



 僕はこの時、この世界に来て初めて、未来に希望を持った。・・・いろんな意味で。



 僕だけ何故か、男で、何故か僕だけ、異世界転生者。5歳頃の前世の体に、犬っぽい耳と尻尾付き。種族は獣人。名前はポチタロウ・・・。



 ・・・・・ポチタロウて・・・。
 ・・・・・獣人て・・・。



 当時の僕は、いくぶんか嘆いた。さすがにもう慣れたけどね・・・。



 こうして僕は、異世界ものでありがちな、中世ヨーロッパ風のファンタジー世界で、3人の可愛い仲間達とめぐり会ったのだった。



■■■■■■
□□□□□□



 僕らはお城での謁見の後、すぐに大精霊の力を宿された。そんでもって5歳から6歳まで、様々な指導を受けた。



 野営方法、火起こし。料理に洗濯・・・。簡単な作法に、地図の読み方、初歩の性教育に、性的禁則事項、旅での精霊魔法の活用方法・・・等々。僕らはとにかく、学んだ。



 預言の内容が内容だけに「性的禁則事項」の縛りは特に厳しかった。



 万が一でも穢れないように・・・と。冒険中の、大人達との接触が禁じられた。



 「動物を乗り物にする」なんてことすらNGだった。発情した動物にいわゆる、ぶっかけとかされたら精霊の力が乱れるとかなんとか・・・。



 僕らは自力で、それこそ自分たちの足で、魔王の元へたどりつく必要があると思い知った。



「この4人で、なんとかしなきゃ・・・だねぇ・・・。」
「おー! 一緒に頑張るゾ。」



「おー」



 おのずと、責任感と団結力が芽生えていった。僕らは大精霊の加護の元、ぐんぐん強くなり、若さの加護? の元、知識もどんどん吸収していった。



 一年が過ぎ・・・。



 特訓が終わると、各国の偉い人達が、成果を見に来た。僕らは精霊の力を、苦もなく操って見せた。すぐさまゴーサインが出て、魔王討伐へと出発することになった。



 濃厚だった一年に反比例するかのように、あっさりと、出発は決まった。



 僕がチャ○ズだったら、あまりの展開の早さに、ここらへんでもう置いて行かれていたことだろう・・・。(でも僕は、チ○オズじゃなくて、ポチタロウだった)



ーーーーーー



 旅立ちの際。



 「案内役」として、新たな仲間が、パーティーに加わった。



 名前はリリ。小さな妖精さんで、体長25センチくらい。赤髪、赤目。良く飛び回る元気っ子だ。



 勝ち気な感じだけど、リリも他の子に負けず劣らず可愛い子だった。冒険に出発する前に、さいかわロリパーティー(僕以外)が完成した。



 「あたしにまっかせなさーいっ!無事に魔王のところまで、連れてってあげる!」



 「まかせて大丈夫かな?」なんて、逆に心配になる、そんなリリの言葉と共に、僕らの冒険は始まった。



■■■■■■
□□□□□□



「こっちこっちーー!」
「お。本当だ・・・。」



「リリ、すっごーーい!」
「ふっ、ふーーん♪」



「リリ、また、調子のってる・・・」



 リリの道案内と、事前に聞いていた数々の預言のおかげで、旅の道中で迷うことはなかった。


 敵の強さも魔王の城に近づくたびに、徐々に上がっていく、テンプレ的展開で、僕らもそれに合わせて、強くなっていけた。



「これって、一本道RPG?」



 ・・・ってくらいに基本、順調だった。



 リリだけは、ちょくちょく、先行しすぎて、たまに魔物に捕捉された。調子に乗ると道案内を頑張りすぎるのだ・・・。



 何故かリリは、必ず「むんず」と体を捕まれる。その度に僕は、全速力で魔物に突っ込んで行くことになった・・・。「妖精陵辱イベント」を目の前で見せつけられるなんて、まっぴらごめんだったからね。



「ごめんね、ポチ・・・。」



 捕まるたびに殊勝になるリリだったが、3羽ばたきもすれば、忘れた・・・。ちっちゃな妖精さんは、なんというか、アホの子だった。



ーーーーーー



 僕らの冒険は「移動」が、かなりの時間を占めた。文明的な移動手段は発達してなかったし、転移の魔法なんてのもなかった。



 預言書で、細かく指示がされていたので、やっぱり僕らに乗れる乗り物もなかった。・・・なので基本、てくてくと、歩いていくことになった。



「乗り物に乗って、優雅に旅をしてみたいねぇ。」



 ・・・冒険の当初こそ、こんな話をみんなとしていたのだけれども・・・。



 幸いなことに大精霊の力で、僕らの足は早く、疲れのたまりは遅かった。最終的には「街道を歩いてて、馬車を追い抜く」くらいの速度になった。僕がIKK○さんなら「大精霊さんどんだけー」って、言ってたと思う。(でも僕はIKK○さんじゃなくて、ポチタロウだった)



 とにもかくにも。



 僕らは魔王城への道を、一歩ずつ踏みしめていった。



 ・・・ただし、すごい速度で。



■■■■■■
□□□□□□



 1年8ヶ月の歳月をかけて、僕らは魔王の城にたどりついた。ギリギリの戦いを強いられたけど、なんとか魔王も倒せた。ここまで来る間に、培ってきた経験や技術、連携が生きた。



「グボァァァァァァーーーーッッッッ!!!!!」



 魔王の断末魔が大地を轟かした。



・・・
・・・
・・・



「やっっ・・・たぁーーー!」
「わふー!」
「おー。」
「・・・勇者さま・・・。」



僕らは魔王を倒して歓声をあげ、ひとしきりみんなで労いあった。そして、一息ついたところで、僕は気づいた。



「・・・。あれ?帰りも徒歩?・・・。」



そうなのだ。魔王城から、最初のお城に帰るのも、普通に歩いて帰る必要があったのだ。いや。当たり前なんだけどね? それでもちょっとシュールに感じた。ゲームなら「ぎゅーん」で、お城だものねぇ・・・。



「ポチタロ? どうした? お腹減ったか?」



「いこ。ポチにぃ。あったか、おふとん、待ってるよ。」



・・・仲間達が呼んでる。
うん。しょーもないことで、たそがれてる場合じゃなかったね。



一緒に歩いてきた。一緒に歩いてく。



「・・・帰ろっか。」

「「「うん!」」」

「おー。」



そうして僕らは、帰路を歩き始めた。
・・・ゆっくりと、踏みしめるように。


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