【完結】悪役令嬢はゲームに巻き込まれない為に攻略対象者の弟を連れて隣国に逃げます

kana

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ウインティア王国編

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~ガルザーク視点~


『誰よりも長生きしなさい!分かったわね!』

エリー、俺はあの時の約束を守ったぞ。
そっちに行ったら褒めてくれるか?
それとも来るのが早すぎるってまた拳骨されるかな?

俺たちは最後まで仲間だったよな。

アランとレイは立て続けに5人も男の子を作って、やっと6人目に女の子が生まれたんだよな。

あの時のアランはヤバかったよな。
『娘と離れられないんだ』と言って毎日職場に連れてくるんだもんな。

まあ、その頃にはルフランとエリーの子供たちとウォルシュ家の子供たち、グレイとザックがそれぞれ養子にした息子に、俺の息子と娘で王宮にはまるで小さな学園が出来ていたもんな。

大人しいのはヴィクトリア王女だけで、他はやんちゃな子供たちばかりで、面倒見が良すぎて一番苦労したのはフェリクスだろうな。
まあ、正義感の強いアディリアが先頭で仕切っていたから、子供たちが取っ組み合いの喧嘩をした時も上手くまとめていたがな。

包容力があり何でも完璧に熟すフェリクス。

エリーに似て優しく正義感の強いアディリア。

最後まで独身を貫いたゾルティー殿下に懐いて腹黒いところを受け継いだ、レオにリオ。

見た目はルフランそっくりだが、性格は涙脆く気弱なくせに、5人の中で1番芯が強いヴィクトリア。




知っていたか?
エリーが70歳で亡くなるまでルフランがずっと傍にいただろ?
でもルフランの体も病に侵されていたんだぞ。
まあエリーなら気付いていただろうな。
痛み止めを飲みながら看病をするルフランが言っていたぞ。

『エリーを1人にしないと昔から決めていたんだ』

『俺もすぐにエリーの後を追うよ』ってさ。

ルフランは本当にエリーの後を追うように亡くなったよ。
あいつはエリーがいないと生きていけなかったんだな。

『幸せな人生だった。ガルを最後に残して済まない』

ルフランは薬をやめて痛みがあっただろうに穏やかな顔で静かに息を引き取ったんだ。

ルフランを看取ったのはお前の5人の子供と、18人の孫たちだったな。
そのうち4人は俺の孫でもあるがな。

俺の娘がフェリクスと結ばれるとは思わなかったが、ウインティア王家は代々一途なんだな。

有難いことに6歳も離れた俺のお転婆な娘を小さい頃から大事に慈しみ見守ってくれていたもんな。
親としてお前の息子には感謝しているんだぞ? 
今も王家には幸せが溢れているよ。

ランが残した子供たちも大きく成長して、王家の守護犬なんて言われていたな。
今はそのランの子供たちが、俺とルフランの孫を守っているぞ。



目を瞑れば鮮明に思い出すんだ。
俺が仲間だと認められた日を。
嬉しかったな~
エリーの拳骨も実は嬉しかったんだ。

俺も結婚を諦め、グレイやザックのように身内から養子を貰おうと思っていたのを知っているか?

妻からプロポーズされなかったらフェリクスの愛する娘も生まれなかったな。

はははっ、運命ってすごいな。

『乳母になりたいので結婚して下さい』って言われたんだ。

『貴方なら結婚しても仕事を続けさせてくれますよね?』

俺はマイの一件から女から距離をとっていたんだが、俺と妻の目的は一致したのもあってプロポーズを受けたんだよ。

たとえ妻が俺を愛していなくても、貴族なら政略結婚もありだし、愛のある結婚なんて諦めていたからな。

でも俺は最初から妻も仲間だと認めていたんだ。
エリーに忠誠を誓う姿に好感を持っていたし、何よりエリーが妻を信じていたからな。

俺たちの結婚生活は寂しいものじゃなかったよ。

俺は妻を愛していたんだ。

子供たちは俺よりも立派に育ってくれたし、娘は王妃としてフェリクスを支え、息子は俺と同じ立場でフェリクスを守っている。

妻はエリーを見送ってもう思い残すことはなかったんだろうな。

『ガル、私に幸せを与えてくれてありがとう。私は貴方をずっと愛していましたよ』

最後の最後に俺が1番聞きたかった言葉を残して逝ってしまった。

俺が何度も愛していると伝えても、笑って誤魔化していたくせに・・・

言葉にはしてくれなかったが、それでも妻からの愛情はちゃんと俺に伝わっていたよ。

リーゼ、君が幸せなら俺も幸せだよ。


娘と息子、それに孫たちの声も遠くに聞こえる。
泣くなよ。
俺は幸せな人生だったんだぞ。

お前たちも幸せになれ。

ルフラン、エリー、リーゼ、やっと俺もそっちに逝くことができる。

またそっちで一緒に楽しく過ごすか?

それとも転生ができるなら、またお前たちと仲間になりたいな。

そして、リーゼに愛を伝えて今度こそイチャイチャするんだ。

残せる言葉は『幸せをありがとう』だな。



「お父様幸せそうな顔で逝ったわね」

「ああ、約束を守れたものな」




『ガル!いらっしゃい!待ってたのよ』


~完~

☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰☰

これで完結となります。

最後までお付き合い下さりありがとうございました。

たくさんの応援メッセージやエールを頂きとても励みになり書き続けられました。
とても感謝しております。

『偽物令嬢と呼ばれても私が本物ですからね!』を上げていきますので、読んで頂けたら嬉しいです。

ありがとうございました。
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感想 317

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みんなの感想(317件)

橘沙羅
2025.12.03 橘沙羅

作品楽しく拝見させていただきました。
登場人物達が生き生きと描かれていて作品に惹き込まれました!


ただ気になるのがユーシーの件です。
ユーシーが毒を製造し他者へ譲渡した事(そもそも毒は勝手に作ったりしていいもの?)、
毒殺事件の真相を知っていたのに黙認してしまった事、
その事実を被害者の2人の令嬢の家族に伝えた上でお咎め無しという形になったのでしょうか?
それともエリーもしくは王家の独断でしょうか?

渡した毒はわかっている範囲で被害者2人と夫人自身が服毒したもの、エリー毒殺予定分で4人分もあります。
最初の毒殺から20年経っており、サイコパス夫人が20年の間に他にも毒を使った可能性は多いにあるでしょう。
そこで思ったのです。
ユーシーは思い出として一体何人分の毒を夫人に渡したのだろうかと。
また自分の身を守るためにどれだけの毒を作っていたのか?身を守るには痺れ薬や目潰し程度で良かったのでは。

ユーシーが勇気を出して話していれば、夫人を罪に問う事も出来、エリーに毒を盛った侍女も今回処刑される事もなかった。救える命があった。だってユーシーは知っていたのですよ。まだ毒は残っていることを。
せめて匿名で解毒剤か毒の精製レシピを国に送る位の良心は持っていて欲しかった。

もしかしたらサイコパス夫人でさえユーシーから毒の話を聞かなければ、殺人に手を染めていなかった可能性もあり得たかもと考えてしまう。

結局ユーシーは後悔懺悔はあっても何もせずに心配してくれる幼馴染と結婚し娘を産んで普通に暮らして生涯を終えた。残したのは本当であれば読まれなかったであろう前世言語での日記。

公には出来ず、鬼籍のユーシーに罪は問えずとも互いの王家、ユーシーの家族他関係者も含めユーシーが何を行い何を行わなかったのか明らかにして欲しかった。

解除
がっちゃん
2025.11.12 がっちゃん

楽しく読ませていただいております
承認は不必要です
72話 残留を飲んでくれた の意味がわかりません。
恨みをのんでくれた との認識で良いのでしょうか?

解除
がっちゃん
2025.11.09 がっちゃん

承認は不必要です。
楽しく読ませていただいております。
誤字報告です。12話の最後の方で嬉々揚々となっています。その後の文ではきちんと嬉々として となっているので単純に間違いだと思われます。

解除

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